小杉泰のレビュー一覧
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イスラム教もジハードという言葉も武力や戦いという側面だけが強調されていて自分もなんとなくそういうイメージを持ってしまっていたが、内面のジハード、社会的ジハード、そひて剣のジハードという区分を理解することによって、そして過去の歴史を理解することによってスンナ派シーア派という違いや、現代の過激派や武装勢...続きを読むPosted by ブクログ
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イスラームという宗教について、これほど平易且つ詳細に解説した本がかつてあっただろうか。
我々日本人はとかくイスラームを「超・厳格」で「超・排他的」な宗教と見做しがちだが、それは本来的なイスラームとはかけ離れていると著者は述べる。「超・厳格」で「超・排他的」なのは一部の過激派だけで、彼らはクルアーン...続きを読むPosted by ブクログ -
デジタル本で購入したまま読みかけのまま放置していた本でしたが、一週間程で読み終わりました。私たち日本人はたいへんな宗教音痴なのですが、その中でもイスラム教のことは少しもわかっていないのです。だからジハードなんて聞くとかつて日本にあった学生運動の過激派のような印象しか受けません。
しかし、イスラム...続きを読むPosted by ブクログ -
現代世界における各宗教の勢力を (信仰心の強さ)X(信者の人数)で計算すると、きっとイスラム教が第一位になると思う。そのイスラム教の歴史的背景を知りたくて本書を読んでみた。
イスラム教の始まりから発展期辺りの様子は大変によく分かった。
教祖が世捨て人だった仏教や、ローマ帝国への犯罪者だったキリス...続きを読む -
ポイント①ムハンマドは、宗教と社会の統合をめざした。あるいは、すべての面において宗教に立脚する社会をめざした、と言いかえてもよい。しかし、そのことは同時に、社会のすべての領域にムハンマドの指導を及ぼすため、「宗教」の内実が他の多くの地域で言う「宗教」とは非常に異なるものとなる結果をもたらした。
ポイ...続きを読むPosted by ブクログ