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食卓の上に何度、涙したかで男の味覚は決まるのだ――退屈な人生を輝かせる手づくりのマスタードや、油ギトギトのフィッシュ・アンド・チップス。豪快かつ優美に官能的に「食の情景」を綴った名エッセイ。
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Posted by ブクログ
旅のお供に最適の本。食と旅への空想が広がる素敵な文章だった。短いのも読みやすくてとても良い。 チャンドラーとシャンパンの話、パスタの話、花のサラダの話が特に好きかもしれない。美味しいお話でした。
のっけからマスタードの作り方である。写真家である作者が世界で見た食べた作った料理の数々。その国、人、食材との出会いが心ときめく言葉によって踊るように表現される。小説や映画のエピソードと重なるシーンも心憎い。
たんなる美食エッセイでもなく、食のうんちくでもなく、ただただ美味しい食エッセイ。フィッシュ&チップスが食べたい。
写真家でもあるので 各国を旅して 面白い食をみつけて 地元の料理を実際に作ってます 真面目なレシピも載ってました しかし ウスターソースは手作りしたくない・・・ やればできるということが 分かったのはよかったけど 男性の書く食エッセイは 面白いものが多いんですよね 豪快さが食欲をそそり 思い出がい...続きを読むいスパイスになり うんちくも文字なら気持ちよく読めます
超相対性理論で渡邉康太郎さんが紹介していた本。手に入れるのにわりと苦労したけど、世界の食にまつわるエッセイとか、絶対わたし好きだわ!と直感して、頑張ってゲットした。 「新解さん…」と同じく30年以上前の刊行。華やかかりしバブル時代の匂いもそこはかとなくするし、目次に並ぶタイトルを読んだだけでもう、...続きを読むお洒落でPOPな懐かしのサブカル感があり、いやコレ20代ぐらいで読んでいたら人生のバイブル的な深さで好きになっていただろうなぁと思った。 その意味では直感は正しかったけど、40代後半の今読んでみると、自分でも想像していなかった角度で違う印象を受けるもんなんだな。 のめり込むような読み方ではなく、 少し俯瞰して落ち着いた気分でオシャレなタイトルの短い章をそれぞれ味わうことができた。 写真家で、画家、文筆家でもあり、海外生活経験が豊富な著者が世界のいろんな街でいろんな人と食べた料理について、ときに詩的に、ときにドラマチックに、そのシチュエーションに至るまでを臨場感たっぷりに書き綴ったエッセイ。 アップルパイや、フィッシュアンドチップス、はたまたウスターソースのレシピなんかもサラッと書いてあったり、うっとりするようなお伽話みたいなものや、ちょっとサスペンスホラーみたいな内容のものまであって飽きさせない。コレは旅先とかに持ってくと良いだろうなぁ…。いや、1人の休日にまったりおうちやカフェで読むのが最高かな。 ちょっとオシャレすぎて小っ恥ずかしくなるようなところもあったけど、そうは言っても読んでいる時間そのものがご馳走になるような本当に素敵な本だった。
カメラマンであり、料理人でもある著者の1988年に刊行された単行本の文庫化だとか。今から見ると、時代を感じる箇所もあるけど、料理のおいしそうなところは変わらないのだろうな。スピナーチサラダ食べてみたい。
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