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小国ナスミ、享年43。息をひきとった瞬間から、彼女の言葉と存在は湖の波紋のように家族や友人、知人へと広がっていく。命のまばゆいきらめきを描く感動と祝福の物語。2019年本屋大賞ノミネート作。
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Posted by ブクログ
河出書房新社の社長がおすすめしていて手に取った本。人の死がテーマの本は、血を分けた子どもとか強いつながりとか「死んで何かを遺す」ことが強調される印象を受け、感動しつつもどこか焦るような気持ちにもなっていました。 この本は、頑張って遺そうとしなくても勝手に毎日積み重なってるから大丈夫ですよ、と言われた...続きを読むような気持ちになれてとてもよかった。
心温まる作品とはまさにこのこと。 この世から消えてしまっても、ナスミの言葉を思い出しながら前を向く登場人物たちが印象的で、最後までしっかりと感情移入して読めた。 自分の芯があって、みんなを明るい方向に導くナスミの存在に憧れのような感情を抱いた。
変な意味ではなく、死ぬのもいいもんだと思える本。 そう思えるように、人との関係を大切にしていこうと思える本。 さすが脚本家だけあり、抜群のテンポ。
ドラマ「富士ファミリー」の前日譚+α ナスミが癌で亡くなる前後を、様々な登場人物の視点で描かれている 全部で14話 ナスミ、鷹子、月美、日出男、笑子、ナスミの中学時代の同級生清二、昔ナスミを誘拐しかけた佐山啓太、ナスミの元同僚の加藤由香里、清二の妻の利恵、日出男の再婚相手の愛子、ナスミが好きなマン...続きを読むガの作者の樹王光林、ナスミの元同僚で友人の好江、日出男と愛子の娘の光 1話でナスミが「ぽちゃん」と言うところが木皿泉っぽい 2話の鷹子がマンガの読み聞かせは、状況と内容のギャップ、そしてドラマでの薬師丸ひろ子の姿を思い浮かべてしまい、何とも不思議な気持ちになる 悲しいシーンだけど、どこか間が抜けていて愉快でもあり、でもやはり悲しみを感じる 3話の月美 全ての人の幸せを願う呪文 嫌いな相手まで幸せになるのは納得できないというのはわからないでもない 私も昔ならそう思ってただろうけど、今は他人は他人で自分の幸せとは無関係と割り切れるようになったかも 4話の日出男は 人を「ガ」だの「キ」だのと文字に例える様が木皿泉っぽい 大切な人が亡くなった時に泣けないというのは確かにそうかもしれない 祖父母を亡くしたとき、知らせを聞いたときには泣けなかったけど 納棺か火葬のときには泣けた もしそのタイミングでも泣けなかったとしたら、いつ泣けるのかと聞かれれば、何かの拍子に思い出したときだろうか? それはそうと、ナスミは日出男に新しい人と家族を作ってもらいたかったんだな そして日出男もだからこそ小国の家のまま愛子と家族になったと ドラマだけだと不思議な立場に思えたけど、裏事情を知るとなるほどと思える 5話の笑子は片桐はいりを思い浮かべるとどうしてもコメディになってしまうけど 文章だけでイメージするとそれなりにシリアスに思えてくる 笑子がナスミの名付け親で、それは三姉妹の母親である和枝の思惑もあっての事 ナスミの将来を心配した和枝との約束 その象徴としてのダイヤ それを自分の目として家族を見守るようにしたいという想い やってる事は結構シュールなんだけど、よいエピソードに感じる 笑子ばあちゃんとナスミにこんな関係があったんだなぁと感慨深い だからこそ、ドラマでは幽霊として現れたナスミを笑子ばあちゃんが殊更恐れていたのが不可解 他に何か事情でもあったんだろうか? 6話の清二 自分にとって何が大切なものかは、自分ではなかなか認識しにくいものなのかもしれない 自覚しているものと、他者から見たものも違いますしね 7話の佐山啓太 読み出しはちょっとゾッとした でも、手紙を読んだ鷹子が、人の関わりや運命を感じて心が軽くなるのはよい 8話の加藤由香里もなかなかよい ナスミが由香里に託した事 笑子ばあちゃんに頼んだ事も含めて、何と家族想いなんだろうね あと、お金にかえられないこと 今自分がしている仕事って、お金に変えられるような事しかしてないなぁと思う 9話の利恵 6話の清二と対になっている ナスミの2度の家出について 1度目は母が居る昔に戻りたかった けれども、家族総出の「おはぎ」で自分の大事なものや居場所を認識して思いとどまり 2度目は「誰かにとっての戻れる場所になりたい」という想いで実行する変化は好き そして、利恵は色々と事情を知っていたというネタバラシや 妊娠の報告や見送りというのもいいと思う 10話の愛子の話が一番驚いた 日出男の話でも小国の家に住む事になった経緯について納得したけど、愛子の事情を知って増々納得 愛子はナズミになりたかった だから日出男と結婚したってこと? 日出男共々、小国の家で暮らすのはナスミとの繋がりが欲しかったってこと? ドラマだけだとこんな裏事情はまったく予想外だった 軽薄な日出男と自由気ままに生きる愛子というイメージが、二人の間にナスミの影が存在するとなると見え方が変わってくる 11話の樹王光林 そりゃぁマンガ家も結末まで考えてない人はいるでしょうねぇ 特に昔の連載作家なんて行き当たりばったりで、矛盾だらけのストーリーだったりしますからねぇ マンガを地図になればいいという考えは好き マンガに限らず、人は拠り所や指針となるものって必要なんだと思う 12話の好江 歯の事情の回収と、加藤由香里とのわだかまりの解消 人の縁って不思議なものですよねぇ 13話の光 この話は一番泣けた 家族の秘密 子供にとって親戚の関係性を知らなかたらそうなるでしょうねぇと思う 「もしナスミが生きていたら光は生まれていない」という事から恐怖を感じた光 そんな経験からの 「私、生まれてきて、よかったの?」 「しゅくふくだよ、いのちがやどったからしゅくふくしてくれてるんだよ」 で、抱きしめられるところは泣けた ナスミが繋いだ縁ですよね…… 14話の展開もこれもまたかなり意外だった ナスミの言葉で 「よいことも悪いことも受けとめて、最善をつくすッ!」 というのは セクシーボイスアンドロボの 「気の進まない仕事でも、押し付けられたことでも、自分のやり方でやり通す。それが、自分らしく生きるってこと。」 を思い浮かべた どんな状況であれ、自分なりの最善を尽くす生き方をできればいいんですけどねぇ…… まぁそんなナスミも、富士ファミリー本編では成仏してなくて、幽霊として出てくるんだけどね 全力をつくしてなかったんですかねぇ あと、木皿泉と小泉今日子という組み合わせだと、どうしても「すいか」の馬場ちゃんを思い浮かべてしまう あっちのキャラも若干似ているところあるよね 全体を通しての感想として 死という重めなテーマを扱っていながら重さを感じない むしろ、どこか抜け感があり、前向きにとらえられるような気もしてくる ナスミは43歳で今の自分と同い年なわけだけれども もし次の人間ドックで何か見つかって、実は末期癌だと判明したら自分はどうするだろう? もう治る見込みがないんだったら、仕事を辞めて実家に帰るかもね 自分が亡くなるときって、こんなに安らかに人生を振り返られるだろうか?と思った そしてこんなに生きている人たちに影響を与えてないだろうしなぁとも思う ま、それでもいいなと思えるくらいに、この本を読んで死を受け入れられた気がする 本屋大賞にノミネートされるほど有名になった小説だけど ドラマの富士ファミリーを観た人ってどのくらいいるんだろう? まぁ、この本だけでも良い話ではあるんだけど 富士ファミリーを観るとまた印象が変わると思う もう一回、富士ファミリーを観直したい 確か録画してDVDに焼いたやつがあったはずなので、今度観てみる この本を読んだ後だから、また見方が違ってくるでしょうねぇ
誰かが、私にもどりたいって思ってくれるような、そんな人になりたい! 「と」っていう字ぐらい、大きな口あけて笑いながら生きていきたい!
すごかった とにかく引き込まれるようにして読みました ナスミの話から、過去や未来と行き交って、その時その時に同じ時間を過ごした人たちの思いが重なっていきます 亡くなった人は、本当にいなくなっちゃったわけじゃなくて、少しずつ生きてる私たちにくっついてるんだなって 私にもそういう人がいるからわかる...続きを読む いなくなっちゃったけど、ちゃんといるんだよね
主人公と思しき人が今にも死にそうな状態から始まる。とてもやるせなくて、これからどうなっていくのだろうと不安いっぱいの滑り出し。 でも読み終わってみれば、死は誰にでも平等にやってくるのだからそれはそれで真摯に受け止め、どう生きるか、だよなぁと思える。 いろんな人と関わりながら、優しくしたりされたり。 ...続きを読むナスミに品の良さみたいなものは感じないけど、まぁいいお話だった。
亡くなった人たちで、この世はできてるんだ、と良い言葉だなと思う。 未来に生きる人に、良い形でつなげていきたい。
読後、なんだか分からないが、どことなく元気になる。明日もまたがんばろうかなという気分になれる、そんな木皿作品に共通する読後感。本棚の片隅に置いておきたいと思える良書。
最初に書いておくと、作者が書きたかったことはわかるし、読後感は良いし、こういう作品を必要とする読者は一定数いると思う。 だからまあ、『本屋大賞』向きと言えるよね。 ただ、これはもう本当に個人的な問題なのだけど、人の「死」を感動の機転にする、または感動の核とするような話が嫌い。 それと、『昨日のカ...続きを読むレー、明日のパン』の時も思ったけれど、あだ名のつけ方に品がないと思う。 あからさまに下品な言葉を使うわけではないけれど、対等な人というのではない、記号化した人格に対してのあだ名というのが、相手の人に対して失礼と感じてしまうので。 看護をしてくれている人に対して「ヨ」とか「お」とか「ケッ」ってあだ名を付ける神経。 自分のいないところでそういう呼び方されているのって、私だったら嫌だなあ。 そういう本筋ではないところにひっかかって、最初の方は20~30ページごとに本を置いて「しんどいなあ」と思っていた。 最後まで読むと、ナスミのすべてを笑って受け入れる姿勢が、いろんな人を支えてきたんだなあとしみじみしたりもして、まあ、読んで損のない小説ではないでしょうか。
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