十字架

十字架

814円 (税込)

4pt

いじめを苦に自殺したあいつの遺書には、僕の名前が書かれていた。あいつは僕のことを「親友」と呼んでくれた。でも僕は、クラスのいじめをただ黙って見ていただけだったのだ。あいつはどんな思いで命を絶ったのだろう。そして、のこされた家族は、僕のことをゆるしてくれるだろうか。のこされた人々の魂の彷徨を描く長編小説。吉川英治文学賞受賞作。

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十字架 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年01月23日

    いつの間にか、涙がこぼれていた。。。

    帯に書いてありましたが、本当にいつの間にか…でした。。。

    いつものことながら、重松さんの小説は1ページ目から入り込んでしまいます。
    そして、まるで私もそこにいるかのように、そこで出来事を見て、話を聞いているような感覚になります。
    今回のストーリーは、いじめを...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月29日

    10代の頃に1度読んだので再読になります。
    人を責める言葉には2種類ある。

    「ナイフの言葉」と「十字架の言葉」

    10代の頃はなんとなくしかその意味が
    わからなかったけど、今ならその意味がわかる。
    私は誰にもナイフの言葉や十字架の言葉も向けたくない。

    人生を本で現す表現もとても好きです。
    重松清...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月05日

    幼なじみで中学に入って疎遠になってしまった同級生が自殺してしまい、遺書に自分が親友だったと書かれたことにより十字架を背負っていく男の子が幼なじみの死や遺族と向き合いながら成長していくお話。

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    Posted by ブクログ 2023年01月03日

    登場人物それぞれの視点で、自分だったら、と考えて、、、何も言えなくなります。

    テーマとメッセージを考えるととんでもない覚悟を持って書いた小説だと思います。ひたすら重く、苦しい内容ですが、間違いなく星5つの作品です。

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    Posted by ブクログ 2022年12月30日

    大人になった今ならば、あらゆる可能性を示してあげることも出来る。
    そこから逃げ出してもいいのだと、教えてあげることも出来る。
    この先の人生の方が長いのだから。
    世界はもっと広いのだから。
    つらいことから逃げるな。
    立ち向かえ。
    声をあげろ。
    耐えろ。
    と、端から言うのは容易い。
    自分だったら何が出来...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月01日

    以下、一番心に残った文を抜粋。
    「わたしたちはみんな、重たい荷物を背負っているんじゃなくて、重たい荷物と1つになって歩いているんだと、最近思うようになりました。だから、降ろすことなんてできない。わたしたちにできるのは、背中をじょうぶにして、足腰をきたえることだけかもしれません。」

    家族が死ぬと言う...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月10日

    いじめを見ないふりしていた主人公と、いじめによって息子を亡くした父を中心とした心の動きが読み取れる小説。
    読み進めるうちに、元に戻せない後悔を、自分ならどうするか考えてしまった。どうしたら許してもらえるかを考えたり、反対に考えることを放棄しているうちは答えは出ないし、一生背負っていかないといけないの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月19日

    「いじめ」の傍観者と被害者の親という不思議な関係だった。子供を亡くした親は、それでも生きなければやらないけど、どうしても立ち止まってしまうことがよくわかる本だった。また、苦しみ続けることは難しいと感じた。どうしてもある時点で「もういいか」となりがちだからだ。話は飛ぶが、この話の中でのジャーナリスト(...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年04月27日

    それぞれが背負った十字架、それぞれの始まりと終わりがすごく綺麗に書かれている印象でした。
    叫びも、誰かのせいにしていたい気持ちやらの微妙なニュアンスがとても良かったです。
    そしてこれからの自分自身にとっても学びになりました。良かったです。

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    Posted by ブクログ 2023年04月16日

    いじめを題材にした書下ろし小説。いじめを受けて自殺したフジシュンの遺書に親友として名前を挙げられたユウの視点で話は進むのだけど、読んでいて胸が痛くなる。いじめた人間、いじめを見ていたのに止めることなく見殺しにした人間、自殺したフジシュンの家族など、人ひとりの自殺という出来事が多くの人の心に大きな重し...続きを読む

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