結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

1,386円 (税込)

6pt

彼女は、あなただったかもしれない。

2018年3月、東京都目黒区で当時5歳の少女、結愛ちゃんが息絶えた。十分な食事を与えられておらず、父親から暴力を受けていたことによる衰弱死だった。警視庁は傷害容疑で父親を逮捕。6月に父親を保護責任者遺棄致死容疑で再逮捕する際、母親・船戸優里も逮捕する。

本書は、2019年9月、第一審で懲役8年の判決を下された母親が、罪と向き合いながら綴った悲しみの記録である。

〈2018年6月7日、私は娘を死なせたということで逮捕された。いや「死なせた」のではなく「殺した」と言われても当然の結果で、「逮捕された」のではなく「逮捕していただいた」と言った方が正確なのかもしれない〉

〈結婚式直後のころと思う。何が原因だったか今となってはわからない。結愛が床に寝転がっていたとき彼が横から思い切り、結愛のお腹を蹴り上げた。まるでサッカーボールのように。私の心はガラガラと音を立てて崩れていった〉

〈私は、正座しながら説教を受け、それが終わると「怒ってくれてありがとう」と言うようになった。(略)私にとって説教とはしかられて終わりではなく、その後、彼に納得のいく反省文を提出し、許しをもらうまでの流れをいう〉

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結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    自らの経験と重ねられるのではないかと思い、この本を手に取った。
    私も虐待によって行政からの保護を受けていた期間があり、現在はこうしてゆっくりと本を読むことができている。
    自身の経験を中心に感想を述べたい。
    筆者の精神状態には(私が言える立場ではないのだが)非常に共感する。父親の暴力や叱責に疑問を呈し

    0
    2024年01月22日

    Posted by ブクログ

    どうか多くの人に届きますように。
    親である人だけではなく、行政の方、子どもと関わる仕事をする人、保護者と関わる人、全ての大人に届きますように。DVについてもこの本で関心を持ってほしい。

    0
    2023年08月17日

    Posted by ブクログ

    最初から最後まで涙が溢れて止まらなかった。目黒区虐待死事件の母による手記。母親はDV被害者でしかない。身体的暴力の有無に関係なく、DV加害者の言動はなぜこうも判を押したようにみな同じなのか。著者が児相や精神科医や警察に藁をもすがる思いで助けを求めているのに、支援者の看板をあげている機関が二次被害を追

    0
    2023年05月01日

    Posted by ブクログ

    今まで読んできた虐待に関する本と全然違ったのは殆どが、被害者であり加害者の目線から文字から伝えられる文章だったこと。読み応えがある。

    誰しもがなってしまうかもしれない状況下であり、この過程を行政は見逃してはいけず、それが悲しい事件に繋がったことも感じた。
    どの虐待事件もそうだが、偏った考え方が加害

    0
    2022年01月12日

    Posted by ブクログ

    決して他人事ではないなぁ、と思う。

    健全な家庭と
    健やかにはいかない家庭との差は、
    たぶんわずかだ。

    細心の注意を払って、
    丁寧なコミュニケーションでもって
    日々を重ねていくこと。
    それが出来なくなったと思った時点で、
    その相手とは適切な距離をとること。
    それもできない場合は、
    他者に相談し巻き

    0
    2021年08月21日

    Posted by ブクログ

    このニュースは衝撃すぎて鮮明に覚えていた。

    まだ小さくて小学校にも上がってない女の子が、虐待死したが、日常的なDVに加えて反省分を書かされていたこと。多くの人がこのニュースを覚えているだろう。

    私はこのニュースを最初聞いた時、なんてひどい虐待なんだ。と思った。まだ小学校に上がってない女の子が「お

    0
    2021年01月13日

    Posted by ブクログ

    加害者の本を読むことに心理的抵抗がありましたが、読んでよかったです。

    DVがこんな深刻な事件を引き起こす可能性をはらむことは知らなかったので、勉強になりました。

    1つの事例ですが、虐待当事者という究極の生の声を知る機会となりました。

    どうしたらこんな事態を防げるのか考える材料になる、重要な本で

    0
    2020年08月17日

    Posted by ブクログ

    DVの被害者であり、虐待の加害者にもなってしまった船戸優里さんの手記と、精神科医の白川美也子先生の診断書を読みたくて手に取りました。

    深い絶望の果てで、優里さんを理解し、力になろうとする人たちが現れて、優里さんがどのように変化していったか、厳しい状況に陥っていく過程で優里さんの身にに何が起きていた

    0
    2020年02月18日

    Posted by ブクログ

    子どもを愛する母親であっても、この本の母親と同じように、何かのきっかけで歯車が狂い、こういうことになる可能性はゼロではない。普通の人は児童虐待なんてありえないと思うかもしれないけど。人はそれだけ脆いし、弱いと思う。そんな危機感を持たせ、自分がしっかりしなきゃと気持ちが引き締まる本です。

    0
    2024年04月21日

    Posted by ブクログ

    これまで弁護士というものが何故、犯罪者の擁護をして味方になれるのかさっぱりわからなかった。
    でもこの本を読んでみて、被告にとって心を開いて頼れる存在になり得ることもあるのだと思った。そしてただただ判決が気に入らない、罪の意識の薄さから控訴しているのではないということを知った。母親の言い訳に聞こえる部

    0
    2023年11月11日

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