シリーズ第二弾。
船宿〈若狭屋〉を舞台に描くちょっぴり不思議な人情噺・八話が収録されています。
前作同様、“連作”ではあるのですが、時系列ではなくて、第四話までは〈若狭屋〉の女将・お涼メインの話。第五話以降は過去の話という構成になっております。
イメージ的には第四話までが本編、第五話以降はスピンオ
...続きを読むフみたいな感じですかね。
今回は、お涼の父・甚八の両親の話まで遡っており、家族のルーツを辿るように、本編との繋がりを楽しむことができました。
第六話「痣」は、甚八の育ての親的な存在だったお慶さんの人柄にジーンとくる話で、甚八と小春の馴れ初めも良かったです。
そして、第二話「約束」ではお涼と吉弥との甘酸っぱいエピソードが書かれていましたが、前作で少女の頃、“猿田彦様”と祝言を挙げた(挙げさせられた)お涼だけに、“神様の旦那さん”の嫉妬がちょっと怖かったです。
ただ、それに動じない吉弥が頼もしく、二人が再会できる日がくると良いなと思いました。
あと、第四話「月を蔵す」の菊江さんも幸せになってほしいですね。
第三弾はあるのかな・・是非お待ちしております~。