堤清二 罪と業最後の「告白」

堤清二 罪と業最後の「告白」

770円 (税込)

3pt

3.6

第47回大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)受賞作。月刊「文藝春秋」の連載『堤清二の「肉声」』に大幅に加筆したもので、セゾングループの総帥だった堤清二氏が死の一年前、父・康次郎氏そして弟の義明氏との関係をじっくり振り返った一族の物語です。
清二氏が、著者の児玉さんに10時間以上も語った堤家の物語は、愛憎と確執に満ちた肉親相食む世界でした。
康次郎氏は西武グループの礎を築いた実業家であると同時に、強引な手法で「ピストル堤」の異名をとり、異常な好色でも知られていました。清二氏ら七人の兄弟姉妹の母親だけで四人、そのうち二人とは入籍をしませんでした。関係を持った女性はお手伝いから看護士まで相手選ばず、清二氏の母・操さんの姉妹とも関係を持ちそれを操さんも承知していたといいます。その異常な環境で、清二氏・義明氏兄弟は静かな“狂気”を身の内に育まざるをえませんでした。
フォーブス誌の世界長者番付で世界一位に輝いた義明氏と、セゾン文化で一世を風靡した清二氏は、一転して凋落し、軌を一にするように堤家も衰退の一途を辿ります。
西武王国について書かれた本は数多くありますが、清二氏が初めて明かした一族の内幕は、堤家崩壊の歴史であると同時に、悲しい愛と怨念の物語であり、どうしようもない定めに向き合わなければならなかった堤家の人々の壮大な物語です。

※この電子書籍は2016年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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堤清二 罪と業最後の「告白」 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    こうした本を読むと思わなかったが、意に反して読んで良かったと思える本だった。

    今では生活に普通にある西武。その西武の誕生とその歴史や家族のノンフィクション。
    問題がある程ひとの関心を呼ぶもの。決して私利私欲だけではなく、大きな家族となった西武が辿った道というものを堤清二の目線で語られたもの。
    清二

    0
    2023年05月07日

    購入済み

    西武創業者の話は面白い

    西武創業者堤康次郎の息子、清二氏のお話です。
    ただただ面白かった。

    0
    2021年07月11日

    Posted by ブクログ

    2016年大宅壮一ノンフィクション賞受賞作です、西武王国を創り上げた堤康次郎の暴君実業家としての姿、好色家だった父の五人の妻との葛藤等を、感じる嫡男の堤清二の葛藤と、作家・辻井喬の姿が・・・。

    0
    2021年06月17日

    Posted by ブクログ

    一代で西武グループ(コクドグループ)を作り上げ、衆議院議長まで勤め上げた豪傑堤康次郎の子として生まれた異母兄弟の堤清二と堤義明。

    2人は帝国の後継として、その生い立ちから注目が集まり、弟である堤義明に全事業が相続されるということから、マスコミの駆り立てあり、兄弟関係りに亀裂が走る。

    堤清二は倒産

    0
    2021年09月13日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    堤清二 罪と業
    最後の「告白」

    著者:児玉博
    発行:2016年7月30日
    文藝春秋

    ノンフィクションライターの著者が、2012年7月~11月にかけて合計7回、のべ十数時間に及んで堤清二にインタビューした内容をまとめた本。〝最後〟という言葉が使われているが、実は朝日新聞の「証言そのとき」シリーズが

    1
    2021年08月06日

堤清二 罪と業最後の「告白」 の詳細情報

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