池澤春菜のレビュー一覧

  • 火守
    病気の恋人を治すため、サシャは火守の元へ赴く。

    なんとあの「三体」の劉慈欣の児童書・絵物語です。日本版では西村ツチカさんが絵を描いているので、原書ではどのような雰囲気なのかちょっと興味がありますね。
    ストーリーは月や星を行くとてもメルヘンな仕上がりで最後はふっと切なくて、他の作品で読み慣れた劉の印...続きを読む
  • 火守
    中国のSF作家である劉慈欣による童話です。
    ヒオリの命を救うために、サシャは世界の果てで隠遁生活を営む火守を訪ねます。
    夜空に輝く星は人の数あり、各々の星を磨き直せば体も回復すると火守は語ります。
    三日月へロケットを飛ばしロープを引っ掛けるシーンは、幻想的かつ科学的で素敵な雰囲気でした。
    火守にヒオ...続きを読む
  • 火守
    劉慈欣はアイデアの人だ。垢抜けないが、それでもその手があったかと思わせる設定や展開やディテールが次々と出てくる。段取りや手順を語る時は理屈っぽく説明調なのに、たった一言の情景描写で突然詩的になったりする。『三体』と一緒だ。でも『三体』と違って、すごく短くてファンタジック。劉のエッセンスが詰まっている...続きを読む
  • 火守
    劉慈欣氏初の童話。物語はサシャという青年が東の孤島に立っている場面からはじまる。淡々と描かれる情景描写。火守が持つ能力。サシャの願いが叶った後に描かれる火守の仕事に圧倒された。劉慈欣らしいラスト。私は少しだけ怖い。→

    童話を読まずに大人になったので、深読みしすぎなのかもしれないが、火守の仕事があま...続きを読む
  • ぜんぶ本の話
    父と娘の本に関する対談。
    羨ましい。

    私も、読んだ本について思う存分語り、読んでない本について存分に語られているつもりで、つまり第3の話者のつもりで読みました。
    もう本を読みながら心の中で語る、語る。

    だって児童文学、少年文学、SF、ミステリ、好きなジャンルの本ばかりなんですもの。
    比較的少年文...続きを読む
  • ぜんぶ本の話
    父と娘の本に関する対談。
    羨ましい。

    私も、読んだ本について思う存分語り、読んでない本について存分に語られているつもりで、つまり第3の話者のつもりで読みました。
    もう本を読みながら心の中で語る、語る。

    だって児童文学、少年文学、SF、ミステリ、好きなジャンルの本ばかりなんですもの。
    比較的少年文...続きを読む
  • ヒミツのヒミツの猫集会
    色んな猫写真集を眺めてきたけど、後ろ姿の写真に「これいい!」って感じたのはたぶん初めて。
    背表紙になってる草むらに飛び込む茶トラの躍動感ある後ろ姿もいいけど、路地の薄明かりの中で歩く影のような後ろ姿や寄り添いながら歩く二匹の後ろ姿も良き。
    完全に心の栄養剤的な一冊です。
  • 火守
    胸がむず痒いような温まるような感じがする。自分の小さい頃のアルバムを見たときのような気持ちになった。ノスタルジックっていうのかな?
    この本の舞台には行ったことも、見たことも無いはずなのに、何故か故郷を懐かしむような気持ちになれる。不思議です。

    小説を頭の中で映像化して読むタイプの私にはぴったりでし...続きを読む
  • 火守
    劉慈欣本人が、過去のエッセイ(ありとあらゆる可能性の中で最悪の宇宙と最良の地球:三体と中国SF)で述べている次の内容に照らし合わせれば、今作もしっかりSFだなと思う。
    『SFは可能性の文学である。われわれの住む宇宙もまた無数の可能性の一つだ』

    『聞くまでもなく、これこそ太陽だった。』のとことか素敵...続きを読む
  • ぜんぶ本の話
    池澤夏樹さん、春菜さんの、本が大好きな親子だから実現した濃厚な対談です。対話形式だから読みやすい。
    読書を趣味にしたいけど、どうせなら良いものを手に取りたいという方にオススメ。決して本を読む事は偉いとか、沢山読んだ奴が勝ち、なんて事はなく、出てきた本の中から自分の心にささったものを手に取ってみる。合...続きを読む
  • ぜんぶ本の話
    池澤夏樹さん、春菜さんの、本が大好きな親子だから実現した濃厚な対談です。対話形式だから読みやすい。
    読書を趣味にしたいけど、どうせなら良いものを手に取りたいという方にオススメ。決して本を読む事は偉いとか、沢山読んだ奴が勝ち、なんて事はなく、出てきた本の中から自分の心にささったものを手に取ってみる。合...続きを読む
  • ぜんぶ本の話
    池澤さん父娘の対談集。読書歴、書評、創作を引っくるめ『本』について語り合う。ジャンルが多岐に渡り、本が読みたくなる本だった。
  • ぜんぶ本の話
    池澤さん父娘の対談集。読書歴、書評、創作を引っくるめ『本』について語り合う。ジャンルが多岐に渡り、本が読みたくなる本だった。
  • Genesis されど星は流れる
    SFアンソロジー7作品短編集。
    Genesisも3冊目となり、人の想いの数だけSFの世界があることを、あらためて知る構成。
    SFは日常のそこかしこに息づき、私たちの人生に奥行きと彩りを添えてくれます。


    『エレファントな宇宙』
    アクションSF。ミリタリー好きな方に超オススメ。
    宇宙から高次元生命体...続きを読む
  • ぜんぶ本の話
    お父様が最高の本読み仲間であるという池澤春菜さん。
    羨ましいです。
    私の父も本が大変好きでしたが、もうこの世にいないので、話ができません。(50代で早逝しました)
    私事で恐縮ですが、高校のときビクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』をどちらが早く全巻読めるか、競争したことを思い出しました。父は完読したけ...続きを読む
  • ぜんぶ本の話
    お父様が最高の本読み仲間であるという池澤春菜さん。
    羨ましいです。
    私の父も本が大変好きでしたが、もうこの世にいないので、話ができません。(50代で早逝しました)
    私事で恐縮ですが、高校のときビクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』をどちらが早く全巻読めるか、競争したことを思い出しました。父は完読したけ...続きを読む
  • ぜんぶ本の話
    いやいや、お二人を作りあげた愛しい本たち、あまりに私の好みと合致していて、読んでいる間は感動の連続だった。楽しかった!
    ちょっと昔の岩波少年文庫をイメージさせる本のカバーも嬉しい。
    池澤夏樹が福永武彦の息子だったというのは、初めて知った。そして、最後に紹介された母・原條あき子の作った練馬区立大泉第二...続きを読む
  • ぜんぶ本の話
    いやいや、お二人を作りあげた愛しい本たち、あまりに私の好みと合致していて、読んでいる間は感動の連続だった。楽しかった!
    ちょっと昔の岩波少年文庫をイメージさせる本のカバーも嬉しい。
    池澤夏樹が福永武彦の息子だったというのは、初めて知った。そして、最後に紹介された母・原條あき子の作った練馬区立大泉第二...続きを読む
  • 火守
    不思議な童話。毎日太陽を昇らせる火守、愛する女の子ヒオリの病を治したいサシャ。火守のお陰でヒオリの病気は良くなったけど、サシャは再会しない。火守にも止められなかったんだから、自分の村に戻ればよかったのに。そこが不可解。
  • Genesis されど星は流れる
    今回のアンソロジーは読みやすい作品が多かったように思える。あくまでも個人の感想であるが、世界観をぱっと理解できる短編揃いなのだろう。個人的に印象に残った作品は2つ。「メタモルフォシスの龍」(空木春宵)は個人的にはあまり好きではないジャンルなのだが、恋に破れると蛇化する女性と蛙化する男性、特に蛇化する...続きを読む