仲正昌樹のレビュー一覧
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再読。
でも、やっぱりよく分からない。「一般意志」がどうしても、しっくりこないんだな。
なかでアーレントの「リバティ」と「フリーダム」の2つの自由に対する概念の違いはおもしろかったかも。前者がフランス革命で、後者はアメリカ独立戦争戦争ってわけだ。
なんとなく雰囲気は伝わるんだけど、ルソーからは離れて...続きを読むPosted by ブクログ -
QOL(Quality of Life)とSOL(Sanctity of Life:生命の神聖さ)の対立は、自由の中核である自己決定を尊重する考え方と、キリスト教の教えを忠実に生きようとする考え方のいずれもが強く根付いている、アメリカの道徳文化の特徴を凝縮しているように思われる。
【動物化】p10...続きを読むPosted by ブクログ -
文体が読みづらいのか、内容がないのか?さっぱり理解できず。「」鍵括弧が多い。各章のテーマに沿って、作者の主張が語られていると思うのだが、他者の著作を批判する記載が多く見られる。その内容の正当性は分からないが、文体は不快である。(不快になるように記されているのかもしれない)
何でも自己決定の限界
自...続きを読むPosted by ブクログ -
二国の敗戦の受け止め方に生じる違いの、そもそものきっかけを知りたくて手にしてみました。左右に偏りもなく、私なりに整理できそうでよかったと思う。が、後半2章は私のほとんど未知の思想の世界についてだったため、またその補完目的の読書をしなくてはならないハメになってしまったけれど。Posted by ブクログ
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自由民主主義というが、自由と民主主義はかならずしも両立しない。
これまでは仮想的がいたので、成り立っていたが、問い直しが必要?
リベラリズム、コミュタリアニズム、リバタリアニズムが、それぞれの主張で対立?している。
アーレント、ハバーマスのコミュニケーション論の比較
ハバーマスは西欧の考え方を普...続きを読むPosted by ブクログ -
ルソーって今はやってるのかしらん?
厳密な哲学ではないし、いっていることが矛盾していたりして、アカデミックにはどうかと思われますけど、この著者もそのあたりをとらえてページをさいています。
人間関係やコミュニケーションのかたちが変わってきた現在に、ルソーを読む面白さがちょっとわかった気がします。Posted by ブクログ -
現代思想を語る上で重要となるキーワードを著者が説明するという切り口の書。正義、労働、責任など一冊でまとめきれるはずのないキーワードを歴史、語源から読み解き、現代と照らし合わせている。
こういったテーマを広く知る上では適したものであるのでは…。Posted by ブクログ -
「私」が安心して「主体」として振る舞えるようになるためには、「私」から見て、立派な自立した「主体」であるような他者たちから、対等な立場で「承認」される必要がある。その他者もまた他の”他者”からの承認を必要とするはずである。つまり相互に(無限に)承認し合う関係が成立していることによって、「私たち」は...続きを読むPosted by ブクログ
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政治哲学や倫理学の関連用語21を,各7ページ前後で紹介。特に「正義」「善」など,翻訳から来てる用語は日常語の色がついてまわるので,思想の文脈では注意が必要。
「正義」なんかは,日本語で「義の人」みたいに人情あふれる感じの語感があるけど,英語の「justice」は全然違って「法」「公正」という意味合...続きを読むPosted by ブクログ -
2012.01.15 最近サンデル先生のおかげで有名になった「正義」や「善」からはじまって「動物化」や「アーキテクチャ」まで、哲学や思想用語としてのその言葉の意味を一通り理解することができた。まだ1回読み流しただけだが・・・なるほどそういうことだったかという感じです。再確認につながることも多かった。Posted by ブクログ
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哲学・思想系述語集です。意外に読み応えたっぷりです。マスコミやネットで良く出てくる言葉を著者が選択して,その意味を語っている。
ちょっと毒づいてみたり,淡々と説明していたり,著者のカラーがとてもよく出ていると思いますが,哲学に関して全く知識のない僕にとっては,若干難しいと感じることもありました。Posted by ブクログ -
半分は、著者の属する法学部の「みんな」からはぐれたことへの「私」のひがみ(笑)。でも、ハーバスやハイデッガーなどの現代からルソーやイェーリングなどの古典まで、「みんな」をめぐる思想を「みんな」にわかりやすく説明してくれる読みやすい本です。「みんな」が多用されているのは、慣れるまでちょっとうざいかも...続きを読むPosted by ブクログ
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[ 内容 ]
「みんな」を求め、「みんな」に傷つけられた「わたし」は何処へ行く。
[ 目次 ]
1章 「みんな」って誰?(「みんなやっていることやないか!」 「赤信号」の法則 ほか)
2章 「みんな」の西欧思想史(法とは「みんな」の意志である 「みんな」による「みんな」の支配・全体主義 ほか)
3...続きを読むPosted by ブクログ -
[ 内容 ]
本書は、「過去の清算」を軸にしてドイツと日本の六十年間の「戦後思想」を比較するものである。
[ 目次 ]
第1章 二つの「戦争責任」(「国際軍事裁判」はインチキか? 「人道に対する罪」を背負ったドイツ ほか)
第2章 「国のかたち」をめぐって(「国のかたち」は変わったか 分断された「...続きを読むPosted by ブクログ -
ルソーを学校レベルの知識でしか把握していなかったので手に取ってみた。
おそらく、この著者(仲正氏)はルソーと同じ高さで物事を見ることが可能な人物なのだと思う。不平等論を基にして、エミールや社会契約論までもアイロニーとしてとらえるべきだと彼は語る。そもそも自己矛盾の塊ではないかと。
しかし、ルソー...続きを読むPosted by ブクログ -
現代リベラリズムの良質なブックガイド。ロールズの「正義論」におけるリベラリズムを軸として、リベラリズムvsリバタリアニズム、リベラリズムvsコミュニタリアリズムの歴史を、簡便にまとめている。リベラリズムをめぐる議論の概観がわかるし、索引や巻末の年表なども充実しているので、リベラリズムについての資料と...続きを読むPosted by ブクログ
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80年代に流行った「現代思想」とはなんだったのか。それ以前の日本におけるマルクス主義の流行まで遡って、思想の流れと共に解説している。マルクス主義とその限界、構造主義やポスト構造主義まで解説してあり、その流れを確認するのに役立った。Posted by ブクログ
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リベラリズム、ポピュリズム、リバタニアンなどなど、やや後半になって頭の中で人物名が混乱してしまったが、久々に哲学思想関係で面白く読めた本だった。Posted by ブクログ
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これは読みやすい。ハイエクのような古典的な自由主義にはじまり、価値中立に立つリベラリズムを前提としつつ秩序の根拠を説明しようとするロールズ・ドゥウォーキンを押さえ、そうした意味でのリベラリズムに反対するラディカルな(古典的な方向へのゆり戻しというか)ノージックや、価値中立に対する限界から価値や文化を...続きを読むPosted by ブクログ