ソポクレスのレビュー一覧

  • オイディプス王
    あらすじは知っているけど、実際に読むと最初の堂々とした振る舞いと全てが判明してからの苦悩に満ちた心情の語り口の落差が興味深く、グイグイと読んでしまう。どういう運びで判明するのかを追うミステリーっぽさもあって面白かった。
  • オイディプス王
    2000年前に紡がれた、これは短編でありつつも緻密でおぞましく、逆転と認知の悲劇的なストーリーです。
    辻褄があっているのか、疑問点を読み返して咀嚼してみたくなります。 
    最大の疑問は使者がオイディプス王に謁見した際、お互いにライオス殺害の現場に居ながらその時の場面について追求せず、それより遥か昔に両...続きを読む
  • オイディプス王
    ギリシアを学ぶに、ホメロスとプラトン、アリストテレスで足りるわけはないと思いつつ、でも、全部は無理やん
    フロイトとかに繋げれることも思うと、とも思うし、ギリシア悲劇を完全無視とはいかんでしょう

    結論はしっているのに、この迫力、思わず涙が滲む

    徹底した凋落と、全ては過去のこと、ということ
    真実が明...続きを読む
  • オイディプス王
    戯曲
    かかった時間50分

    父を殺し、母と交わる運命を追った王オイディプスを描いたギリシャ悲劇の傑作。

    解説によると、アリストテレスはこの作品について、「逆転」と「認知」が見事に描かれていると評したそうである。アポロンの神託を受けて、自分ではない罪びとに憤るオイディプス王が、ライオスが亡くなった状...続きを読む
  • オイディプス王
    随分前に岩波文庫で読んだような気がするけど、改めて再読。古典中の古典な訳で、内容は分かっている。そもそもこれが悲劇として上演された古代ギリシャにおいても、観客たちはオイディプス伝説について現代の我々以上によく馴染んでいたはずだ。それでも読み始めると「世帯で最初の推理小説」と言われるだけある緊張感のあ...続きを読む
  • オイディプス王
    約2400年前に書かれたギリシャ悲劇が本として読めることに驚きです。

    本によって訳し方など内容が若干違いがあるようですが現代でもとても読みやすかったです。

    冒頭の怪物スフィンクスの件だけ、物足りなさを感じました。

    「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本脚。これは何か」という謎をかけてテーバイの住民...続きを読む
  • オイディプス王
    齋藤孝さんの「読書する人だけがたどり着ける場所」で紹介されていて読んでみた。
    自身、文学に限らず古典にはこれまで全くと言っていい程触れる機会がなかったが、良いきっかけだと思って読んでみた。
    まず何より、これだけのストーリー性のある話が、紀元前の時代に作られ、現代にまでその形を残している点に非常に感動...続きを読む
  • オイディプス王
    作者の後書きを見ると分かるのだが、英訳されているオイディプス王はたくさんあり、どれも解釈がばらばらだったそうだ。
    それに伴い、訳者はたくさんの文献を探し自分が納得のいくような日本語訳にしたそうだ。
    また、オイディプス王は元々は演劇に使用される作品であり、小説ではなく台本であったのだ。なので、日本語訳...続きを読む
  • オイディプス王
    高校一年生のとき(30年以上前)、担任兼世界史の先生が、この作品のあらすじをプリントで配ってくれて、衝撃を受け、ずっと記憶には残っていたものの、作品そのものは読んだことがなかったので、今回お気に入りの光文社古典新訳文庫で読んだでみた。
    紀元前にこんな込み入った話を書いて劇をしていた、というのは正直驚...続きを読む
  • オイディプス王
    「オイディプス王」は演劇の原点と言われるギリシャ悲劇だ。舞台には3人の役者しか登場しないので簡明だ。訳者がこだわった翻訳セリフはリズムがある。オイディプス王の舞台があるなら見てみたい。
    人生において読んで知っておいて損はない古典の1冊だ。
  • オイディプス王
     アイスキュロス、ソフォクレス、エウリピデス、ってギリシャの三大悲劇詩人、っていうのをたぶん世界史の最初の方で習うと思うけど、そのソフォクレスが書いた父殺しの『オイディプス王』。すごく短いので、あっという間に読めてしまう。シェイクスピアの翻訳で有名な河合祥一郎先生の訳。
      もともとは数冊前に読んだ...続きを読む
  • オイディプス王
    ●ようやく、初めての古典。
    学生時代に歴史か国語の授業で確か触れたことがあったが、盛大なネタバレだけされていたのだなというのが読み終わって分かった。
    なるほど、父であり兄弟。なるほど子であり妻。。
    オイディプス王は(例の事件を除いては)至極真っ当な王様であるだけに、こんな運命を背負うのは酷すぎる(ま...続きを読む
  • オイディプス王
    古代ギリシャ3大詩人のひとり、ソポクレスのオイディプス王を読んだ。
    高校生の時「アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデス」と呪文のように覚えた記憶がある。

    近親相姦に親殺し。悲劇の連鎖を演じる戯曲。

    紀元前の傑作を2000年以上の時を超えて読めることに興奮を覚える。