小田中直樹のレビュー一覧

  • 感染症はぼくらの社会をいかに変えてきたのか ― 世界史のなかの病原体
    コロナの影響によりこの1年で世の中は変わってしまった。マスクをつけて外出し、食事の団らんはなくなり、友人との集まりは避けられるように。人間らしい活動が制限されているのだ。
    本書では、これまでの歴史における感染症をペスト、天然痘、コレラ、インフルと追いながら、当時の人々の生活や社会の変遷が描かれて...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    最近真面目に歴史の勉強を始めてからこっち、自分の中でぐるぐる渦巻いていた命題にたいして、数十年余分に行きてる先輩から分かりやすいビジョンを見せてもらえた、という感じでした。
    まだまだ勉強不足で批判的に評価できてるかは分からないけど、私にとってこの本は足がかりの一つとして充分すぎる素晴らしい本でした。...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
     名著級です。歴史を「学問」とするものは何か? 歴史学と歴史小説とはどこが違うのか? 歴史学は社会に何を貢献できるのか? そういう素朴にして巨大な疑問に正面から立ち向かった本。

     そもそも「歴史学は史実を明らかに出来るか」という疑問がある。現在から過去を推し量ることはどこまで可能か? 本当に正しい...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    歴史学のところを中国古典文学と変えて読めば、そのままわれわれの専門分野のこととして理解できます。ぜひ読んで下さい。
  • 歴史学ってなんだ?
    最近、あちこちで話題となっている歴史認識問題を易しく解説した本です。歴史学は暗記の学問だという思い込みをくつ返してくれるはずです。史学科に進学するまたは進学中の方は、ぜひ手に取ってみてください。

    (九州大学 大学院生)
  • 歴史学ってなんだ?
    ○歴史学ってなんだ?
      小田中 直樹 著   PHP新書



     タイトルを見て想像していたものよりずっと奥が深かった。(例えば構造主義だとか)


    そうか、そう単純な問題ではないのか。


    かなり考えさせられる本であった。
  • 歴史学ってなんだ?
    1963年生まれのフランス経済史を専門とする経済史学者・小田中直樹による2004年の著書。
    著者は本書の内容について、序章で、歴史学の意義とは何かという疑問に答えるべく、①歴史学は歴史上の事実である「史実」にアクセスできるか、②歴史を知ることは役に立つか、役に立つとすれば、どんなとき、どんなかたちで...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    歴史を学ぶ意味について、近年の研究の成果を取り入れつつ、簡便にまとめた入門書。あとがきで著者が触れているように、古典的名著が入手難であったり、文体が固く、専門外の読者には取りつきづらかったりするのに対し、内容が大分噛み砕かれており、歴史について生じ易い疑問である「史実は分かるか」「歴史は役に立つのか...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    「歴史学で本当に史実を明らかにできるのか?」「歴史学は本当に役に立つのか?」という、「なぜ歴史学を学ぶのか」を考えるにあたって出てくる疑問についてガッツリ書いてくださっている本。

    また、歴史教科書に対する批判もあり、「おおこの人もか!」と思ってしまった。ただ、小田中氏の場合は、倉山氏とはちょっと違...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    これはなかなかに興味深かった。学問としての歴史学を歴史小説から区別し、では如何に違うのかを紐解いていく。○○年に何があった、って授業で習うけど、果たしてそれは事実なのか、っていう疑問立てから学問が始まる。そこに至るまでに色々検証された結果が、現在一般に理解されている史実だろうから、それが簡単にひっく...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    何回か読み直しましたが、その都度考える機会をあたえてくれる是非ともお勧めしたい書籍です。あまりしないことですが、知人に何冊かお配りしました。
    かつて、大塚久雄、丸山眞男、内田義彦などが文化系大学入学者の登竜門でした。色々な著作を読み、ゼミなどで自分の専門分野を深めていくいくにつれて、これらの書かれた...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    他の新書に比べると平易な言葉と
    口語表現によって論理展開がなされる本書は
    とても理解しやすいものであった。

    歴史学ってなんだ?
    というタイトルからもあるように
    歴史学の入門書として良書を探していた著者が
    無いなら自分で書こうと至った作品

    歴史学の入門書ということもあり
    歴史学者が研究を行うプロセ...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    講義の参考図書で、最終レポートを書くのに読んだ。歴史を学ぶのって義務的だなと思ってたところがあったけど、ちょっと意識が変わったかも。またちゃんと歴史学ぼうと思った。
  • 歴史学ってなんだ?
    本書は「素人のための歴史学入門講座」(「内容紹介」より)と銘打っているように、歴史を専門的に学んだことのない人々-特に、歴史は“暗記”であり、社会の役に立たない“虚学”だと思っている人々に向けた一冊である。

    筆者が強調するのは、歴史学における“プロセス”の重要性である。それは、歴史家に必要な資質を...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    高校の教科書を見て、「歴史は何の役に立つのだろう」と思った人向けの本。


    歴史学は過去の真実(史実)を明らかにする学問である。


    そして、史実という事物の根源を知ることで、その問題に定義づけをすることができる。


    物事を考える際には先ず問題を意識する必要があるが、その問題の定義づけをするのに歴...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    「なぜ歴史を学ばなければならないのか」という問いは,多く聞かれる。筆者は歴史学がこれまで歩んだ経緯を示し,その存在意義を述べている。
    歴史学が史料批判を通じ「より正しい解釈」に至ることの営みであることは,説得力がある。

    近年の教科書問題にも通じ,その解決にも寄与する書だと思う。
  • 歴史学ってなんだ?
    この本では三つの問題を考えています。
    ①史実はわかるか?


    ②昔のことを知って社会の役に立つか?

    ③そもそも歴史学とは何か?


    みんなで検討し、より正しいものを選び取っていく。現在の段階で最善を尽くし、史実をより正しく認識し、解釈し、よりよい歴史像を構築するべきことを考える。しかし将来どう評価...続きを読む
  • 歴史学ってなんだ?
    とっても読みやすい入門書☆

    Q史実を明らかにできるか
    Q歴史学は社会の役に立つか
    を軸に綴られている。

    結論も納得w。


    でも、歴史学ってより全ての学問に通じる結論だと思う。
    社会科学、人文科学、自然科学…
    曖昧さを肯定するには??的な。
  • 歴史学ってなんだ?
    歴史学の概説書として最適。内容もそれほど難しいことが書いてあるわけではないのでサクサク読み進めることが出来ます。世間の評判も高い一冊です。
  • 歴史学ってなんだ?
    歴史学は「史実を明らかにできるか」「社会の役に立つか」という二つの疑問に迫る。前者の問いの答えには結構納得させられる。歴史書と歴史小説の違いなども興味深い話題だ。