野瀬泰申のレビュー一覧

  • 食は「県民性」では語れない
    ■江戸の中期までは,西と東でうどんと蕎麦の消費傾向に大差はなく,どちらでも同じような方法で食べられていたらしい。
    ■醤油の発達とだしの素となる材料の流通が,西のうどん文化と東の蕎麦文化を生んだ決定打になった。うどんと蕎麦の好みがあらかじめあったわけではない。
  • 食は「県民性」では語れない
    食における地域性は藩によるもの、物流や人的交流の範囲によるもの、地形によるもの、産業によるものがあるのは知っていたけども国替えにより飛び地が形成されるというのは盲点だったので驚き
    家計支出額といった統計資料からの考察や、実地調査に基づくものなど、古今東西の研究があって面白い
  • 食は「県民性」では語れない
    こないだの『藩民性』が
    食文化にも影響してるのね〜。
    言葉と一緒で
    都で流行ったものが同心円的に広まり
    端と端で消えずに残っていたり。
    藩替えになったお殿様が
    故郷の味だけは持って行きたかったのも
    わかる気がするなぁ。

    確かに旅先でいろいろ食べていると
    結局は「県民性」というより
    自分の舌が好むか...続きを読む
  • 食は「県民性」では語れない
    深く掘り下げたら
    この部分だけで 一冊になるよね
    という話題も多くて
    さら~~っと上澄みを知る
    ということになってしまいますが
    大阪人の私は
    「お好み焼きの発祥の地は大阪じゃない」
    に 非常に納得です
  • 食は「県民性」では語れない
    この人の本はこのまとまりのなさを楽しめるかどうか、こちらの精神状態で評価が変わってしまう。今回はプラスに効いている。雑煮論争は永遠の課題なのね。旧藩の3世紀はやはり長いのだなあ。旧藩時代の遺産が戦後里帰りした高遠のそばの大根おろしはへえが一山。おそらく、30年後には平成の特産品つくりの影響というのが...続きを読む
  • 食は「県民性」では語れない
    日本の食文化について、著者が日本中を巡った経験をもとに考察する。
    日本の食文化は多種多様で、テレビ番組でやっているような単純な県民性だけで区分できるようなものではない。それぞれの料理の歴史を追っていくと、食文化の成立の経緯がわかる。テーマは、食に纏わる要素~藩、肉の食習慣、地域性、産業、麺、海産物、...続きを読む
  • 食は「県民性」では語れない
    <目次>
    はじめに~食文化は、「ケンミン」単位では語れない!
    第1章  「藩」がつくった食文化
    第2章  豚に追われた牛、王国守った鶏
    第3章  歴史が語る食の「産業遺産」
    第4章  「関西=うどん 関東=蕎麦」と思っていないか?
    第5章  海の幸が教えてくれる食物地図
    第6章  家計調査から見るケ...続きを読む