自らの経験と重ねられるのではないかと思い、この本を手に取った。
私も虐待によって行政からの保護を受けていた期間があり、現在はこうしてゆっくりと本を読むことができている。
自身の経験を中心に感想を述べたい。
筆者の精神状態には(私が言える立場ではないのだが)非常に共感する。父親の暴力や叱責に疑問を呈し
...続きを読むても力や長い時間に渡る説教で丸め込まれてしまう。…そもそも疑問を呈することなど自殺行為に近いのだ…私自身もそう考える事が多々あったため、筆者の苦労、娘を守ろうとする努力が一文一文からひしひしと伝わってきた。
私が父親からの虐待を受けていた当時は母親の気持ちが分からず、この本に触れるまでもまだ少ししか分からないままであった。この本を読み、少し私の母の気持ちが分かったような気がする。自身の過去、現在の環境を振り返るきっかけをくれた筆者には感謝したいと思う。
この本が少しでも多くの人に読まれることを心から願っている。