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孟嘗君亡き後、斉と魏の謀略により薛は滅びた。貧しい人々を救済するため、孟嘗君らが作り上げた理想郷・慈光苑に暮らす人々を戦火の中から救い出した呂不韋は、優れた農人である田焦を伴って陶へと向かう。新しい一歩を踏み出し、商人として立つことを考え始めた呂不韋だが……。
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Posted by ブクログ
薛公・孟嘗君がなくなった後、彼の庇護に在った慈光苑は斉に標的にされてしまう。慈光苑の主は孟嘗君に恩義のある魏を頼るが、卑劣な裏切り行為に会い壊滅してしまう。呂不韋はそこで、敵であると考えていた陶邑にいる秦国の陀方を頼り、九死に一生を得る。 陶を楚の優れた農民・田焦とともに発展させていく中に自分を道...続きを読むを発見する呂不韋が描かれており、この後どのように趙の大商人となり、秦の宰相に上り詰めていくのか展開が楽しみになる一冊でした。 (印象的だった文章) ・呂不韋にとって日々は生み出すものであり、ついやすものではない。産みだそうとしないかぎり、努力は存在しない。 ・ー学は没するに至りてしかるのちに止むべきなり。 ・人を傷つけると、自分も傷つく。その負傷を恐れるがゆえに、人にはいいたくもないことをいい、いわねばならぬときに黙ってしまう。日常生活においても、人の勇気は試される。 ・ーどの道においても、人がやらぬことをやらねば、成功しない。 ・持続するいまがなければ、成功という未来はない。
呂不韋の生涯、第三巻、黄河篇。 「呂不韋は孫子(荀子)の、 ——学は没するに至てしかるのちに止むべきなり。 という教えを体現し、死ぬまで学問を続けた人である。」 やはりまだキングダムの呂不韋のイメージとは違う呂不韋。 冷静に考え続けて、商人として生きる決意をする青年時代。 貧しい人や困っている人...続きを読むを救い、出会う人々の生き方から学び、 「苦しむ者が勝つ。」 という自分なりの思いを導き出す呂不韋。
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