福永光司のレビュー一覧

  • 荘子 古代中国の実存主義
    最近は、自分の内面を批評的な目で見て、勝手に傷つくことの多い日々でした。そんな中、精神科医にこちらの本を紹介して頂きました。

    欧米の思想家の机上の哲学とは違い、荘子の思想・哲学は具体的で実践的であるため、大変取り入れやすく感じます。

    人間は非合理的な存在であるため、合理的・分析的な思考は人間の精...続きを読む
  • 荘子 古代中国の実存主義
     中国古代の思想家として知られる荘子の思想を「実存」の観点から解き明かした本。

     荘子は春秋戦国時代の政治闘争が人を狂わせることを激しく認識していた。生者の世界は絶望、不自由、侵略、飢餓に満ちているのだ、と。彼の哲学はそんな悲惨な時代に「それでも生きていかなければならない」ということを前提に成り立...続きを読む
  • 荘子 古代中国の実存主義
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    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時...続きを読む
  • 荘子 古代中国の実存主義
    あとがきを読んで、荘子よりも作者の人となりに興味が湧いた。
    荘子の哲学は面白いし、共感したり、なるほどと膝をうつところも少なくないが、ぶっちゃけ現実的ではない。宮本武蔵に似たようなぶっとんだところがあると思う、ある意味で。
    この直前に加地伸行の儒教の本(やはり中公新書)も読んだが、二人の著者の性格が...続きを読む
  • 荘子 古代中国の実存主義
    ここに書かれていることは、
    すごく親近感が湧くことでしょう。
    古代に、このような思想を持ち、
    混乱の世を嘆くものがいるとは…

    特に出てくる内容、
    古代だろうが、現代だろうが、
    問題の根本はぜんぜん変わらないものですね。
    言っていることは簡単で「流されない」ということ。

    だけれども、流されやすいの...続きを読む
  • 荘子 古代中国の実存主義
    ヘーゲルが自由なき生活と決めつけた古代中国の専制支配のまっただ中に生きて、泥まみれの現実と苦闘しながら、自由なき生活の中の自由、不自由の自由を必死に追求したところに荘子の自由の独自性があるのである。

    自由とは荘子にとって、それぞれの自己がそれぞれの自己として、それぞれの自己の直面する極限状態の中で...続きを読む
  • 荘子 古代中国の実存主義
    荘子の思想の解説書です。

    「あとがき」には、「私としてはただ現在の私が理解する私の『荘子』を、私なりの表現で説明する以外にいかなる方法もなかった」と述べているように、『荘子』のテクストの内容を読み解き、著者自身の観点からその内容についてわかりやすい解説がなされています。

    従来の解釈では、『荘子』...続きを読む