村井浩紀のレビュー一覧

  • 戦場としての世界 自由世界を守るための闘い
    トランプ時代に国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めていた著者が、長年の軍人としての経験と合わせて、国際紛争に関する広い知見を提供しているのが本書だ。

    日本語版では600ページを超える大著でとにかくその要領に圧倒されてしまうが、内容は世界中の紛争を網羅的に捉えており、アメリカの高官はこれだけの情報...続きを読む
  • ボルカー回顧録 健全な金融、良き政府を求めて
    ボルカー議長の回顧録。ウォールストリートではなく 行政官の出身だったということ ホロコースト関連のスイス銀行界との調整関わるなど知らなかった側面も。もちろん金融政策の部分も分厚い。良書
  • ボルカー回顧録 健全な金融、良き政府を求めて
    ポール・A・ボルカーの人生の回顧録。

    ウォーレン・バフェットが今年の「株主への手紙」で薦めていた本である。

    尊敬されるべき高潔な公僕であり、米国だけでなく世界の健全な金融の発展に尽力した人物である。
    「健全な通貨」「健全な金融」「良き政府」この3つを追い求めろ、とのあとがきがある。

    ストーリー...続きを読む
  • アメリカの世紀は終わらない
    [下向きに喝]「Gゼロ」や「中国の台頭」といった表現が飛び交い、長期的な衰退が囁かれるようになったアメリカ。そういったいわゆる衰退論を検証した上で、力強く「アメリカの世紀は終わらない」と訴えた作品です。著者は、「ソフトパワー」という概念の提唱で知られるジョセフ・S・ナイ。訳者は、日本経済新聞社で経済...続きを読む
  • The Power Law(ザ・パワー・ロー) ベンチャーキャピタルが変える世界(下)
    シリコンバレーのローカルビジネス(しかし、波及効果はグローバルに)だったVCが東海岸やロシア系ヘッジファンド系を巻き込み、ファイスブックを始め若き起業家の隆起を招き、中国の別の生態系を生み出し、巨大な潮流を生み出した。結果、ウィーワークやウーバーの暴走を生み、今やAIとシリコンを武器とした国家間競争...続きを読む
  • The Power Law(ザ・パワー・ロー) ベンチャーキャピタルが変える世界(上)
    ベンチャーキャピタル興隆期。アーサー・ロック氏から始まりフェアチャイルド・セミコンダクター社から「8人の反逆者」を救出した「解放の資本」としての役割。そして「The Power Law(べき乗)」の本領が発揮されると巻き起こった「資本への反乱」。いまやシリコンバレーひいてはグローバル・スタートアップ...続きを読む
  • The Power Law(ザ・パワー・ロー) ベンチャーキャピタルが変える世界(上)
    この本はベンチャーキャピタルの重要性を再考させるものである。
    テクノロジー企業におけるお金(リスクマネー)の重要性。
    それと同じくらい大事なのは人脈。
    この二つの合わさった所に企業は集まる

    私も含め皆が起業家に焦点を当てがちだが、資金の出し手はもっと評価されていいのではないか。
    彼らは評価を求めて...続きを読む
  • 戦場としての世界 自由世界を守るための闘い
    戦場としての世界 自由世界を守るための闘い
     日本語序文

     原著まえがき

     序章

     第1部 ロシア
      第1章 恐れ、名誉、そして野望:プーチンの西側に対する追い落とし作戦
      第2章 プーチンの策略をかわす

     第2部 中国
      第3章 統制への執着:中国共産党が突きつける自由と安全に対する...続きを読む
  • グリーンスパン 何でも知っている男
    グリーンスパンほど、評価が180度変わったFRB議長はいないのではないか。今ではグリーンスパンは間違っていたという評価が定着しているけど、当時の人たちは何故グリーンスパンに「騙された」のか。答えは出なかったが、彼が高い知性を持っていたことはよく分かった。金融政策とは関係ないが、彼が、アイン・ランドと...続きを読む
  • アメリカの世紀は終わらない
    「ソフト・パワー」という言葉で有名な著者のアメリカの将来像を考察した書籍です。
    結論としては、引き続き世界のコアとしてアメリカは、その中心に位置するということでしたが、各国の分析やアメリカ自身の分析など、過去に政治の中枢を担っていた著者ならではの視点で、面白い内容が盛り込まれていました。
    この手の著...続きを読む
  • アメリカの世紀は終わらない
    国際政治の力学要素として、経済力、軍事力にプラスして、ソフトパワーの重要性を入れた研究者の本。
     終わらない根拠も丁寧で説得力がある。
     とりわけアメリカの同盟国には、有力な国々が多いことが、アメリカの世紀が終わらない根拠の一つになっているところが興味深い。

     いずれにせよ、ナイ教授の学術書も読ん...続きを読む
  • グリーンスパン 何でも知っている男
    グリーンスパン 何でも知っている男
     はじめに

     序章 「彼は基準を打ち立てた」

     第Ⅰ部 イデオローグ
      第1章 征服者の感覚
      第2章 ケインズ主義を否定する者
      第3章 金融が再び表舞台に
      第4章 アイン・ランドの「葬儀屋」
      第5章 ニューフロンティア政策に抗う

     第Ⅱ部 ...続きを読む
  • アメリカの世紀は終わらない
    米国民主党系エスタブリッシュメントの頭脳である、ジョセフ・ナイ氏による著書である。
    出版は2015年であるが、2020年3月現在も色褪せていないと思われる。
    結論は以下となる。
    ——-
    結論を言うなら、アメリカの世紀は終わらない。それが、アメリカが軍事、経済、そしてソフト・パワーの資源で傑出し、アメ...続きを読む
  • アメリカの世紀は終わらない
    今日の書評は「アメリカの世紀は終わらない」ジョセフ・S・ナイ先生の本です。

    でどういう本かというと、端的に言ってアメリカの覇権(ヘゲモニー)はこのままずっと続くということです。

    それはこのような反省に立っています。70年代にはソ連のパワーを80年代には日本のパワーを過大評価していたが、見事外れた...続きを読む