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美しい娘の死霊が、燈籠を提げ下駄を鳴らして恋人のもとに通う怪異談。改版。(解説=奥野信太郎/注=横山泰子)
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Posted by ブクログ
カランコロン カランコロン 下駄の音を響かせ旗本の娘の亡霊が愛しい男の元へと通う。 先導する女中の亡霊の手には牡丹燈籠、ぼんやり光る。 三遊亭円朝の口演を速記で写した本です。 読者としては、本を読みながら江戸時代の登場人物像を頭に描くとともに、 円朝の口演を寄席で聞いているように各登場人...続きを読む物の声色や状況説明を噺家の声で想像するという、二重に想像できる楽しみが。 さらに速記術というものの記録としても興味深いですね。たまに矛盾がある(登場人物の年齢とか)は、速記のための記載ミスか?と思われるとか。 「牡丹燈籠」といえば、恋人に冷たくされ死んだ女の亡霊が男の元に通い祟り殺す、 …というような認識だったのですが、通しで読んでみると随分印象が違いましたね。 大元の話である中国の「牡丹燈記」を円朝が江戸時代を舞台に膨らませたもので、主従の忠義あり、仇討あり、人情あり、裏切りあり、母子再会ありと盛りだくさん、幽霊話はほんの一部、しかも実は…という、本当に怖いのは人間だねえというお話。裏切りやら殺傷沙汰やらには、これは相当悲惨な終わり方か?!と覚悟したけれど一応因果応報と言うか悪行には報いが下り、忠義の心は報われるという幕引きでありました。全体的に女は報われないな~。f(^^;) 物語の舞台が地図上で分かる範囲で、地名が出てくるとどうやって移動したのかな?など想像しながら読みました。 舞台の旗本屋敷って私の会社の近くみたいです。旗本屋敷の地名が出てきたときには笑ってしまった(笑)
これを読んでる最中に、CDで落語の「お富与三郎」と「真景累ヶ淵」を聴いたら、すべてが渾然一体となって訳が分からなくなったけど、楽しかった…。円朝まみれ…。 もしドラえもんが現れたら、人形町の寄席末広で「牡丹燈籠」が15日間連続口演された明治17年に連れて行ってもらうことに決めた。
円朝って天才なんだなーと思います。 漱石が愛したのも道理です。 初めて口語文体で書かれた本です。文学史的にも重要です。 もっと円朝の名と牡丹灯篭が有名になって欲しいなぁ。
落語家円朝が幕末1861-1864年頃に、中国の小説などを元ネタとして作った物語で、1884(明治17)年にこれを速記した本が出版されている。話し言葉による物語なので、これはまさに「言文一致」である。 読んでみると現代文とさほど変わらず、意外に読みやすいし、面白いからどんどん読めてしまう。そして...続きを読む物語は非常に複雑だ。登場人物も多くサブストーリーが錯綜し、おおきな物語を形成している。これを読んで「小説ではない」と断ずる理由は無い。西洋の近代小説と比較しても大変面白い、まさに小説作品なのである。もっとも私は上田秋成の『雨月物語』も見事な近代小説だと思っているので、逆に明治以降、そんなにヨーロッパ文学に注目した「小説」をことさら作り始めようとする必要があったのかな、と疑問に思う。 本作、「怪談」と呼ぶにふさわしいのは、武士新三郎を恋い焦がれるあまりに死んだお露が、お付きの女とともに幽霊となって現れ、新三郎のもとを毎夜訪れるという、有名な話だ。これを映画化した古いものを以前観たが、いかにもおどろおどろしい雰囲気を作っていた。が、この本を読むとそんなにおどろおどろしいわけでもない。単に「死者の幽霊が出る」というコトへの恐怖が描かれているだけで、もともと恨んで出た霊ではないから害は無さそうではあるけれども、毎夜霊と会い続ける新三郎が次第に痩せ衰え、顔に死相が現れる、という点がまがまがしい。幽霊なるものがケガレ(気枯れ)と捉えられているために、常人がそれに触れると災厄を負う、という民間の思想が呈示されている。 が、この幽霊談はごく一部だけで、後半はそれとは直接つながらないストーリーで、別の青年が主人の仇討ちを果たす活劇となっている。複数の物語を取り込んだ複合体としての物語なのだ。 後半の主人公の善なる資質の表れとして、主人への「忠義」がしきりに強調されている。まあ、江戸時代の武士階級の常識なのだが、どうもこの「忠義至上主義」というものは、その流れが現在の日本にもひそかに受け継がれており、良い部分もあろうけれども、悪い思想ともなっていて、忠義だけに生きるゆえに、今や社畜などという経済奴隷が日本中に生まれそのストレスからしばしば凶事を行い、また、安倍晋三への忠誠から中央のエリート官僚が公文書を改ざんするなどという社会-悪に結実しているような気がする。上のもの=お上にひたすら尽くし、そのお上の行いの善悪については全く問わず、つまりひたすら隷従することにおいて下っ端は善悪等の判断を捨て去ってしまう。こう考えてみると、忠義そのものが善悪の一般倫理より上に来てしまうと、ロクなことにならないのではないか。 まあしかし、「忠義」に関する日本文化の「病」については、本書のレビューとは直接関係ないから、追い追い考えていこう。 本作は、幕末に生まれた豊かな小説作品として、多くの人を楽しませることが出来るだろう。速記による話し言葉のエクリチュール化が、このような奇跡的な結晶を実現してくれたのだ。
お国が悪人すぎてしびれる。徹底して悪人。 それにしても、本当にこれを語っていたのだろうか? 追いかけて聞いている人もいたのだろうか? いたんだろうな。すごいな。
作者による口演を速記で読み物にしてある。江戸言葉のリズムがトントンと伝わる。 牡丹燈籠と言えば幽霊話で有名であり梗概は勿論知っていたが、原作は主従敵の因果話や、勧善懲悪の仇討ち話までてんこ盛りとは知らなかった。人物像をシンプルに描き出し、感情移入させ、ハラハラさせて気を持たせる展開でぐいぐい引き込...続きを読むむ。まったくストーリーテリングの妙がここにある。終盤のご都合主義もご愛嬌。
立川志の輔さんの「牡丹灯籠」が素晴らしいので、その元ネタとなっているこの本を読むことにした。15日間かけて円朝さんがかたったという大作、見事だと思った。 志の輔さんの噺を最初に聴いたときに、これは、日本のシェークスピアだと感じた。
千年読書会、2014年10月の課題本でした。。 落語の名人、三遊亭円朝による創作落語、 明治時代の時、最新技術であった速記で記録されたもの。 意外なほどに“怪談”要素は薄く、 どちらかというと“仇討”が主な要素でしょうか。 圧巻なのは、劇中の登場人物の多さと、 彼らの関連性の複雑さ、“奇縁”と...続きを読むはよくいったもの。 意外な所で意外な人物がつながり、 “因果応報”をも考えさせてくれる内容。 江戸時代の“匂い”も十分に漂っていて、 かの有名な“カランコロン”の雰囲気もなかなか。 そんな中、一番“怖かった”と感じるのは、、 “生きている人間の悪意”、なんて風に。 最後は大団円となるのが救いですが、、 幽霊の方がよほど“純粋”だとも感じました。 よくもまぁ、これだけの悪意が集まるものです。 江戸の匂いが豊かに残っていたであろう明治、 これは“生”でも聴いてみたかったですねぇ、、 落語、未だに経験はありませんが、是非試したくなりました。
真景累ヶ淵に続きまして三遊亭円朝・・・ これまた怪談噺・・・ 読んでて止まらなくなっちゃうんだなぁ・・・ 古い文章ですから、本来読みにくいんだけど・・・ これがまたどうもスイスイ読めちゃう・・・ クセになるなぁ・・・ たまらんなぁ・・・ 元が落語ってーのもあるし・・・ ストーリーもやっぱり古くさいん...続きを読むだけども、でも面白い・・・ 累ヶ淵に比べてしまうと因縁の怖さ、壮絶さが少し劣るんだけども・・・ やっぱり深い因縁の話・・・ 登場人物が大体どっかで繋がっている・・・ 話が進むにつれてこんなに繋がっててイイの?って言うぐらい繋がっている・・・ 最後は悪いこたぁ出来ませんぜ、ってな勧善懲悪だけども・・・ 読んでると、どうしても健気な方に肩入れしたくなっちゃう・・・ 単純な勧善懲悪はあんまり好きじゃないはずだったのに・・・ 悪いヤツはとことん悪いし、憎くってたまらなくなるよ・・・ 上手いなぁ円朝さん・・・ 前半は怪談がメインで・・・ 後半は仇討ちのみ・・・ やっぱり何が怖いって、幽霊より人間ですね、ってーヤツ・・・ 悪さをするのは人間・・・ 怖いのは人間様・・・ これは昔も今も変わらない・・・ お決まり・・・ 定番のルーツの一つだね・・・ ルーツを楽しむのは乙なこって・・・ 普通の小説に飽きたらこういうのも有りでしょうね・・・ いや、もちろん本当に幽霊が出てきたらそりゃ怖いけどね・・・ 前半の怪談部分は怖かったなぁ・・・ イケメンの萩原新三郎に・・・ 超カワイイけど奥手のお嬢様のお露さんが恋しちゃって・・・ いわゆる一目惚れですがね・・・ イケメン過ぎて・・・ 恋しくて恋しくて・・・ 会えないで・・・ 恋しくて恋しくて・・・ 病気になって死んでしまう・・・ すると・・・ ある月夜・・・ そうそう、皆さんご存知のあの例の時間帯・・・ 皆さんが寝静まった頃・・・ カランコロンカランコロンと・・・ 下駄の音が聞こえてきて・・・ 牡丹の模様が入った燈籠を携えて・・・ 死んじゃったお露さんが・・・ 死んでもなおさら会いたい新三郎に・・・ 会いに来る・・・ キャー!!っていう・・・ 毎夜毎夜会いに来て・・・ 憑り殺されちゃうよー!ギャー!!っていう・・・ 女性の情ってヤツも怖いねぇ・・・ って、これまた定番ですね・・・
夏だし、怪談でも、と思ったけど怖くないなー。幽霊出てこないもんなー。 怪談かと思ったら敵討ちもの。うまくいってよかった。 しっかし、おばけより人間の方がよっぽど怖いわ。 円朝さんの名演で聴くことが出来たらよかったなぁ。
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