超相対性理論で渡邉康太郎さんが紹介していた本。手に入れるのにわりと苦労したけど、世界の食にまつわるエッセイとか、絶対わたし好きだわ!と直感して、頑張ってゲットした。
「新解さん…」と同じく30年以上前の刊行。華やかかりしバブル時代の匂いもそこはかとなくするし、目次に並ぶタイトルを読んだだけでもう、
...続きを読むお洒落でPOPな懐かしのサブカル感があり、いやコレ20代ぐらいで読んでいたら人生のバイブル的な深さで好きになっていただろうなぁと思った。
その意味では直感は正しかったけど、40代後半の今読んでみると、自分でも想像していなかった角度で違う印象を受けるもんなんだな。
のめり込むような読み方ではなく、
少し俯瞰して落ち着いた気分でオシャレなタイトルの短い章をそれぞれ味わうことができた。
写真家で、画家、文筆家でもあり、海外生活経験が豊富な著者が世界のいろんな街でいろんな人と食べた料理について、ときに詩的に、ときにドラマチックに、そのシチュエーションに至るまでを臨場感たっぷりに書き綴ったエッセイ。
アップルパイや、フィッシュアンドチップス、はたまたウスターソースのレシピなんかもサラッと書いてあったり、うっとりするようなお伽話みたいなものや、ちょっとサスペンスホラーみたいな内容のものまであって飽きさせない。コレは旅先とかに持ってくと良いだろうなぁ…。いや、1人の休日にまったりおうちやカフェで読むのが最高かな。
ちょっとオシャレすぎて小っ恥ずかしくなるようなところもあったけど、そうは言っても読んでいる時間そのものがご馳走になるような本当に素敵な本だった。