ユーザーレビュー コルヌトピア 津久井五月 植物を演算に応用する技術が発展した近未来東京の物語。 SFとは画であると思い知らされる。全てを理解しているわけではないが、それでも頭の中に広がるイメージの強烈さ。それが静謐な文章と相まって清々しい印象を与える。 いつもと違う部分の脳が刺激され、それが実に心地よい。 Posted by ブクログ コルヌトピア 津久井五月 植物を計算資源に取り込むというアイデアが面白い。実現できれば地球温暖化の対策と一石二鳥な気がするけど、作中で書かれている通り、これはこれでいろいろな問題が出てくるんだろう。 Posted by ブクログ コルヌトピア 津久井五月 植物をコンピュータとして利用する近未来が舞台の短篇SF。表題作ともう1篇が収録されている。 うーん、なんとなくイメージはできるのだが、全体を理解するのは難しかった。ある意味、“新サイバーパンク”とでも呼びたくなるほど斬新なアイディアだと思うが、著者の力不足でうまく説明できないのか、こちらの能力不足ゆ...続きを読むえに理解できないのか(おそらく後者)、なんとも言えないもどかしさがある。設定がすべてと言える小説なので悔しい。 第5回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作。 Posted by ブクログ コルヌトピア 津久井五月 ハヤカワ文庫のコンテストで秀作ということで、購入。 人類も結局動物の一部であるのだ、という視点はSF作品上でもさることながら、私たちも日常生活レベルでは決して持つことがないため、それに気付かされる作品であるという点で特徴的だと思う。 Posted by ブクログ コルヌトピア 津久井五月 植物が、ひいては、ヒトを含む生物までもが計算リソースなる、というザ・SFな時代でのヒューマン・ドラマだが、そこまでぶっ飛んだ設定ではなく、現在あるコンピューティング研究のいち志向が現実化したら、こんな世界観になるのかもしれない、と思わせる非常に「質のよい」SFだと思う。 正直、各登場人物はその「設定...続きを読む」を際立たせるために動き回っていると言っても過言ではない。 個人的には好きな部類。 あと、本部とは関係ないが、巻末の解説の一部が付け焼刃的な知識で説明がされているフシがあり(機械学習の定義間違いや、FPGAをFGPAと言ってしまうなど…)、全体として信憑性に欠けてしまっているのが残念である。ただ、SF作品に対して、専門家の解説や見解が含まれることは、とても興味深いことなので、その点は評価したい。 Posted by ブクログ 津久井五月のレビューをもっと見る