中野剛志のレビュー一覧
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欧州で右派が台頭する状況の背景がこの本を読むとわかった。少なくとも欧州で極右政党が一定の支持を集めるのを一部の経済的に恵まれず、情報が限られた人たちが煽られた反動だと感じていたことが、それほど単純ではないことがわかった。この本が欧州を含めて世界中でも比較的売れていて、トンデモ本のような扱いではないこ...続きを読むPosted by ブクログ
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リベラルな良心や原罪だけでは移民問題や難民問題(、と難民を偽った不法入国の問題)を語れず、この本にある負の側面も含めて考えないといけないと感じた。Posted by ブクログ
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欧州の移民問題を取り上げている。日本も対岸の火事ではない。日本は移民に厳しいと書かれているが、それは違う。難民の審査も厳しいと言われているが、法の抜け道があるので、それも違う。それに、50年以上も前から日本は移民大国だ。移民の多くが見た目が日本人と変わらないのでそう感じるたのだのだろう。それにしても...続きを読むPosted by ブクログ
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日本でも徐々に移民受入の議論が本格化する中、人道的立場から移民を受け入れてきた欧州で何が起こりつつあるのかを生々しく描き出した論考。
本書の内容は「西洋の自死」というタイトルが、恐ろしいほど端的に示している。その多くがイスラム教徒である移民を欧州が受け入れることにより、欧州が自明視していた価値観と...続きを読むPosted by ブクログ -
みんなで仲良くは戯言で、現実はかなり厳しい事柄に満ち満ちている。
社会は壊れて戻るの繰り返し、その息遣いとその中で私たちはどうやって生きていくべきか、示唆が深い。Posted by ブクログ -
自由貿易というドグマは、なぜかくも強い影響力をもつのか。なぜ、それを疑うことすら許されないのか。
この謎を解く鍵となるのが、ドイツの政治経済学者フリードリヒ・リストである。
本書の目的は、このリストという人物の理論と実践を、彼の生涯とともに解釈することによって、我々が自由貿易というドグマから自由にな...続きを読むPosted by ブクログ -
国際情勢をにらんだ上で、日本がどう対応していくかを説いた一冊。
2013出版ながら、今読んでも古さを感じないのは、普遍的なテーマだからだろうか。Posted by ブクログ -
西洋の没落のことが現在をイメージしながら理解でき、読みやすい。
過度な合理性批判は分かる。でもその先を自分の理解不足からかなかなかイメージできないような…もう一度読もうPosted by ブクログ -
フリードリヒ・リスト。ドイツの経済学者。フランス革命の1789年にドイツで生まれ、1846年に自ら命を絶つことになる。
理論よりも、実践と実証に重きをおき、マキャベリの政治観に感銘を受ける。当時、主流であった近代合流主義の一派から拒絶されることになる。ヨーロッパに、資本主義的な考え方が広まっていく...続きを読むPosted by ブクログ -
「真説・企業論」中野剛志
1980年代以降の米国はベンチャー開業率が下がり続け、2009年以降では1997年の半分しかない。
アメリカの若者が起業する比率は下がり続け、2013年には1989年の三分の一に。
2015年の「Top100グローバルイノベーター」は日本企業は世界最多の40社。2年...続きを読むPosted by ブクログ -
グローバリズムにより貧富の差は広がり格差社会がひずみをもたらす。保護主義を推奨する。
必ず毎年利益を出し、年々GDPが上がっていくこと前提の経済の考え方に息苦しさを感じる点で、納得できるところが多い。
が、グローバル化を止めてしまって、代わりに経済を発展することができるのか?というところに答えは見...続きを読むPosted by ブクログ -
エマニュエル・ドット氏と日韓の論客がグローバル資本主義のの行方を語ります。バブルとその崩壊を繰り返し、大企業によるの寡占化、短期利益を求めての目先のパイの奪い合い、株主はクリックひとつでやめられるが従業員はそうはいかない、国家という枠内でのガバナンスの欠如などの問題を洗い出し、それでもネオリベラリズ...続きを読むPosted by ブクログ
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攻撃性はアドレナリン。楽観性や浮気性はドーパミン。不安を感じやすいのはセロトニンを作れないから。親密さと戦争惹起はオキシトシン。脳内物質が原因ならば、遺伝が関わります。脳内物質を作る過程は遺伝子が関与しているそうです!
MahaloPosted by ブクログ -
世界金融危機以降の経済システムは、金融を成長の原動力として期待する事ができなくなり、低い経済成長率と高い失業率が続くであろうと予測し、このような停滞状況を「ニューノーマル」と名付けた。
19世紀末から20世紀初頭はベルエポック(良き時代)と呼ばれ、欧米諸国が繁栄を謳歌した華やかな時代とされているが...続きを読むPosted by ブクログ -
表層的だったり、現政権にべったりだったり、あるいは資本主義万々歳の風潮に対して、膨大な資料に基づく、全うな研究と洞察による資本主義の再定義と再分析のこの本は、是非とも多くの政治家、官僚、そして国民に読まれるべき一冊。Posted by ブクログ