真木悠介のレビュー一覧

  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    真木悠介さんが、カルロス・カスタネダの4冊の本をヒントに、比較社会学の構想を美しく描いた本です。この本は何度も読み返しています。特に混乱した時に読むと、すごく風通しの良い思考の通り道を与えてくれます。知者、ドンファンの言葉は、どれも豊かさに富んでいて、現代世界の凝り固まった考えを突き崩す明晰さを持っ...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    バイブル。大事な人には、これを読んでほしいと渡し続けるだろうし、わたしはこの本と生きていきたい!ずっと出会いたかった、ずっと待ってた、とふしぎなことを思ってしまったくらい。
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    今年亡くなられた見田宗介さんの名著。大学時代に出会い、人生の節目節目で何度か読んできた座右の書で、読むたびに新しい発見がある。 常に自分のものの見方が狭い枠組みに囚われているかもしれないことを思い、そこから外に出ようとする営みをやめないこと(「翼」)。言葉にできない、より大いなるものに感覚を開き、そ...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    真木祐介のペンネームで書かれている、見田宗介氏の著書。
    1977年に発行された。
    自分は1975年生まれなので、ほぼ同い年くらいの本だ。

    ドン・ファンやドン・ヘナロという名のインディオの生活から、現代社会を生きる知恵を探る試み。ドン・ファンはカスタネダというアメリカ人にインディオの知恵を授けていく...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    「どんな時にも心あるみちを行く。」
    カルロス・カスタネダのドン・ファンシリーズを
    真木先生が体型的に再解釈した本です。
    理屈や言葉でがんじがらめになってしまった時、
    この本を手に取ると、いつも一筋の風が流れる。
    とても楽な気持ちになれます。

    生命の喜びは、遠い場所や時間の果てにはない。
    いつも、こ...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    地平線の彼方へ 異世界と明晰と感性との出会いを通して生き方を解き放つ想像力の翼を獲得する

    見田先生が真木悠介名で書いた本。学生時代に読んで、《世界》に気づき、「世界」と、どう向き合うか考えるきっかけになった一冊。

    【目次】
    Ⅰ 「共同体」の彼方へ
    Ⅱ カラスの予言
    ...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    「知恵 のあるものは
    心のある道を選びそれに従う。
    そこで彼は無心に眺めたり喜んだり笑ったりもするし
    また見たり知ったりもする。
    彼は人生がすぐに終わってしまうことを知っている し、
    自分が他の皆と同様に
    どこにも行かない事を知っている。」
    見田先生は私たちの住む 「この世界が実存と意識の中でどの...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    学生時代に物理学から真木ゼミに転向した先輩からいただいた。
    当時は よくわからなかったが、
    何度か読み返して、そのたびに 少しずつ
    あぁ、これはあれを言ってたのか、そういうことだったのか、
    ということが 増えてきて うれしい。
    たぶん わからないなりに 大事にずっともっている本だと思う。
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    理性からの覚醒剤としての幻覚サボテン
    世界をカッコに入れること
    図と地の反転
    コントロールされた愚かさで他者と繋がる
    万人が全世界を所有する
    彩色の精神と脱色の精神
    ライヒとマルクーゼ
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    「人が世界はこういうものだぞ、とお前に教えてきた。人はわしらが生まれてきたときから世界はこういうものだと言い続ける。だから自然に教えらてきた世界以外の世界を見ようなぞという選択の余地はなくなっているんだ。」
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
     ネイティブの物事の捕らえ方の一端を社会的視点から俯瞰した書物。
     目で見て記して学ぶ世界と、世界を静止させて在ることを感じる世界。

     マンガ家の五十嵐大介の描く世界のようである。
     実に面白かった!
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    今見てる世界は
    【世界】ではなく、
    【限定空間】である。
    今の嗜好性、人間関係に没頭すること、
    つまり現在の癖や習慣の中だけで、
    合理的に、分析的に生きることは、
    非常に勿体無いということを強く感じた。
    そして、全ての行動は、
    本来、それ自体として目的的でなくてはならない。
    意味や目的を行動に内在化...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    文化人類学者のカスタネダが、シャーマンであるドンファンのもとを訪ねる話をもとに、精緻に描く、
    現代の私たちの自明性の罠からの解放を目指す、真木氏の一冊。
    ドンファンの言葉を、カスタネダや私が言葉という文字で「理解」したと思ってはいけない。
    私たちが当たり前だと思っているもの、貨幣や西欧中心的な思考な...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    久しぶりに読んでいて興奮した本。驚くのは、この本が1977年に書かれた著作だということ。「根をもつことと翼をもつこと」のくだりが特に好き。
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    比較社会学であり、文化人類学であり、民俗学であり、哲学であり、色んな様相を持ちながら、至高の文学であり、知の巨人の視点を見ている感じでした。内容そのものも、生きることそのものについて、深く深く掘り下げられていて、何かストン、とコペルニクス的展開で驚かされたり、とにかくすごい本。何より、編まれる言葉が...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    ■気流の鳴る音
    序 「共同体」のかなたへ
     ――コミューン構想のための比較社会学
    I カラスの予言――人間主義の彼岸
    II 「世界を止める」――〈明晰の罠〉からの解放
    III 「統禦された愚」――意志を意志する
    IV 「心のある道」――〈意味への疎外〉からの解放
    結 根をもつことと翼をもつこと

    ...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    「人間の主観のおりなす世界の全体がひとつの共同のまぼろしだとすれば、「動かぬ真実」という岩盤のありやなしやにどれほどの意味があろうか。きららかな幸福と夢の波立つメンティーラの水面の上を、彼らはほんとうに身を入れて歌い、争い、約束し、求愛し、踊り、倒れるように眠る。」
    国家や民族というものは時に哀しい...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    山岸会とか紫陽花邑といったコミューンの話から、人類学者のカスタネダが4冊の本で紹介したヤキ族の老人との生活で学んだことなど。この「世界」からの超越(彼岸化)、〈世界〉からの超越(主体化)、「世界」への内在化(此岸化)、〈世界〉への再内在化(融即化)といった話は面白かった。
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    哲学という魔力は不思議だ。
    そして、難しい、暗号である。
    だけれども、その尻尾をつかみたいのです。
    …つかめないや。

    物事の考え方が変わる本でもあります。
    もしかしたら今いろいろな問題も
    ある種先住民の方に
    学ぶ要素はあると思うのよね。
    狭い檻にとらわれていきがちな我々には
    特にね。

    だけれども...続きを読む
  • 気流の鳴る音 ──交響するコミューン
    南アメリカのインディアンで「呪術師」とか「戦士」と言われている老人との交流から、現代人との対比で社会を見極めようとする試みを描いたもの。老人の言葉に成る程と思うことが沢山あって考えさせられる。「時間に対しては、時間で支払う」「お前はおかしな奴だなあ。質問さえすればわかると思っている」「次第に言葉、し...続きを読む