三匹の蟹

三匹の蟹

1,155円 (税込)

5pt

3.4

『大型新人」として登場以来25年、文学的成熟を深めて来た大庭みな子の、あらためてその先駆性を刻印する初期世界。群像新人賞・芥川賞両賞を圧倒的支持で獲得した衝撃作「三匹の蟹」をはじめ、「火草」「幽霊達の復活祭」「桟橋にて」「首のない鹿」「青い狐」など、初期作品を新編成した7作品群。

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三匹の蟹 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    『淋しいアメリカ人』という昔江角マキ子を嫁いびりした作家の本を思い出す。「三匹の蟹」の主人公が参加したがらない「ホーム・パーティ」というのはその象徴的な場かもしれない。「淋しいアメリカ人」は「淋しい日本人」を呼ぶ。ただしこの著者に限っては、異邦に身を置く日本人としての淋しさのうえに「誰にも本当のこと

    0
    2013年11月02日

    Posted by ブクログ

    私としては、‘古き良き日本’の人たち。が過去の人たちに対する
    漠然とした印象だが、

    倦怠や欺瞞や希望などがごちゃまぜになった世界がいつの世もあるんだと、気づかされる。

    黒板をひっかくようなノイジーな、それでいてクリアな文だと思った。

    0
    2011年09月29日

    Posted by ブクログ

    最近読んだんだけど、
    斬新なタッチの、
    その短編に詰め込まれた
    情報量(心情から情勢まで)のすごさ。
    圧倒されちゃった。
    女性の、結婚への心情とかその揺れ具合とか、物語にうまく浸透している。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    1968年上半期芥川賞受賞作。タイトルからは日本的な物語を想像していたのだが、なんとアメリカが舞台の小説だった。バス代が85セントというところで気がついたのだが、意表を突かれた思いだった。なんと「三匹の蟹」は、海辺の宿の看板だったのだ。実際の舞台はアラスカらしいのだが、それは小説の中では特定されてい

    0
    2013年11月03日

    Posted by ブクログ

    ちょっとしたショックのある作品で、どことなく、懐かしのアメリカ映画(アクションではない)を彷彿とさせます。

    この作品を読んで、フォークナーを無性に読んでみたくなりました。

    ふと、アメリカの田舎町の風景が目に浮かんでくるような、そんな文章。蟹というと心臓のイメージがあります。なんとなく、中身が詰ま

    0
    2012年05月31日

    Posted by ブクログ

    もっとじっくり読みたい本。
    評価は保留で。


    中身は満ちているけど輪郭を掴ませない。
    表面を流れて落ちていく言葉。縺れあってすりきれた世界。


    様々な短編中の、ぼんやりしているように描かれて女性が一番世界の醜さと生々しさを見通していたのではないでしょうか。

    気怠い中年の会話の話と、狂気と神秘が

    0
    2018年04月22日

    Posted by ブクログ

    2010年の今読んでも、「新しい」と思った。

    答えのない日常の中で抱える虚無感。
    どこか「ずれている」人たち。
    明確な意思が見当たらないまま、海岸に打ち棄てられるように、彷徨う主人公。
    読後にどことなく気持ち悪さ、煮えきらなさが残った。

    0
    2010年04月24日

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