蠕動で渉れ、汚泥の川を

蠕動で渉れ、汚泥の川を

968円 (税込)

4pt

『17歳の失敗は、人生の失敗じゃないのだ』と
貫多は私に教えてくれた――湊かなえ氏


こんな青春も、存在する――17歳。中卒。日雇い。人格、性格に難あり。しかし北町貫多は今日も生きる――。無気力、無目的に流浪の日々を送っていた貫多は、下町の洋食屋に住み込みで働き始めた。案外の居心地の良さに、このまま料理人の道を目指す思いも芽生えるが、やがて持ち前の無軌道な性格から、自らその希望を潰す行為に奔り出す――。善だの悪だのを超越した、負の青春肖像。渾身の長篇私小説! 解説・湊かなえ

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蠕動で渉れ、汚泥の川を のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    西村賢太の作品は文庫本にして5〜6冊は読みましたが、この作品が1番勢いがあり、もはや疾走感とも言えるテンポで、悪行と自堕落の果てに破滅に向かって行くいつものストーリー。

    内容はいつも通りの破滅型青春文学ですが
    個人的には最高傑作だと思います。

    0
    2023年07月08日

    購入済み

    破天荒では片付けられない

    17歳の貫多の生き様、生活力そして将来の芥川賞作家としての素養がどうやって作られたかが理解できます。各登場人物のキャラクター作りは相変わらず上手いですね。

    0
    2019年11月20日

    Posted by ブクログ

    まず冒頭申し上げたいのは、西村賢太作品を相部屋の病室で読んではいけないということです。
    思わず吹き出して、同室の患者に眉を顰められること必定。
    笑いを堪えようとして咽たり咳込んだりし、事態が悪化することもしばしばです。
    今回、大腸ポリープの摘出手術を受けるため1週間入院していますが、西村作品を持ち込

    0
    2023年09月03日

    Posted by ブクログ

    『苦役列車』『小銭を数える』に続いて。北町貫太セブンティーン、洋食屋での奮闘の日々。今回は長編ということもあり序盤はいささかかったるくもあった。読者としてはやはり貫太が暴虐の限りを尽くすのがオモロイわけで。洋食屋の仕事に慣れるにつれ、彼の本性が顕になり小狡いちょろまかしや淫行を重ねていくのはなんとも

    0
    2023年03月18日

    Posted by ブクログ

    びっくりするぐらい非モテダメ男の青春奮闘記

    「彼は見た目は野良犬ながらも 、その根は余りにも貴族気質にでき過ぎてしまっていた 。そしてまた 、見た目は若きお菰風ながらも 、その根は余りにも坊っちゃん気質にでき過ぎてしまっていた 。」という文から伺えるように、主人公はとにかくプライドが高くて、被害者

    0
    2021年03月02日

    Posted by ブクログ

    貫多住み込み編にして長編。
    家賃未払いと性欲と口が達者な尊大な心持ちは他の話と変わらず。始めは超自我で抑制しているのが無理が祟って欲動が噴き出すのも同様である。
    17歳という青春のボーナスタイムを空費した事、人が嫌がる様な自身の内面を透徹した描写は心に残った。
    差別でもないが父親が性犯罪をしなかった

    0
    2024年04月30日

    Posted by ブクログ

    自分にとって2作目の北町貫多モノ。以前読んだ"苦役列車"は救い様の無い物悲しさが漂っていた記憶だが、自分が貫多に慣れたためか、こちらは随所でクスッと笑ってしまう愛嬌ある作品。飲食店の見習いに潜り込んでも、変わらず"どうしようもない"貫多の姿には、人間のカルマを

    0
    2023年07月09日

    Posted by ブクログ

    作者の私小説を読むのは数冊目
    私小説だから、事実を元にしたフィクションだそうであるが
    どこまでほんまかいなと、いつも感じてしまう
    と、言うことは作者の術中にハマっているのだろうと思う

    物語は毎度ひどい内容で、言い回しも下劣な感じ
    なのに、リズム感があって読んでいるのは楽しくて、毎度一気読みしている

    0
    2023年05月10日

    Posted by ブクログ

    自分がいい奴でも悪い奴でも
    自分からは逃げられない。

    日記が続かない理由は、破くから。
    嫌な思い出は全部破って捨てる。
    記憶に重石を置いて、忘れるまで置いておく。
    腐った記憶がドロドロになってやっと燃やせる。

    0
    2020年12月19日

    Posted by ブクログ

    こんな青春も、存在する―。17歳。中卒。日雇い。人品、性格に難あり。しかし北町貫多は今日も生きる―。無気力、無目的に流浪の日々を送っていた貫多は、下町の洋食屋に住み込みで働き始めた。案外の居心地の良さに、このまま料理人の道を目指す思いも芽生えるが、やがて持ち前の無軌道な性格から、自らその希望を潰す行

    0
    2019年01月26日

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