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2020年2月から3月のイタリア、ローマ。200万部のベストセラーと物理学博士号をもつ小説家、パオロ・ジョルダーノにもたらされた空白は、1冊の傑作を生みだした。生まれもった科学的な姿勢と、全世界的な抑圧の中の静かな情熱が綾をなす、私たちがこれから生きなくてはならない、コロナウイルス時代の文学。
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Posted by ブクログ
今も決してコロナが消滅したわけではない。 でも、日常は、たくさんの人達が、通常生活にもどっている。だからこそ、危機感を持たなければなという思いから手にとって読みました。この本が執筆されたときは、コロナ感染真っ只中。著者のイタリア国内では、外出許可書を警察に提出しないといけなかったり、世界中で、コロナ...続きを読むに感染しないように、誰もが気を付けている。 しかし、今、その頃に比べて、意識中で危機感が薄れてしまっているように感じる。コロナは、変異しながら、人間を冒し続けているのに。手洗い、消毒、除菌、マスクの着用必須。
静謐な文章だ。しかし、訳者あとがきであるように著者あとがきの「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと」にはかなりの熱量が込められている。コロナウイルスが過ぎ去った後には、「いったい何に元どおりになってほしくないのか」を考えている。元どおりになってほしいことではない。元どおりになってほしく...続きを読むないことだ。この視点はとても重要なことだと思う。
感染症とは僕らの様々な関係を侵す病だ… この災いに立ち向かう為に 僕らは何をすべきだったのだろう 何をしてはいけなかったのだろう そしてこれから何をしたらよいのだろう コロナ時代を生きる人々へ イタリアを代表る小説家が送る 痛切で、誠実なエッセイ集 何を守り 何を捨て 僕らはどう生きてい...続きを読むくべきか 2020年春ローマにて 非常事態下で綴られたイタリア作家の叫び 今読むべき傑作エッセイ 物理学を専攻した作家パオロ・ジョルダーノ氏は この危機を「忘れたくない」と繰り返す ウイルスの不安や驚きに満ちた 緊急事態の今だから ヒリヒリと感じる事を… 落ち着いた私たちはたちまち 忘れてぼんやりとしてしまうと 著者は予測し警告する 力強い言葉で語りかける 私も忘れたくないリストを作ろうと思う。
ウイルスは変異するもの。ウイルスが変異した責任を問える相手はどこにもいない。ウイルスはただ変異するものなんだから。 ただ……科学が万能だと信じられていた時代は過去のものだとわかってたけど、どう対応したらいいか、どの情報が正確なのか、どの意見が妥当なのか、そもそも耳を貸すべき専門家が誰なのかもわから...続きを読むず、身動きもできない状況に陥るとは…… 私にはもとから日常と呼べる日々は無かったけれど、それでも日常を手に入れるべく、どうにかやっていくしかない。
新コロナは全生態系の危機
未だ新コロナの感染が拡がる状況の中で、グッド・タイミングの出版です。物理学出身である著者の数学的な説明も簡潔で判り易く、しかしあまり数学的、或いは統計的なデータの解析を展開する事無く、人類史的・文化的・文明的な洞察に溢れています。今回のパンデミックが国境を超えた全人類の危機というだけでなく、地球上の...続きを読む全生態系の危機と捉えなければならないと考えさせられます。
コロナ禍(2020年の流行初期)のイタリアにいる著者のエッセイをまとめたもの。 大学での専攻は素粒子物理学とのことで、冷静に、数学的に今回のコロナ禍を見つめているような文章。 このようなウイルスは、人間の行う環境破壊や今までにない生物の乱獲などが原因でまわりまわって出現してきたと書かれていて、そん...続きを読むなことは考えてもみなかったので驚いた。 自分が生きている間はもう、このような世界的ウイルス流行はないと勝手に思っていたけれど、全くそうではない可能性があると知り危機感を覚えた。あまりに表面的なことしか見ていなかったなぁと反省… 全ては人間の行いに繋がっているという側面で、コロナ禍が過ぎたあとに、何に元に戻って欲しくないかを今のうちに考えておこうという言葉で締め括られている。
今から2年も前の出版物とは思えないほど、現在の私たちに当てはまることが多く、この2年で随分変わったように思えても、結局は同じことを繰り返しているのだと気付かされた。 見えないものとの戦いは私たちを疲弊させる。痺れを切らした私たちは、自粛や感染症対策についての「甘い」情報を理由にして規制を緩めてしま...続きを読むう。一方で「厳しい」情報もあり、なにが正しくてなにを信じたらいいのか定まらない。 科学は日進月歩だから、情報には新しいものも古いものもある。それを私たちはどう見極めればよいのかというと、なかなか難しい。 この作品はわかりやすい比喩と、わかりやすい数字を用いて私たちの行動や気持ちに訴えてくる。 また、著者あとがきとして掲載された新聞記事の文章では、コロナによって起こった全ての事象を「僕は忘れたくない」の言葉で何度も訴えかけてくる。次に起きてしまう可能性のあるパンデミックや混乱に対して、私たち一人ひとりが考えていかなくてはならないということ、そしてゆくゆくはみんなで考えなければならないことも強いメッセージで訴えている。 この作品は過去の作品ではなく、現在にも必要とされている作品であると思った。
僕は忘れたくない。今回のパンデミックのそもそもの原因が自然と環境に対する人間の危うい接し方、森林破壊、僕らの軽率な消費行動にこそある事を。
自分の損得勘定だけにもとづいた選択はベストな選択とは言えない。真のベストな選択とは、僕の損得とみんなの損得を同時に計算に入れたものだ。(41ページ) 感染症の流行に際しては、僕らのすること·しないことが、もはや自分だけの話ではなくなるのだ。(44ページ) 今回のウイルスを季節性インフルエンザと勘...続きを読む違いして語る者も多かった。感染症流行時は、もっと慎重で、厳しいくらいの言葉選びが必要不可欠だ。なぜなら言葉は人々の行動を条件付け、不正確な言葉は行動を歪めてしまう危険があるからだ。(103ページ) 僕は忘れたくない。家族をひとつにまとめる役目において自分が英雄的でもなければ、常にどっしりと構えていることもできず、先見の明もなかったことを。必要に迫られても、誰かを元気にするどころか、自分すらろくに励ませなかったことを。(113ページ) 今のうちから、あとのことを想像しておこう。「まさかの事態」に、もう二度と、不意を突かれないために。(116ページ)
昨年4月に緊急出版。2021年7月時点で、日本では、まだコロナ禍のまっただなか。本書あとがきの「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと」が、自分にとって何かを考えて、生きていたい。
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