原田実のレビュー一覧

  • オカルト化する日本の教育 ──江戸しぐさと親学にひそむナショナリズム
    かつて話題になった「江戸しぐさ」は戦後、創作された偽史だった。伝統的な子育てを重視する「親学」はいじめ問題や発達障害を解決できるというがそれは誤りだった。
    誤りであることが明らかなのに国家に都合の良い人間を育てるべく未だに教育の現場で使われているという。誤りが広まっていく下地には陰謀論やナショナリズ...続きを読む
  • 偽書が揺るがせた日本史
    時代がそうさせるのか偽書が大好きである、本書でコレモアレモ偽書だと気が付いたものも多いが、つくづく人は誰かを驚かせたいのか、こんな非生産的な事に熱心である
    (尤も、土地争いや詐欺に偽書を製造する事も多い)
    【 偽書一覧 】〇=知ってた、✕=知らなかった
    〇「寂庵大静:東照宮御遺訓」✕池田松之助
    ✕「...続きを読む
  • もののけの正体―怪談はこうして生まれた―
    面白かった。特に琉球と蝦夷の妖怪の解説。ここにはもうちょっと紙幅を割いてくれたらよかったかも。
    文化装置として、社会においてもののけがどういう役割を持っていて、どういうふうに作られたのかという視点で語られてる。妖怪がいるから怖いのではなく、怖いから妖怪が作られる。理解を越えたもの、とりあえずなんか良...続きを読む
  • 教養として学んでおきたい女性天皇
    愛子内親王殿下の女性継承問題から、過去の女性天皇について簡潔にまとめられていました。
    当時の政治情勢や後継問題を日本書紀や様々な文献、研究説を照らしあらせながら分かりやすく書かれています。
    著者がASIOS会員の為なのか、時折 辛辣な考察が見受けられますが嫌いではありませんでした。
  • 教養として学んでおきたい女性天皇
    歴史や天皇のことを扱った本、大好きです。
    特にこの本の中では、里中満智子先生の漫画の影響のため、持統天皇が一番好きです。
    けれども、この本は後桜町天皇のことが意外に?書かれていて驚きました。
    他の本は、この後桜町天皇を中継ぎとしか記載していないのに!おかげで、かなり興味が湧いてきました。
  • 偽書が揺るがせた日本史
    様々な時代の偽書について読んでいるだけでも面白いが、陰謀論との絡みなど社会に与える影響についてや、研究史上の位置付けの変化など興味深い点も多い。現代において情報の真偽をはかるための指針にもなるのではないか。
  • 偽書が揺るがせた日本史
    原田実氏の文章といえば、あまり言いたいことがないというか「まとめ」的な印象を受けるものが多い。しかし、この本には一冊を費やして読者に訴えかけたいことがあるという情熱を感じた。
  • 偽書が揺るがせた日本史
     著者は「と学会」の重鎮。故 横田順彌の弟子筋にあたる点も(個人的に)ポイント高し。
     そんな著者も若い頃は偽書にのめり込んでいた。魅力があるのはよく判る。公式情報への不信、おのれの知性への過信、その隙間に偽書やフェイクニュースが忍び込み、まんまと上座に座ってしまうのだろう。
  • 偽書が揺るがせた日本史
    日本の歴史に登場した様々な偽書を紹介、その奥深さを考える。
    I 時代への欲求が生み出した偽書 第1章~第14章・・・偽書の基本。
       東照宮御遺訓、慶安御触書、武功夜話、文学作品の偽作等。
    II 偽書と陰謀論 第15章~第25章・・・偽書と陰謀論の結び付き。
       竹内文書、「壁の中」から偽書、シ...続きを読む
  • 偽書が揺るがせた日本史
    日本史の「本流」に紛れ、時おり顔を覗かせる「偽書」「偽史」。それらを網羅的に取り上げ解説した労作。各文献の概要や成立事情、偽作者の素性までも手際良くまとめている。偽作の動機は実にさまざまだが、中世と近世とでは「集団」と「個」という点において断絶がある、との指摘が興味深かった。
  • オカルト化する日本の教育 ──江戸しぐさと親学にひそむナショナリズム
    似非科学、偽史学もここまで
    きてしまう と
    笑いごとだと 言えなくなってしまう
    という危機感を 再度 新たに

    心ある人と
    語り合いたい
    一冊です
  • オカルト化する日本の教育 ──江戸しぐさと親学にひそむナショナリズム
    それは疑似科学であり偽史である。
    前著で見事に葬った江戸しぐさを皮切りに、本書では、省庁の権限肥大本能と親・教師の承認欲求と善意の詐欺師が醜悪なワルツを踊る「親学」を中心とした数々のオカルト教育に斬り込む。
    国教のない日本に新たな国家神道の萌芽、は大げさだとしても、後世の笑いものになる疑似科学国家へ...続きを読む
  • 偽史と奇書が描くトンデモ日本史
     日本は文字の国、というのを実感。歴史を曲げる、作る、偽る。すべて本(出版)という言葉の魔術によるものか。
     このような行為が昔からあったこと、近代にもあったこと(田中上奏文、江戸しぐさ)を見るにつけ日本人は変わらない…と感じる。
  • もののけの正体―怪談はこうして生まれた―
    鬼や天狗はどこから来たのか怪談とはこうして生まれたのだと民俗学に近い本ですが妖怪が沢山出てくるし本自体もそんなに厚くはないので軽く読むのに最適です。
  • もののけの正体―怪談はこうして生まれた―
    鬼とか天狗とか河童の起源や江戸時代の「妖怪図鑑」など面白かった。

    さらっと現代のアニメネタに言及するあたりにオタク集団と学会の人らしさなど。
  • もののけの正体―怪談はこうして生まれた―
    もののけ、妖怪の類をなぜ発生して、どのように日本文化に落とし込まれ、民衆の間で機能していたのかについてを有名な妖怪をメインに扱いながら読みやすい文章で示してくれている。宗教にしろ、精霊にしろ、妖怪にしろ、あらゆる物事にはそれが発生する所以があり、それが長い時を経て文化にさえもなることを教えてくれる。...続きを読む
  • 偽書が揺るがせた日本史
    「東日流外三郡誌」、「竹内文書」、「神代文字」、「シオンの議定書」。記紀以前の神代の歴史を記したもの、寺社の縁起、氏族の家系にかかわるもの、陰謀論や新興宗教の教義に利用されたものなど、数多くの偽書を概観できる。情報量も多い。
  • オカルト化する日本の教育 ──江戸しぐさと親学にひそむナショナリズム
    江戸しぐさも、親学も、聞いたことはあったが、そうか、宗教か。生長の家。
    耳障りいいし、なるほどなあって思うこともなくはなかったし調べたこともなかったが、事実に基づいていないことに間違いはない。

    源田先生、いつもありがとうございます。

    WGIPについては、それが指示だったのか、結果報告だったのかが...続きを読む
  • 偽書が揺るがせた日本史
    古文書などを装って作られる偽書。
    これらはある人にとっては自分の主張を裏打ちするために、又は権威づけなどのために作られてきた。
    しかも、それが偽書であることが明らかになったとしても、時が経つと再び取り上げられたり、別の目的のために利用されたりと、偽書は何度も歴史の中に再登場し、悪用される。
    一度巷に...続きを読む
  • 偽書が揺るがせた日本史
    「東日流外三郡誌」「秀真伝」のような有名どころから最近話題の椿井文書まで、日本の偽書を網羅的に紹介している。「ヴァイマールの聖なる政治精神」に引用された架空の神学者カール・レーフラーや、「シオン議定書」のように日本史を対象としない文書も含む。
    「三教指帰」「慶安御触書」が偽書というのは知らなかった。...続きを読む