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樹木は子供を教育し、会話し、ときに助け合う。ドイツの森林管理官が長年の経験と科学的知見をもとに語る、まったく新しい森の姿。全世界で100万部突破の傑作ネイチャー・ノンフィクション!
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Posted by ブクログ
自分の森林についての知識の浅さに驚くくらい初めて知ることが沢山あった 木々が会話をしたり同種の木と助け合ったりしているなんて思いもしなかった。 また現在多くの国で行われている植林や街中の緑化運動は一見とても良いことに見えるけど実際は本物の原生林とは環境が違いすぎて、それらの木々は原生林の木々と比べて...続きを読む成長にかなりの差が出ることも驚いた。 人間は歴史の中で最も簡単に木々を伐採し農地や街を拡げてきたけど、それを元に戻すのは単に木を植えればいいだけでなくて、とてつもない時間がかかるものなんだなと実感……。 日常でよく使う木製のものといえば私の中では紙とか割り箸とかなんだけど、なるべく再生紙などのリサイクル品を使ったり、無駄遣いを無くそうと思えた。 日本はドイツとかなり紀行が異なるから森に足を踏み入れるハードルが高いけど、この本でよく出てきた木たちを実際に見に行ってみたくなった。
まず表紙が素敵。 内容にぴったりだ。 普段見掛けることの多い木々達の話なので想像しやすく、美しい緑色の葉や、力強い幹の茶色、シダーウッドのような香りを思い浮かべながら、気持ちよく読んだ。 想像の中ではミツバチも飛び、キノコや苔が生え、枝を揺らす風も吹いていた。 ノンフィクションではあるけれど、著者が...続きを読む見せてくれる世界に癒された。 なんて理に叶った生き方なんだろう。 ブナもナラも、その他の樹木も、みな長所短所を併せ持ち、工夫しながら、自然界の公平な間引きを受けて生きている。 人類も、少しは彼ら樹木の生き方を見倣ったら良いのに。。。 本書が世界的ベストセラーとなっているのが分かる。 全人類が本書を読むべきとさえ思う。 読み初めて直ぐに、"社会の真の価値は、そのなかのもっとも弱いメンバーをいかに守るかによって決まる"との職人たちの言葉に心打たれた。 生態系のルールは残酷で厳しいこともあるけれど、彼ら樹木同士の関係性は基本公平であり、成長もゆっくりだ。 地球上の生命の新参者である人類は、傍若無人で急ぎすぎているように思えた。 けれど木々たちは、ただゆったりのんびりなわけではない。 公平に助け合い、工夫をし、他の生き物を上手く使い、バランスよく、"過ぎないように"している。 そのルールを守れなかった木々、縄張り争いに破れた木々、それらは傷を負い朽ちてゆく。 それらはまるで、啓発本を読んでいるかのような印象だった。 著者の森への愛情が、木々を擬人化させ、読者である私にも伝わってきたのかもしれない。 森は生きている。 「『森は自分の居場所を自分で理想に近づける』。私たち林業専門家がよく口にする言葉だ。」 木々たちは根や菌糸を通じて情報を伝達し、水分や栄養までも補い合いながら生きている。 それも数百年の単位で。 木々は経験から学習もするのだという。 「これは子どもたちのためを思った教育なのだ。たとえとして"教育"と言っているのではない。林業を営むものは、昔からこの"教育"という言葉を使っている。」 時間をかけて繁殖し、数百年かけて育ち、ゆっくり朽ちてゆく。 私は大きな森に足を踏み入れたことが無い分、その時の刻みに、とてつもなく壮大なものを感じた。 そしてとても愛おしい。 「時間がかかるからといって、生き物として価値が低いということにはならないはずだ。植物と動物にたくさんの共通点があることが証明されれば、私たち人間の植物に対する態度がより思いやりのあるものになるのではないかと、私は期待している。」 読み終えたときに思ったのは、改めて、この地球上の生命体は種別ごとに独立して生きているわけではないということ。 人類だけが心地よく暮らせることばかりを優先していると、回り回って皺寄せが返ってくる。 そんなこと分かっていると思われるかもしれない。 でも手に取りやすい厚みの文庫に、こんなに驚きと共感が詰まっている。 少なくとも私には、知らないことばかりだった。 本書は森林浴をしているかのような心地よさも味合わせてくれた。 著者には森への愛と敬意が溢れていたし、長谷川圭さんの訳も読みやすい。 一冊を通して気持ちよく、森の声を聴くことが出来たように思う。
植物、樹木への理解を深めることができ、そして読みものとしても最高に楽しめる本でした。私のボンクラな植物や樹木の概念を根底から覆えされました。私にとっては、ある意味衝撃の一冊となりました。 私は、これまで植物は意志を持たずただ偶発的な自然環境に左右される生物という認識でいました。本書を読むとわかります...続きを読むが、決してそんなことはなく外敵が来れば近くの樹木にその情報は伝達していたり、巨木となるような樹木はしっかりと子育てをしていること等を知りました。著者の森林に対する無垢な好奇心と愛情が感じられる語り口がとても心地がよく、いつまでも聴いていたい(実際には読むという行為ですが、著者から直接聴いているような感覚で表現しています)と思えた作品です。 2017年に単行本、2018年に文庫本が出版されていますので、すでにお読みの方は多いのでしょう。今年(2023年)になって初めて読んだ私的には、今年のノンフィクション部門のベスト1です(笑)。
今まで樹木にはさほど興味はなかったが、素晴らしい生き物であると実感。 原生林へ、森林浴しに行きたくなる一冊。森林と共存していくために、できる事を実践していく。
一言、素晴らしかったです。 木も生き物であると、子供の頃から散々教わってきていたのに、この本を読んでみたら全く理解してなかったことに気が付きました。 木に関して、知らないことが多すぎました。久しぶりに読書をして常識が覆る感覚に陥りました。
興味深い内容でした。 植物は社会を作る… 木は隣にあら同じ高さの木の枝先に触れるまでの範囲でしか自分の枝を広げない。(ブナ、モミ、トウヒ、ベイマツ) 害虫が来ると、天敵がすかな匂いを発散する。樹木なはコミュニティが必要である。 「へーそうなんか!」という内容ばかり。 こーいうこと、小学校の教科書とか...続きを読むで知らせてあげたいよ。 調べてみたら、 日本の国土の67%、2/3が森林。 そのうち5割が天然で4割が人口林。残りは無立木か竹だそうだ。 国土の森林率は、フィンランド、スウェーデン、日本と3位の森林率だ!! もっと、樹木のこと知っておいたほうが良いよね。大事にしないと…
驚きの連続。なるほど、樹木たち、知られざる生活をしてました。自然保護云々という以前に、知的好奇心をくすぐられる。そして、植物に対する見方が変わる。 とりあえず、樹木と脳の神経細胞の情報伝達の方法が、そっくりでびっくり。樹状突起とはよく言ったもので。森は地球の脳なんだなあ。その脳でいったい何を思考し...続きを読むているだろう。などと想像したり。
NHK ラジオの高橋源一郎の飛ぶ教室で紹介していた本。病弱な仲間に栄養を分け与えて回復をサポートする、芳香物質を放って仲間たちに知らせる、樹木自身の幸せはコミュニティの幸せに直結する、ゆっくり育つことで柔軟性あり抵抗力のある樹木になる。 知らない彼らの姿が語られます。自分にとって今年のベストブック...続きを読むになるかもしれません。
樹木たちの知られざる生活: 森林管理官が聴いた森の声。ペーター・ヴォールレーベン先生の著書。林業の専門家で森林管理の専門家のペーター・ヴォールレーベン先生のお話は納得できます。森や樹木や森林への理解や思いを深めることができる良書。人間は森や樹木や森林に支えられて生きているのだから森や樹木や森林をもっ...続きを読むと知らないと。森や樹木や森林と会話するつもりで森や樹木や森林と接することが大切。森や樹木や森林への支配欲や支配願望を持つのは傲慢で天罰がくだること。
興味深いお話であった。 森林管理者として、樹木たちを見続けてきた作者の言葉が 心にささる。気づかされる。 「問うべきは、人間が必要以上に森林生態系を自分のために利用していいのか、 木々に不必要な苦しみを与えてしまってもいいのか、ということだろう。」 原生林の木々の力。 人間が手を加えることによっ...続きを読むて里山、木々は整っていくものと思っていたが、 どうやら違うのかもしれないと、この本をよんで感じました。 樹木同士の助け合いや生存競争。動物、菌類、気候などなどとの関係。 繊細であり、たくましくもある樹木達の自然界での営み。 興味深く読んだ。 「ポンプとしての森」はとても興味深く。 地球での樹木の役割は大きいなと感じました。 「森には、私たちが守るべき謎と奇跡がある」 ということを忘れてはいけないと感じました。
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樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声
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ペーター ヴォールレーベン
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