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滅しゆく身体の変化。ほのかな生命のゆらぎ。若き日に死線を彷徨った作家は、生涯を通して生と死を見つめ続けた。円熟の晩年を迎え、その静謐な目は何をとらえたか。短篇小説の名手でもあった吉村昭が昭和後期から平成一八年までに著した、遺作「死顔」を含む一六篇。〈編者解説〉池上冬樹 ※収録作品 船長泣く 雲母の柵 花曇り 手 鏡 花 火 法師蟬 寒牡丹 桜まつり 観覧車 西 瓜 自 殺――獣医(その一) 心 中――獣医(その二) 遠い幻影 聖 歌 見えない橋 死 顔
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Posted by ブクログ 2023年08月11日
16編からなる掌握短編集。 死にまつわる話が多くてこんなに人の死について考えるとは思いもよらなかった。「雲母の柵」が検死を行う人たちの話しで、人の死に対してとても冷静なので、世間とのズレの描写に「わかる」となった。麻痺するよね。
Posted by ブクログ 2023年06月16日
吉村氏の後期短編集。 日常の中に淡々と描かれる死と別れ。 一切の無駄を削ぎ落とし、テーマは重いが構える事なくスッと入り込める。 「船長泣く」でグッと掴まれ「見えない橋」で救われる思いであった。
Posted by ブクログ 2022年08月28日
著者後期の短編16本を収めたもの。淡々とした筆致で死を扱ったものが多い。ストーリーに目新しさはないものの、場面の描写が冴えている。
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花火 吉村昭後期短篇集
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