五野井郁夫のレビュー一覧

  • 山上徹也と日本の「失われた30年」(集英社インターナショナル)
    I am GOD'S CHILD
    この腐敗した世界に堕とされた
    How do I live on such a field?
    こんなもののために生まれたんじゃない

    山上徹也が聞いていた鬼束ちひろの月光を久々に聞いてみた。京大卒の父は自殺。兄は病気で失明し、兄も自殺。祖父の会社は倒産。母はこうした環...続きを読む
  • 山上徹也と日本の「失われた30年」(集英社インターナショナル)
    社会学者で宗教二世の筆者が、山上被告のツイートや彼の生きた時代をもとに分析する本。全体的に読みやすく同世代の筆者だからこそ山上という人間の輪郭を明らかにできたと思う。一方、一部の意見には筆者のイデオロギーによるバイアスや「それってあなたの感想ですよね?」と思ってしまう部分も見られた。
  • 山上徹也と日本の「失われた30年」(集英社インターナショナル)
    とても考えさせられた。同じく就職氷河期世代を生きているモノとして、時代背景より家庭環境によるものを物凄く感じたし、その点は能力あるにも関わらず、非常に勿体無いし本人の努力が色々と報われず不幸だと思う。但し、日本にとって大事な人を失った損失は計り知れない。安倍家遺族の悲しみは想像し切れず本当に気の毒。...続きを読む
  • 山上徹也と日本の「失われた30年」(集英社インターナショナル)
    ていねいにTw分析で浮き上がる風景、という手法は見事だが、そこでの世代不満は新しいものではない、安倍政治の日本への視点は弱いのが残念
  • 山上徹也と日本の「失われた30年」(集英社インターナショナル)
    山上徹也の母親が統一教会に合計1億円以上献金したことで生活が狂い、恨みを教会に、またその教会をサポートするようなメッセージを残す安倍元首相に向け、殺害に至った、と言うのは表層的で、そこに至る時代的背景や、山上被告がツイートした全文を読み解くことで、内在する心理的側面を分析する。

    報道だけでは知り得...続きを読む
  • 山上徹也と日本の「失われた30年」(集英社インターナショナル)
    ロスジェネ論。
    山上徹也に友達がいれば、安定した雇用と収入があれば、彼はただのネトウヨ的なおじさんであれたのかもしれない。安倍も死なずに済んだ。

    人としての尊厳とは何か。
  • 山上徹也と日本の「失われた30年」(集英社インターナショナル)
    山上徹也のものとされるTwitterの投稿から、彼の犯行に至った背景や思想を読み解いていくという趣向の本。
    本当は助けが必要な宗教二世であったにもかかわらず、周りからの支援はなく、氷河期世代の身に染み付いた自己責任論で努力をしてもうまくいかず追い詰められ、映画『ジョーカー』に出てくるアーサーに共感し...続きを読む