川島隆のレビュー一覧
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100ページほどしかない短い話だったが、とても面白く救いのない話だった。
この本の素晴らしいところは訳者解説がついているところだろう。70ページ近い訳者解説により「変身」だけでなく、フランツ・カフカについても学ぶことができる。Posted by ブクログ -
再読の『変身』をはじめ、どの作品も最後の最後までどこに向かっていくのか方向性が読めないところが面白い。
中でも『流刑地にて』は衝撃でした。
とある植民地の島を舞台に、公開処刑の装置の仕組みについて嬉々として説明する士官。それを半ば冷めた目で眺める旅行者達。
そして何故テーブルの下に墓石がある?想像...続きを読むPosted by ブクログ -
とにかくグレーゴルが可哀想だと思った。今まで1人で家族を支えていたというのに、虫となり働けなくなったグレーゴルを拒絶した家族は酷いと思う。
グレーゴルが使い物にならないとわかった途端、自分たちで働き始め、彼以外の家族はどんどん前を向いていく所がとても皮肉だった。Posted by ブクログ -
虫になったことに意図があるとか最後に変身が解けるとか意思疎通できるとかでもないラスト。
主人公の内面も人間じゃなくなっていく感じが怖い
亡くなってやっとほっとして愛を再確認できるような感じが障害者とか認知症の介護とかにも通じる。寒々しい気持ちになる小説だったPosted by ブクログ -
最初に新潮文庫の方を読んだので、別な方の翻訳を読んだ形になるんでしょうが、あんまそんなの気にしないで読めたので違和感はないんでしょう、たぶん。小説自体の感想は新潮文庫の方にあげたので割愛。
むしろ巻末の解説が多かった気がするので、そっち読みたい人オススメ。この人の伝説エピソード好きなんだよね。Posted by ブクログ -
「もし、あなたの家族が「虫けら」の姿に変わってしまったら…
あなたはどこまで耐えられますか?」
主人公とその家族、どちらの不条理も同情してしまう
こんな人にオススメ:
・家族との関係が上手くいっていないと感じている方
・海外文学で短めだけど考えさせられる作品が読みたい方Posted by ブクログ