本郷恵子のレビュー一覧

  • 全集 日本の歴史 第13巻 文明国をめざして
    [ 内容 ]
    近世の庶民はいかにして「近代化」されたか。
    民衆が出会った「御一新」の苛酷なる現実。

    [ 目次 ]
    第1章 幕末の激動と民衆
    第2章 「御一新」の現実
    第3章 自立と競争の時代
    第4章 平等と差別の複合
    第5章 近代天皇制への助走
    第6章 「帝国」に向かって
    第7章 国民・民権・民衆...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第16巻 豊かさへの渇望
    小学館創立85周年記念出版のシリーズの最終章。表紙にドラえもんっていうのがたまりません(これ決め手)。1955年から現在までの日本の歴史を政治や経済、人々の暮らしなどの側面で描かれています。1955年といえばまだ生まれる20年前、とはいえ親世代がリアルに生きてきた時代。両親のアルバムに載ってた白黒写...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第16巻 豊かさへの渇望
    [ 内容 ]
    物質的繁栄を求めた私たちが得たものとは。
    高度経済成長からバブルを経て混迷と閉塞の時代へ。

    [ 目次 ]
    はじめに 私たちが選んだ道
    第1章 「戦後社会」をめぐる対抗―一九五五年(豊かさへの離陸;戦後憲法的世界の広がり;沖縄と安保体制)
    第2章 戦後大衆社会の成立―一九六〇年代(都市...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第11巻 徳川社会のゆらぎ
    [ 内容 ]
    襲いかかる災害に幕府の威光は危機にさらされる。
    ほころびはじめた徳川幕府と成熟する民衆の力。
    歴史が未来を切り拓く。

    [ 目次 ]
    はじめに 成熟か、停滞か
    第1章 綱吉・吉宗と「公儀」
    第2章 享保と天明の飢饉
    第3章 田沼時代と国益
    第4章 「いのち」の環境
    第5章 都市と「世間...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第1巻 列島創世記
    [ 内容 ]
    四万年の歩みを一気に描く新しい列島史。

    [ 目次 ]
    第1章 森と草原の狩人―旧石器時代
    第2章 海と森の一万年―縄文時代前半
    第3章 西へ東へ―縄文時代後半
    第4章 崇める人、戦う人―弥生時代前半
    第5章 海を越えた交流―弥生時代後半
    第6章 石と土の造形―古墳時代

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  • 全集 日本の歴史 別巻 日本文化の原型
    全16巻の「日本の歴史」シリーズの別巻として刊行されたもの。「近世庶民文化史」という副題が付いている。戦国後期から江戸にかけての庶民の衣食住に関してある程度網羅的に概観した意欲作。帯には、「江戸の文化をひもとけば今の暮らしが見える」とあるが、近世から現代にかけての庶民史の大きなストーリーが述べられて...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第9巻 「鎖国」という外交
    従来の日本人が懐いていた閉鎖的イメージの「鎖国」という国策について、朝鮮通信使外交を新たな視点で分析することにより、徳川政権が選択した外交政策がその当時の東アジアが置かれていた状況下においては、合理的なものであったという仮説を綴った著作である。

    日本社会の歴史を当事者である日本人ではなく、日本およ...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第6巻 京・鎌倉 ふたつの王権
    最初の感想は読みやすかった。
    二分王権論を強く意識しながら、基本的には政治史に沿った記述です。

    読みやすかった理由は鎌倉だけではなく、後三条〜後醍醐登場までを包括的に扱った点にあるのだろう。
    どうしても鎌倉時代だから頼朝からでとなると、実は非常に分かりにくいし、平清盛をどう評価するのかが見えにくく...続きを読む
  • 文藝春秋2021年4月号
  • 全集 日本の歴史 第16巻 豊かさへの渇望
    14巻同様、多分に一面的・主観的なところや錯誤があるが、戦後の社会問題・社会運動史をまとめたような一冊。

    一斉就職と終身雇用、性別役割分担はどのように誕生したか。セーフティネットへの関心の低さや競争主義、自力解決主義がなぜ浸透したか。公共政策より経済政策重視のあり方が生んだのは何か。戦争や公害など...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第14巻 「いのち」と帝国日本
    「いのち」の序列化を主題に明治中期から大正期を扱う。どういう背景から「いのち」は序列化されたのか、どのような抵抗があったのか、戦争や政治・思想・文化に分け入り解明する。現在にまで通じる事象も明かされ価値ある一冊と思うが、この本には限界がある。徹底した弱者視点により、権力の影の部分を極大にして描いてい...続きを読む
  • 院政 天皇と上皇の日本史
    話が行ったり来たりでやや読みにくい。一般向けにしては難しい。学術的な話や具体的な資料の解説などもあり、オタクっぽい。院政と直接関係ない、中世の特徴などの解説が多いが、そういうバックグラウンド的な話が面白いこともある。院政について深く考えるというよりは、中世の天皇と上皇、摂関家などの人間関係が分かっ...続きを読む
  • 院政 天皇と上皇の日本史
    天皇制の転換点なんて言い方もしてるけど、それも後世から見ればでしかない。転換したのではなく結果がそうなっただけであり、誰かの意思でそうなったわけでもない。
    欲望の行き着く先が、一族それも直系による権力と富の独占を願うということらしい。これに事なかれの前例主義が重なると院政も制度になるわけだ。
  • 院政 天皇と上皇の日本史
    <目次>
    はじめに
    第1章   院政以前~譲位と太上天皇
    第2章   摂関政治と後三条天皇
    第3章   中世の開始と院政の道
    第4章   白河院の時代
    第5章   院政の構造
    第6章   内乱の時代
    第7章   公武政権の並立
    第8章   院政と公武関係
    第9章   中世後期の皇位継承
    おわりに

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  • 全集 日本の歴史 第16巻 豊かさへの渇望
    環境庁時代の頭を下げる石原さんが印象的。戦後社会運動についての広く浅い概説かんはぬぐえない。中卒業人口の大量就職は徴兵がないことからもいままでにないものだというのはなるほどと思った。また産児制限でベビーブームが終息していた。
  • 全集 日本の歴史 第9巻 「鎖国」という外交
    本書によると鎖国と言う言葉は幕末に作られたという。江戸幕府は鎖国していたわけではなく、きちんと海外と交流していたようだ。ただ、家康は秀吉の外征の影響で朝鮮との国交回復には苦慮したようだが。従来の日本近代史観を変えることのできる本と思う。
  • 蕩尽する中世
    本郷和人の奥さんも歴史家で同じ中世が専門(笑)
    消費の世界から中世を見る
    貨幣経済に目を奪われていたが、新しい行政組織の地方から富を吸い上げる力は治よかったのかあ
    確かに、技術革新もあり生産性も増えているし、軍事力をもたない平安時代の地方無政府化から一転、「納めなかったら襲うぞ」という実力保持政府だ...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第4巻 揺れ動く貴族社会
    律令制が崩壊し、地方政治が乱れ武士が登場した平安時代。地球温暖化、自然災害や疫病、戦乱が多発し人々の生活を脅かし、常に死と隣り合わせだった時代背景からも、死後の世界へのあつい信仰心や、新しい仏教が広く普及したのもうなづける。

    ところで武士はなぜ発生したのか?地方豪族や有力農民が、自分たちの所領を守...続きを読む
  • 全集 日本の歴史 第2巻 日本の原像
    「日本の原像-全集 日本の歴史2-」の読書会 
    日付:2014/1/9 作成者:とことこ(大塚 拓)         
    〇感想
    ・(P46)天皇の語源(宇宙を統治する天帝)と中国世界からの自立の意味。
    ・(P59)日出ずる国、日神(大日如来)の国。説は色々あるが、これも中国世界からの自立。
        ...続きを読む
  • 蕩尽する中世
    中世の生産と富について…ということで、
    章ごとに時代をくぎって書かれていました。
    いわゆる「歴史」の本とは違い、
    訴訟文書や説話集、さまざまな史料(現代語訳されているので読み易い)から中世人の生活を読み解こうという感じ。

    文章が読み易く、さくさく読めました。