米川良夫のレビュー一覧
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カルヴィーノから未来へ向けられた、文学についての6つの提言。
その中でも注目すべきは「軽さ」。
あゝ、なんともカルヴィーノ的!
他の文学者、学者なら同じことを言うだろうか。
純文学でございと重々しく後代にのしかかっていては、文学は途絶えてしまうだろう。
文◯春◯や☓原☓太郎氏に、利権を死守するべく...続きを読むPosted by ブクログ -
磯崎新の著作経由で読んだ本。
とはいえ、ぼくが生まれる2年前に編みだされた本かとおもうと、まあそんなんはどうでもいいか。
編んでるんだけど、編み針が所々にみえてくるのがすごい。おそすぎた60年代万歳、ってかんじ。Posted by ブクログ -
モンゴルの皇帝とマルコ・ポーロ。この組み合わせだけでも読む価値があるというもんだ。カルヴィーノは言葉しか信じないが、われわれ凡人は実在を期待してしまうので、永遠に届かない世界を「あるんじゃないか?」と期待しながら、むなしく空回りしてしまう。Posted by ブクログ
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この本の好きなところはどこかと聞かれるとすごく難しいけど、決して難しい理由じゃない。幻想小説はたいがい安易だけど、これはそうじゃなくてあるべき形ができてます。”物語”というやつがなくて、"詩"です。昔は疲れてほったらかしにしてたけど、良い本です。Posted by ブクログ
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カルヴィーノが晩年にアメリカで行った講義ノート.講義自体は6回であったが,本人が文章としてまとめることができたのは5回分であった.6回のテーマはそれぞれ,軽さ,速さ,正確さ,視覚性,多様性,一貫性であった.どれもカルヴィーノ作品のキーワードと言えるだろう.これは,その逆となる言葉を常に意識していたこ...続きを読むPosted by ブクログ