茨木のり子のレビュー一覧

  • ハングルへの旅 新装版
    紀行文としても、ハングル学習への誘いの書としても、魅了される素晴らしい本だと思った。何回も読み返したい。
  • 韓国現代詩選〈新版〉
    茨木のりこが翻訳・選した韓国詩集です
    どの作家にも解説があり、その後に見返してもおもしろいです

    一番好きなのは李海任の詩です
    敬虔な修道女がしたためていた、信仰と愛の混ざった詩はどれも胸を打ちます
    信仰の衝撃を、新雪を踏みしめる足跡に例えたり、旅する海鳥に自由を重ねたり、その眼差しが美しいなと思い...続きを読む
  • 詩のこころを読む
    素晴らしい本でした。

    私の中では石垣りんの「くらし」が白眉の一編でした。

    詩のことはよくわからないからという理由であまり触れてこなかった。

    けれどこの本の中にある詩に一つひとつ触れ、解説を読む。

    少しだけわかったような気がする。詩にもう少し触れてみようかなと思う。

    私は宇多田ヒカルの歌詞が...続きを読む
  • 永遠の詩02 茨木のり子
    もっと早く 茨木のり子 を知るべきでした。何歳でこれを読むべき、と押し付けがましいのは論外だけど、10代で読んでいれば、今読んだ時に自分を必要以上に責めずに済んだはず。若い時に茨木のり子をスルーした人は、若松英輔 さんの特別授業と共に読むことをおすすめします。
  • ハングルへの旅 新装版
    茨木のり子さんは、有名な詩人ですが、散文も優れていると思っています。この本は、夫と死別後に習い始めたハングルへの旅、ハングルとの旅を綴るもの。紀行文にもなっていて、茨木のり子さんは、とても魅力的で、興味深い人だったのだろうとしみじみ思える名著ですね。言葉は学ぶに値する、人生は、言葉をつかって生きるに...続きを読む
  • 詩のこころを読む
    詩はてんで疎くよくわからないものが大半な私ですが、こちらの本で詩の読み方、視点や視座を教えてもらった気がする。

    解釈を読んだあともう一度詩を読み返した時の、腑におちる感覚が心地よく、詩の苦手な私にはとても新鮮な体験ができました。

    詩の捉え方はおそらく人それぞれだと思うけれど、今の私には最適な1冊...続きを読む
  • 永遠の詩08 八木重吉
    フォロワーさんのレビューで知った詩集。

    うつくしいことばと、純粋さに、わたしの忘れかけていた何かが共鳴した、ような気がした。
    重吉の詩のことばを借りれば、「ほそいがらすがびいん」と鳴って、壊れるように。
    壊れた「がらす」は粉々になって、光にきらきらと反射してプリズムとなる。

    重吉の詩を読んで「び...続きを読む
  • 詩のこころを読む
    858

    月の満ち欠けの周期に関係ありと言われてきた女の生理現象を、第一連第二連で触れ ています。男よりも、より自然に近い女のからだのリズム、そのようなリズムをくりか えしながら、心はどうあれ、からだは月々確実に待っているのです。第三連では、まる で古代の母系制社会のように、主体性は女の側にあり、堂...続きを読む
  • 永遠の詩02 茨木のり子
    人生で最初に好きだと思って、今も一番好きな詩人はこの人。本当にありがたい。2006年に急逝されたとのことで、同じときに生きていたことに驚きと感謝。

    これからも読み続けたい。読み続けなければならない気がする。

    自分の感受性くらい
    はもちろん、今回響いたものはこちら。

    「ギラリと光るダイヤのような...続きを読む
  • 韓国現代詩選〈新版〉
    読めて良かった。訳された詩も、詩人についての解説も。三十数年前に刊行されたとは思えないほど、ことばがきりきり迫ってくる。2020年代の韓国の本屋さんの、詩集コーナーはどうなっているんだろう。
  • 詩のこころを読む
     あまり読んだことも書いたこともなかった詩ですが、何となく惹かれて読んでみました。

     茨木のり子さんが選んだ傑作ばかりが載っていて、どう読んだか、どこが良いのか、などをこれまた素晴らしい文章で教えてくれます。独特な漢字の使い方が、その言葉の意味を熟知して使っているんだなと感心させられることもありま...続きを読む
  • 永遠の詩05 石垣りん
    石垣りんさんの詩集ですね。
    永遠の詩シリーズ 05 の作品です。
    このシリーズの魅力は、時代に関わらず読み次がれていける作家と作品を見事に紹介されていることですね。
    石垣りんさんの詩集も、ものすごく受け入れやすく、働く私たち職場の隣に席する仲間だという事だと思います。また、『職場の詩人』であり...続きを読む
  • 韓国現代詩選〈新版〉
    一本の木が揺れる
    一本の木が揺れると
    二本めの木も揺れる
    二本めの木が揺れると
    三本めの木も揺れる

    このように このように

    ーカン・ウンギョ「林」
  • 永遠の詩01 金子みすゞ
    金子みすゞさんの詩集ですね。
    みすゞさんの詩はおりにふれて目にする事はありましたが、短いなかにも心惹かれるものの多いのに感心していました。
    今、こうして詩集として声に出して読んでみると、みすゞさんの宇宙が私の命のなかにも響きます。
    50篇の作品が紹介されています。

    蜂と神さま

    蜂はお花のなかに、...続きを読む
  • 永遠の詩08 八木重吉
    書店で表題作に胸を突かれて購入した詩集。
    なんて美しくて悲しい詩なんだろう。
    それでも、日差しを受けてキラキラ光る雨粒や、降り注ぐ光、雲間からの青空が浮かび、光に満ちて神々しい。

    29歳でこの世を去った八木重吉。
    名前は重々しい響きだけれど、彼の紡ぎ出す言葉達は、コロコロと楽しげで、軽やかで、美し...続きを読む
  • 詩のこころを読む
    茨木のり子さんの詩を見る度、ストレートかつ個人主義であるカッコ良さが伝わります。

    そんな方が、大事になさった他の詩人の詩の解説
    なんて贅沢な一冊なんだ。

    特に、石垣りんさんの詩の選詩と解説は、感情が豊かになりました。

    岩波ジュニア新書、あざす。
  • 詩のこころを読む
    詩はわからないと思っている人におすすめ。
    もちろん、詩が好きな人にも。

    実は歌詞なんかで、
    現代人も詩には触れているはず。

    詩の一つ一つももちろん素敵なんだけど、
    案内人である茨木のり子が本当に素晴らしいと思う。
    茨木のり子が、恋の歌、人生の歌、労働の歌、老年の歌…さまざまな詩の世界に導いてくれ...続きを読む
  • 詩のこころを読む
    1979年、著者が53歳くらいの頃に書かれた本書は、一切古さを感じさせない文章で「詩を読む楽しさ」を教えてくれる。

    著者がそれまで出会ったお気に入りの詩を選りすぐり、ユーモアを交えながら卓越した考察力で読み解いていく。
    「誕生」から「死」までの5段階で流れるように並べられているので、小説のように一...続きを読む
  • 詩のこころを読む
    紹介されている全ての詩が大好きになるような解説。

    詩人による解説は贅沢で、読んでいる時間も至福でした。

    何度ドキッとさせられたことか。


    詩って、難しいと思っていたのですが
    素直に読んで、感じて、分からなければ分からないでそっと閉じていいのかな、と

    あるいは、優しい詩を好んで読んでも
    それは...続きを読む
  • 詩のこころを読む
    詩は、感情や感性のもの。
    散文は論理を積み重ねていきますが、
    そうやって分析することができないものを、
    詩人は、詩として表現する。

    だから、
    読んでみて浮かぶ感想ははっきりした言葉にならず、
    大かたは、
    「ああっ」
    だとか
    「はああっ」
    だとか、
    「そうなんだよ!」
    だとかの感嘆や納得の気持ちが多...続きを読む