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森のはずれの川のそばにあるキリギリスのお店には、どうぶつたちのほしがるものが〈なんでも〉ある。五本脚の椅子、なくならないケーキ、着替え用のうろこや羽毛、〈絶望〉や〈時間〉まで……。生きにくい時代にありのままであることを肯定し、そっと励ましてくれる『ハリネズミの願い』に続く大人のためのどうぶつ物語第三弾。
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Posted by ブクログ
読む日によって考えさせられる。 キリギリスは本当に幸せなのか。 動物達の役に立てて 嬉しいと思う日もあるだろうけど 彼等のことを考えてやったことが 拒絶される時もある。 それも含めて幸せを感じているのだろうか。
癒されるような、傷ついてしまうような これをしあわせと言っていいんだろうか 役に立ちたい気持ちが強すぎて、自分をすり減らしてしまうキリギリスをみて心配になった しかしこれらすべてが現代的だなとも思う 基本的にみんな仕事が大変だし、でもやりがいもあって、他者は自分の求めるもの以外には興味がなく、相...続きを読む手がどうなってもわりとどうでもいい でもほんとうにごく少数の気にかけてくれる人たちが必ずいる、みたいな あとはそれぞれが自分のやっていることに対して、ほんとうにこれでいいのだろうか?と自問自答し続けて、なにもかもがわからなくなる、みたいな そういうときはだいたい疲れているんだけど この本のキリギリスのように
独特のセンスをお持ちのトーン・テレヘン作品にまた出会えた喜び。太陽と月と星以外はなんでも売ってるキリギリスのお店にあらゆるものを求めてやってくる動物たち。どうやら金銭のやり取りは行っていない様子で、キリギリスの「誰かの役に立ちたい」という気持ちの強さを感じる。だけどいつか、誰にも必要とされない日が来...続きを読むるのではという強迫観念に悩まさている一面もあり、なんだか他人事とは思えません。いつも相手を想って、淡々と準備をするプロ魂が尊敬だし、幸せってそういうことだよなと感じられる本でした。
早い人だったら2時間くらいで読み終えてしまうだろうか。 翻訳された文章とは思えないほどスラスラと読み進められる。 森の中にあるどんなものでも売っているお店の主人、キリギリスが奮闘する困ったお客さん(動物たち)との短い60のお話。 作者のトーン・テレヘンさんは医師であるため、日々の診療を重ねてきたご経...続きを読む験があるからこそ、奇妙で楽しくなる話がいくつも書けるのかもしれない
亀の甲羅の上の安楽椅子は、ちょっと想像できない。落ちない?固定できる? ロブスターは乱暴。「明日の誕生日に、結局、何ももらえないとしたら、何がおまえらを襲うかわかるか?良心の呵責だよ」恐ろしい。 「疑い」とか「絶望」も売っている店。 何でも売りたいキリギリス。 森も、地球も、天も、世界全体も。自分自...続きを読む身も売りたい。 毛虫の靴下のところで確信したが、これ絶対に、店の奥にドラえもんがいる。
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