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人はなぜ
愚行を怖れ
しかも魅惑されるのか
フローベール、ドストエフスキー、ニーチェ、バルト、そして谷崎潤一郎
愚行は西洋近代が考案した〈人間の宿命〉である
「愚」という尊き徳をめぐる最新長篇論考
愚行を地上から消滅させることは不可能であると認識していた者は、いつの時代にも少数だが存在していた。だが多くの者は、何らかの条件さえ整えば、人は愚行に対して勝利を収めることができるものだと考えていた。しかし今日にいたるまで愚行は消滅することなく、それどころかますます猖獗を極め、強固な構造として世界に遍在している。
Posted by ブクログ 2021年09月12日
四方田犬彦という名前は、本来、四方田丈彦だった由。トアルところで、丈という字が、犬という字に変化、その変化を楽しんでいる著者であります。愚行が氾濫する時代の中で、改めて、愚行についての論考を深める著者であります。奥が深いというか、何やらカミュ的世界へのいざない、のような気も致します。★三つであります...続きを読む
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