彼女たちの部屋

彼女たちの部屋

現代、パリ。大きな挫折のあと、弁護士のソレーヌはある保護施設で代書人のボランティアをはじめた。「女性会館」というその施設には、暴力や貧困、差別のせいで住居を追われた人々が暮らしている。自分とはまるで異なる境遇にいる居住者たちの思いがけない依頼に、ソレーヌは戸惑った。それでも、一人ひとりと話して、手紙を綴るなかで、ソレーヌと居住者たちの人生は交わっていく。ここで自分の役割を見つけたと思った矢先、事件は起きた。約100年前、パリ。救世軍のブランシュは街中の貧困と闘っていた。路頭に迷うすべての女性と子供が身を寄せられる施設をつくる――彼女の計画は、ついに政治家・財界人も動かしつつあったが……。実在する保護施設と創設者を題材に、時代を超える女性たちの連帯を描く、『三つ編み』の著者による長篇小説。

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彼女たちの部屋 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    簡潔な文で映像が浮かぶ。女性を、というのがやや鼻につくけど、自己再生と周りの人を助ける、というテーマを一気に読ませるスートリー仕立てはなかなかです。

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    2023年09月16日

    Posted by ブクログ

    世界の女性の生きづらさを、改めて考えさせられる本だった。いつの時代も強く闘う女性達の姿に、勇気とパワーで満たされた。受け継がれる正義感。
    読み終えた後、暖かい感情が全身を駆けめぐり、しばらく涙が止まらなかった。
    強い勇気をもらえる一冊。ずっと持っていたい本。

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    2023年02月20日

    Posted by ブクログ

    現在のパリで困難を抱える女性が身を寄せる女性会館の様子と、100年前のパリで会館設立に尽力する様子を交互に描く一作。
    抱える困難は違っても、連帯できる。時代や立場が隔たっていても手を差し伸べる勇気は、変わらない。

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    2022年11月17日

    Posted by ブクログ

    知らなかったことをたくさん知った。アフリカ大陸に根深く残る女性器切除、フランスの貧困、難民のこと…。
    何もしないより、ちょっとのことでもした方が何倍も良い。小さいくちばしで汲んだ水を山火事に掛けるハチドリみたいに。
    自分のことだけで手一杯、他のことは気になっても何もできない…それは本当か?何かほんの

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    2022年01月15日

    Posted by ブクログ

    この本を通して、色々なことを知れた。
    女性器切除のことも名前は知っていたけれど、具体的なイメージを持てていなかった。
    言葉を失うような経験を持つ人間が、この世界にはまだまだ沢山いる。

    恵まれたことに、私はソレーヌ側の人間。
    今年からPLANに寄付をし始めたけれど、お金を差し出すだけでなく、もう少し

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    2021年11月01日

    Posted by ブクログ

    「三つ編み」を読んだ後にこちらの作品を読みました。「三つ編み」と似たようにこの作品では過去と現在が繋がっている作品で、楽しく読めました。ブランシュのやったことがソレーヌの代までずっと続いていて、その意思もそのまま受け継いでいた物語だったので、読んでて胸が熱くなりました。
    読もうか迷っている方は「三つ

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    2020年09月30日

    Posted by ブクログ

    稀に出会う、信念とか感情とかにモロに響く作品。
    生き方はなかなか変えれんくても、考え方はいつでも変えれるしな。

    0
    2020年08月09日

    Posted by ブクログ

    翻弄される女性を救う場所、それを作った女性とそこで再生する女性のリンクが見事すぎて、読み終わってもしばらく本から手が離せませんでした。ソレーヌ、よかったね、と肩を叩きたくなりました。上の立場にいたと思っていた彼女が、会館で生きる女性たちに近づいていく様には、旨がしめつけられます。これが、共感の姿です

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    2020年08月04日

    Posted by ブクログ

    パリ、女性会館という場所で現代と100年前が行き交う。女性が安心して眠れる場所に生涯を捧げた女性と、100年後のその場所で人生に再び意味を取り戻す女性。
    書くこと、報われること、この場所から始まっていくこと。読みやすい文章の中に情熱の灯り、時を越えた女性たちへのエール。


    物語の中にパリの貧困の現

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    2020年08月04日

    Posted by ブクログ

    前作同様に一気に読めた。ただ、現在と過去のパリが抱える問題の理解が自分に足りず消化不足の感は残った。

    0
    2020年07月25日

彼女たちの部屋 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    早川書房
  • ページ数
    256ページ
  • 電子版発売日
    2020年06月18日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

閲覧環境

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