ふたご

ふたご

750円 (税込)

3pt

「お前の居場所は、俺が作るから。泣くな」
ピアノだけが友達の孤独な少女の夏子は、異彩の少年・月島と出会い、振り回され、傷付きながらもその側にいようとする。
やがて月島は唐突に「バンドをやる」と言い出した。
彼は、夏子の人生の破壊者でも創造者でもあった。

大切な人を大切にすることが、こんなに苦しいなんて--。
異彩の少年に導かれた孤独な少女。その苦悩の先に見つけた確かな光。
直木賞候補となった鮮烈なデビュー小説。

「生生しくて、切なくて、痛くて、何度も胸を揺さぶられた。この小説が好きだ。好きだ、と叫び出したくなる」
宮下奈都(解説より)

【藤崎彩織】
1986年大阪府生まれ。2010年、突如音楽シーンに現れ、圧倒的なポップセンスとキャッチーな存在感で「セカオワ現象」と呼ばれるほどの認知を得た四人組バンド「SEKAI NO OWARI」でピアノ演奏とライブ演出、作詞、作曲などを担当。研ぎ澄まされた感性を最大限に生かした演奏はデビュー以来絶大な支持を得ている。2017年に発売された初小説『ふたご』は直木賞の候補となるなど、大きな話題となった。他の著書に『読書間奏文』がある。

※この電子書籍は2017年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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ふたご のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年01月23日

    痛くて苦しくて切なくて少し甘い。
    書き手の感情が滲み出た結果、本になったような。
    名もない男女の関係に少しずつ名前がついていく、変化していく2人が見ていて苦しかったし応援したくなった。
    SEKAI NO OWARIがまた好きになった1冊でした

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    Posted by ブクログ 2023年08月26日

    これは小説なのかな伝記なのかな?気付けばSEKAINOOWARIのメンバーたちが小説の中で話したり動いたりしていた。
    こんなにも色んな感情を含む関係っていうのも存在するんだな…
    個人的には闘病する月島に対する夏子の気持ちにとても共感。
    この物語を読んでからまた曲を聴くと、情景が目に浮かんで心にくる歌...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年09月28日

    2020/09/27
    SEKAI NO OWARIのピアノを担当しているSaoriさんこと藤崎彩織さんの書いた小説。豪華にも解説は宮下奈都さんが書いているから気合の入れようが違うなと感じました。
    もともとセカオワ自体もすごく有名だからころバンドの人間が書く小説というのにもとっても興味があってちょうど...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月08日

    依存し合ってるのに、寄りすぎては壊れてしまう、だけどいつまでも離れることができない二人の不思議な関係に惹き込まれた。

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    Posted by ブクログ 2022年05月03日

    最初は可愛い表紙を手に取っただけ。でも、読み進める中で不思議と月島に惹かれるものがあった。現実にいたら振り回されるような男なのに。。
    お互いなぜそこまでお互いにこだわるのか、理解しがたいような、できるような。

    個人的に出会えてよかったと思う作品。
    続編がどうこうではなく、単純に彼らの未来が気になる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年04月17日

    この本は、解説を宮下奈都さんが書いているので、本屋さんで手に取りました。後から「セカオワのキーボードは藤崎さんという名前の女性で、数年前に小説を書いて直木賞候補になったニュースを見たなぁ」と思い出しました。でも、本を読んでいてそれに気がついたのは、なんとラジオがDJでバンドに参加するシーンでしたので...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年03月15日

    「野生の獣のように、月島は美しかった。」
    沙織さんの、この表現力が心を震わせた。

    SEKAI NO OWARIというバンドが好きだったから、興味本位で読んだ。
    だが、興味本位で読むものでは、なかった。

    読み進める度、最初の方はとても苦しく、ページをめくる指はとても重かった。出来れば、もう読みたく...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月04日

    切なくて重たい、産みの苦しみが続く感じ。ミュージシャンとして成功する人が一握りなら、きっとこれはノンフィクションに近いんだろうなと。セカオワの誕生でメンバーが語る話とリンクしている部分も多々あり、セカオワの物語かと想像しながら読みました。

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    Posted by ブクログ 2024年03月30日

    どうもセカイノオワリみたいな人たちだなぁ、と思っていたら本当に本人だった。いろんなエピソード、どこまで本物に近いのだろうなぁ。
    文章は読みやすく、スラスラと読めました。

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    Posted by ブクログ 2023年04月02日

    小説はあまり読まないのだが、セカオワのSaoriとしてではない作家としての沙織さんの表現に何度も食らわされた。ベースとなる内容が自分の人生に関係の無いものでも、かつてどこかで感じたことのある心持ちを言語化してくれる「小説」は我々にとって、ある種の救済であるのかもしれないと思った。小説を手に取るという...続きを読む

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