デイヴィッド・ピリングのレビュー一覧
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下巻では、高齢化、ロスジェネ、歴史問題、ジェンダー問題と、意見も分かれ且つ非常にデリケートな社会・政治問題へと切り込んでいく。様々な人とのインタビューや論評を元に書いていくが、全体的には中道左派寄りの人々の意見に好意的・近年勃興してきた「ナショナリスト」には手厳しい。著者の日本語版あとがきで書いてい...続きを読むPosted by ブクログ
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FTアジア編集長著、原書はBending Adversity - Japan and the art of survival。エコノミストやタイムズ紙などが大絶賛するだけあって、戦前、戦後の歴史、経済、文化、社会などを表面的な事象にとどまらず、ジャーナリストらしいインタビューを踏まえて非常に明快にま...続きを読むPosted by ブクログ
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上巻からおもしろかったですが、最後まで緩みなくおもしろかったです。政治・行政・経済のトップクラスや文化人から、阪神大震災や東日本大震災で被災した普通の市民、さらにはそういう特別な経験は特にないごく普通の市民まで、実に幅広い日本人にインタビューをしており、しかも多様な意見をバランス良く採り上げてくれて...続きを読むPosted by ブクログ
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以前から新聞書評で見かけて気になっていた本でしたが、読み始めると期待以上のおもしろさ。フィナンシャル・タイムズの記者による日本論ですが、日本を是々非々で見ていて、非常にバランスの取られた意見で説得力があると思いました。
引き続き下巻も楽しみです。Posted by ブクログ -
「日本論の新・決定版」
書評は偽りでなかった。文句なしにおもしろいの五つ星評価。「災い転じて福となす」のことわざを引用した東日本大震災のレポートから始まり、「島国」「明治維新」「失われた20年」「小泉純一郎」等のキーワードでなぜ今の日本がこうなったかがわかる。しかも無味乾燥でない文で。藤原正彦氏、村...続きを読むPosted by ブクログ -
2014年112冊目。
フィナンシャルタイムズの東京支局長であったイギリス人著者による日本像。
容易に読み入ることのできる良文の中で、日本の歴史解釈や日本人観において偏りが起こらないよう相反する視点をうまく組み入れている。
それも、本人の解釈以上にインタビューにおける生の声によって語っている箇所が...続きを読むPosted by ブクログ -
2014年111冊目。
黒船襲来、第二次世界大戦における敗戦、そして3.11、日本が直面してきた困難と、そこからの再起をフィナンシャルタイムズの東京支局長であった著者が描き出している。
「日本は言われるほどの停滞をしていない」という意見には励まされ、逆に「期待されていたほどの成果が出せていない」と...続きを読むPosted by ブクログ -
外国人の目で、分かりやすく日本の近代、戦前、戦後を総ざらい。
第4章、「なぜ日本は戦争に向かったか」は、日本が戦争に至った(至らされた?)状況がよくわかる。
欧米に肩を並べたいが、認めてもらえず、劣等感が不満に変わる。日本ばかりが牽制されると思い込み、暴発し、ついには太平洋戦争に至る。
アジア侵攻も...続きを読むPosted by ブクログ -
日常で数多く耳にするGDPには、1つの数値で簡潔に経済を示せる利点がある一方で、その簡潔さゆえに家事などの仕事量は示すことができない。
GDPは便利なものであるが、過信は良くなく、多面的な見方が必要であると思う。Posted by ブクログ -
Financial Timesのアジア編集長にして元日本特派員のDavid Pilling氏、日本を巡る渾身の論考、世界的にもかなり売れているらしい。
第1章、津波の章だけでも読む価値があるが、本書のもっとも魅力的な点は、日本という類まれなる秩序と繁栄を手にした国に対する最大限の敬意を表明しつつも...続きを読むPosted by ブクログ -
著者は、フィナンシャル・タイムズの元東京支局長。東日本大震災の体験をきっかけとして、この本を執筆した。
主なテーマとしては津波と東日本大震災、著者が考える日本の歴史、現在の日本について考察している。震災以降、日本に対する海外の見方は悲観的だが、日本は決して衰退していないと説く。日本はこれまで、何度も...続きを読むPosted by ブクログ -
わかりやすくまとまっています。
取材先の人物について著者の好き嫌いが如実に文章に現れていて、個人的には面白かったです。人によっては不快に感じるでしょう。Posted by ブクログ -
英・フィナンシャルタイムズ記者による、反「日本論」的、日本論。つまりステレオタイプな日本論に属することを良しとしない、現代日本論。よい意味で、見たこと・聞いたことがあくまで中心。ちゃんと外から見た日本って感じ。下巻と合わせて、時代を振り返る一冊として。Posted by ブクログ
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黒船、敗戦、バブル崩壊、3.11と多くの国難に見舞われながら、その度に立ち上がってきた日本という国と日本人の物語である。上下巻に分かれている。原題は『Bending Adversity: Japan and the Art of Survival』そのまま訳すと「災い転じて福となす:日本とその生き残...続きを読むPosted by ブクログ