山田史生のレビュー一覧

  • クセになる禅問答―――考えることが楽しくなる珠玉の対話38
    中国禅の高僧・臨済義玄の語録『臨済録』を、在家の中国思想研究者が余計な補足を交えず言葉通りに現代語訳。その後にこちらは余計な憶測たっぷりに独自の解釈が添えられます。本来は禅の修行僧が体を張って取り組むべき公案を、修行もせず寝そべって読むのは何とも不謹慎な気もしますが、怒鳴られたり殴られたりする心配も...続きを読む
  • 絶望しそうになったら道元を読め!~『正法眼蔵』の「現成公案」だけを熟読する~
     この本は、中野孝次さんの『道元断章』を読み終え、その続きでもっと道元を知りたくて読んだ本です。
     そして、『正法眼蔵』のエッセンスである「現成公案」だけでも理解できたらと、山田さんのこの新書に出会ったのです。
     序章 なぜ道元の「現成公案」を読むのか
    に始まり、
     第1章「われ」は生滅している
     ...続きを読む
  • 最強羽生善治と12人の挑戦者
    昭和11年生まれ山田史生さんの「最強羽生善治と12人の挑戦者 激動!平成将棋界の今」、2011.10発行です。面白かったです。5年前の発刊ですが、ほぼ現在の状況であり、より確かな形になってると思います。スーパースター羽生善治が19歳で初のタイトル「竜王」を奪取したのが奇しくも平成元年。そして平成8年...続きを読む
  • 日曜日に読む『荘子』
    [ 内容 ]
    日曜日、著者は酒のお供にと『荘子』を取り出した。
    超俗的で、世人を煙に巻くような文章を読みながら、「わからない」ことの醍醐味にどっぷり浸かってゆく。
    雲をつかむような話ばかりだけれど、固くなっていた頭がほぐれ、おおらかな気持ちになれるのはどうしてだろう。
    一風変わった角度から荘子の思想...続きを読む
  • もしも老子に出会ったら
    「老子」
    という古典を読んだことはないが、どうやら非常に難解で、捉えどころがなくて、答えの用意されていなくて、というか答えなどないというスタンスで、私たちに考えさせる一方で、そんな行為に意味はないんだ、と揶揄ってくるようなそんなものなのだろう。
    と、この本を読んで感じた。いや、大変面白く、そしてわけ...続きを読む
  • はじめての「禅問答」~自分を打ち破るために読め!~
    大学の先生が馬祖語録を読み解いていく。禅問答を初めて知る人が世界で初めての禅問答集に触れるための手引きといった感じ。定説とは違ってかなり大胆に解釈しているとのことだが、漢文って行間がかなり大きいな。でもその自分の解釈こそが禅って感じ。
  • はじめての「禅問答」~自分を打ち破るために読め!~
    馬祖道一の語録に収録されている「禅問答」を紹介し、わかりやすい解説をおこなっている本です。

    著者は、入矢義高が編集した『馬祖の語録』(禅文化研究所)を参照しており、「正直にいうと、この入矢本がなければ、そもそも馬祖の語録を読もうという気にもならなかったとおもう」と述べています。他方で、「あとがき」...続きを読む
  • 絶望しそうになったら道元を読め!~『正法眼蔵』の「現成公案」だけを熟読する~
    『正法眼蔵』の「現成公案」の巻について、著者自身の解釈が展開されている本です。

    移りゆく「諸法」に対する不生不滅の「仏法」を、著者は「絶対の無」として理解します。そのうえで、「絶対の無」は、「ある」ものが「ある」というしかたで現成している「場所」に、つねに自覚されているといい、その働きを「見るもの...続きを読む
  • もしも老子に出会ったら
    とりあえず読み終わったけど、まだもやもやしている。
    現代の少女が老子に出会って、問答するという形態。
    水、無、道という、老子の思想の三大キーワードを扱っている。
    とても読み口は軽いけれど、縦横無尽な語り口もあってか、これこれの内容でした、とうまく要約ができない。
    こちらの理解力が及ばないからではある...続きを読む
  • 日曜日に読む『荘子』
    全体は部分でできているのではなく、全体が先にある、ということを雨音で説明している箇所が印象に残った。他はなんだかよくわからない。
  • 下から目線で読む『孫子』
    軽~く読める。少々自虐的すぎる感じもするが、まぁこういう逆の視点から兵法を読むという発想が面白い。孫子そのものに対する入門書として読むのにはちょうど良い。
  • もしも老子に出会ったら
    会話形式で読みやすいかなと思ったけれど、読みやすさとは別にやっぱり老子は難しかった……。「無」の章、「水」の章、「道」の章とあるけれど、水はなんとなく理解できる感じがした。無と道はもうなにがなんだか……。もう一度読み返そうと思います。
    余談ですが、マンガ封神演義を読みたくなりました。老子つながりで。
  • 最強羽生善治と12人の挑戦者
    昭和から昨年までの将棋界の流れをざっと復習できる内容。読みやすいけれど事実の羅列が多いので、何回も読むというよりは一読すれば十分か。後半、若手への一言インタビューは勉強方法など各人の個性が出ていてなかなか面白かった。
  • 最強羽生善治と12人の挑戦者
    特に羽生さんが中心というわけではなく,大山時代から現代までのタイトルの移り変わりなどを追っている部分+若手棋士から観た将棋界,という構図.
    ただ,羽生さんが出ずっぱりなので自然と羽生さんに関する記述が増えてはいますが.基本的に若手棋士が羽生さんを超えていかなくてはいけない存在と捉えているのが印象的で...続きを読む
  • 最強羽生善治と12人の挑戦者
    元読売新聞記者で将棋ステーションの司会でお馴染みの山田史生さんの著書。大山名人ら昭和の名勝負にさらっと触れ、羽生さんの黄金期ともいうべき平成時代になってからの一年、一年の各タイトル戦の行方を振り返っている。羽生がその前の世代の中原・谷川を破り七冠を獲得するまでの足跡、遅れてきた羽生世代の森内・佐藤・...続きを読む
  • 下から目線で読む『孫子』
    孫子を白文・書き下し文・意味が書かれていて良いです。
    タイトルの下からは奥さんと娘さんに尻に敷かれているという意味。
  • もしも老子に出会ったら
    たまには、脳の使ってなかったところを使ってみたい!という方に。
    題名の通り、中国の思想家である老子の教えを、現代風にわかりやすく書いたもの。といっても、若干難しいんですけど。
    読書の感覚としては、物理の論理を理解するのに近いです。
    「全ての「存在する」ものは「無」によって初めて存在する。」という考え...続きを読む