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独自性のある新刊書店として注目され続けるTitle。物件探し、店舗デザイン、カフェのメニュー、イベント、ウェブ、そして「棚づくり」の実際。事業計画書から、開店後の結果まですべて掲載。個人経営の書店が存続していくための工夫とは。リブロ池袋本店マネージャー時代から、現在まで。文庫化にあたり、開業から現在までを書き下ろした新章「その後のTitle」を増補。
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Posted by ブクログ
荻窪の本屋Titleの開業1年目までと、5年後に書かれた増補章。 前半のリブロパートもめちゃくちゃおもしろいし(憧れの時代のリブロ!)、開業準備・開業してからのパートはグイグイと集中して読ませてもらった。 細やかな気配りと目配り、町への愛着、選書へのこだわり。あーTitleに行ってみたい!行ったら、...続きを読むますます本屋を開くことに挑戦したくなってしまうのだろうな…。
行ってみたかった本屋さんがあった。 本屋さんなんてどこも同じ、では決してない。 意思がある本屋さんにあこがれる。 だけど、こじゃれたブックcafeとか、 本をおしゃれな小道具的に扱うような本屋さんは範疇外で。 荻窪駅から徒歩10分以上、あれ? この道で合ってるよね? と思い始めたときにさりげなく現れ...続きを読むる書店。 それがこの本の著者が経営するTitleだ。 最初は2階のギャラリーで行われる展示に興味があって出かけた。 展示自体にもワクワクして本をにぎりしめ(ちなみに牟田都子氏の『文にあたる』) 階段を駆け下りて購入し、今度は書棚をじっくり見る。 欲しい本がたくさんある。1階でもワクワクして止まらない。 書棚の奥にはカフェがあるが、そこに購入前の本は持ち込めないところも好き。 「きれいな状態で本を売りたいので」とのポリシーに(勝手に)激しく賛同する。 子どもの頃から本屋さんはあこがれだった。 だけど小学生の頭の中では、本屋さんてヒマそう。としか思えなかった。 そこに戦略があるとか、販売努力があるとか想像だにしなかった。 だけど、どんな店でもあたりまえにそういうものはある。 そんなことに今さらながら気づかせてもらった。 p231 以前の会社でも本を売る仕事はしていたが、Titleをはじめてから、自分は本に関して何も知らなかったと気づかされることが多かった。この本読んだとか、この作家はどういうひとなのかと、店頭で尋ねられるのはいつものこと。そのようなときに名前を知っているだけでは、お客さんからの信頼は得られない。 ↑ ここ、本当にそうなのだけれど、そういうことを店員さんに聞く人がいることが驚いたというか、聞いていいんだ、そりゃそうか本屋さんなんだもの。と思った。そしてこう続く。 p231 本について知りたければ、自分でも数多く読んでみること以外ほかにはない。店に並べているなかに、読んだことのある本が増えてくると、そこにある本が自らの延長のように思えてくる。 ↑ そして その見当がつくようになると、自分の実感がこもったことばで本を紹介できる。 と言う。 本を人に紹介するとき、ただ「よかった」を連呼して、やみくもに冗長に語りがちな私だが、「自分の実感がこもったことば」を持ちたい。 p233 (本も同じであり、)差一緒は読めないなと思った本でも、毎日少しずつでも読むことで、その本に出合ったと思う瞬間が訪れる。突如目のまえにあらわれた、自分の実感と深く結びつくようなことばが、一瞬にしてその本全体のことを、読むものに伝えるのだ。 p235 (だから、)必要な手間がかけられていない本は、どこか薄っぺらく見えてしまう。いま本が出せればそれでよいというその場しのぎで作られた本には、長く人の心をとらえる力が宿らない。細部に手をかければかけるほど、出来上がったものの網の目が細かくなり、時間に耐えうるものになるのは、本も本屋も同じことである。 ↑ 本に携わる人間として実感と自戒をこめて p242 本はどこで買っても同じとはよく言われることだが、実はどこで買っても同じではない。価格やポイントでお客さんを釣るのではなく、本の勝井を〈場〉の力で引き立てることにより、その本は買った店と共に、記憶に残る一冊となる。
個人の想いが詰まった本
私自身も個人経営したみたい願望があり、この本を手にとりました。しっかりとしたビジョンを確立しており、本人がやりたいようにお店を作っていっている模様が随所にかいまみえました。大変、参考になりました。
荻窪の小さな書店をはじめた経緯と準備、またその後日談について書かれている。全般面白かったが、特に以下3点が興味深かった。 ■「切実な本」が売れる傾向にあるということ 筆者が書くしかなかった、書かざるをえなかった本というのは、どの時代にも存在すると思う。それはたぶん、「こういうテーマなら売れる」とい...続きを読むう打算からは少し距離を取った(ビジネスである以上、完全に離れるのは難しいだろう)思いから執筆された本だと思う。 辻山さんが、「自分が」titleを運営していることの重要さを認識しているのと同じ仕方で、「切実な本」を書く人達は、自らが執筆することに意義を見出しているのだと思う。 ■意外性のある本屋を目指すということ 実際titleに足を運ぶと分かるのだが、人文学、政治学、その他社会科学系の専門書が比較的多く扱われている。大手チェーンの書店なら当たり前の光景だが、titleほどの規模の書店ではなかなか見ないラインナップ。これこそがまさに筆者が目指すところの意外性なんだろうと思う。 趣味系の本のすぐ近くに専門書が置いてある光景は、選書のセンスを示すとともに、多様性のある読書体験を喚起してくれる気配を感じさせる。 ■「本屋」を行うということ 終章の最終部分に、「本屋を行っている」という表現がある。他の箇所でも書かれているように、辻山さんにとって、本屋はただ本という商品を販売するためだけのスペースなのではなく、本にまつわるあらゆる事柄が起こりうる、ひらかれた可能性をもつ場所なのだと感じた。
著者が本屋をはじめるまでの出来事をまとめた本 本に対する真摯な向き合い方に共感した 本屋のロゴやブックカバー、本棚の作り方など細部までこだわった仕事は、本屋さんとしてだけでなく、生き方として目標にしたいと思えた 本屋をはじめるにあたっての事業計画書が添付されていたり開業にあたっての苦労話もしっかり...続きを読む書かれていて、別業種であっても独立を考えている人には非常に参考になる本
著者の人柄があらわれているような、丁寧な文章で、書店員時代から本屋Titleを開業するまでが綴られている。ぜひ訪れてみたい本屋さん。単行本の対談も読みたい
リブロで店長を務めた後、夫婦で個人書店を始めた方の開店実録。 早稲田で映画と本にまみれた学生時代を過ごし、大型書店に入社、店長まで勤め上げ、伝説のリブロ池袋本店の閉店に立ち会う。 中央線沿いの小さな古家を改造して奥さんとカフェ併設の書店をオープン。 シャイな文学青年がいかにも憧れそうな事業だけ...続きを読むれど、マーケティング的にも、書店オペレーション的にも長年のキャリアで培ったスキルが生かされており、またネット発信や販売、販促も上手で感心する。 その反面、夢想的で理想肌の読書愛がとつとつと語られていて、ファンになってしまう。 店を回しながら新刊チェックやHPの更新やイベント企画など、12時間フル回転で大変だなぁ、よくやってるなあ。 こんどぜひ行ってみよう。
本屋さんとしての生き方を優しく、はっと染み入る言葉で綴る。周りの人との出会いや等身大の自分を見つめ、継続することの大切さを教えてくれる。きっともっと本が読みたくなる。
個人の本屋さん、好きです。 東京には、たくさんの個性的な本屋さんがあって、ほんとうにうらやましい限りです… こんなことまで教えてくださるの?と驚くくらいに赤裸々な実体験で、なかなかに面白かったです。 経験値からの選書や、臨機応変に変えるところと頑なに変えないところの加減など、なるほどなぁと。 近所...続きを読むにTitleさんみたいな本屋さんがあれば、入り浸るだろうなぁ♡
福岡にリブロができて、書店の本を店内の椅子に座って読める事に驚き、嬉しくて、天神に行くたびに必ず通った日々を思い出した。 試し読めることをいい事に、あれこれ背伸びして名作を試し読みしたり、手持ちの予算でどちらを買うか悩んだり、自分自身で本を選ぶ経験をたくさん重ねて、自分の読書の土台のようなものができ...続きを読むた時期だった。 その裏にはこんな方がいたんだなぁ。 巻末の企画書、事業計画と収支の項は目にする機会のない内容で、(企画書は作ってる人も少ないのだろうけど)後進のために詳らかにしてあげよう、という著者の気持ちと、『これくらいの実行力と実力が本屋には必要なのだ!』という気概のようなものを感じた。 住む街に本屋が無くなってしまった、地方の本屋難民にとっては、こんな新刊本屋が身近に欲しいなと思った。
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本屋、はじめました 増補版 ──新刊書店Titleの冒険
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