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戦後、復興へ向け活気に溢れる神戸の闇市で薬屋を営んでいた塙太吉。進駐軍の御用聞きをしている深町の戦略的な提案に乗り、莫大な儲けを手にする。その勢いで、スーパーマーケットを開業し、格安牛肉を武器に業績を飛躍的に向上させた。全国展開への道を順調に進むが、ある事件をきっかけに、絶体絶命の局面に……。日本が世界経済の中心に躍り出た激動の時代を支えた男を描く圧巻の経済小説。
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Posted by ブクログ
最初から最後まで面白かったです。 塙太吉、フカシンなど、登場人物も個性的でキャラが立っていましたし、単なるスーパーマーケットの始まりの話にとどまらず、高級ナイトクラブ「ハバナ」がらみのお話など、飽きることなく楽しめました。
楡さんの作品は3作品めだけど、今までの中で一番面白かった! 経済小説ということで、読みながらモデルになったと言われるダイエー社長や今のダイエーの状況を確認しつつ、楽しく読んだ。 今だから当たり前のスーパーの業態についての発想が面白く、どんどん読み進めていける。 しかし途中で急にサスペンスが入ってきて...続きを読む、そちらにもどんどん引き込まれていく。 あんまり時間関係が前後する小説は得意じゃないけれど、これはスッと入ってきた。 ここの伏線はそういう意味だったのか、とか分かっていって楽しい。 とにかくこれはどんな人にでも薦められる本だと思う。
#経済小説 #中内功 #ダイエー #経済 物語は、ダイエーを モデルとした、フィクション。 高度経済成長を支えた 流通王の、栄枯盛衰を描く 経済小説。 主人公"塙太吉"が 成り上がってゆく ストーリー は、様々な 登場人物と 交わる中、応援したくも、憎たらしくも 感じる。 最初から 最後まで 面白い...続きを読む。
20200304 ダイエー中内氏をモデルにした経済小説に、殺人事件などのミステリー要素を取り入れた、エンターテインメント経済小説。
ダイエーの話? 金を儲けるためには新しい事をする。 需要を見つけ出し、それを供給する。 当たり前だけど難しい事だよな。
ダイエー。モデルとしては打って付け。話の展開も面白い。人との出会い、運、果たして誰の目の前にもぶら下がっているものを掴む事は出来るのか。最後になればなるほど、途中で読むの。やめられない…ビジネス小説好きにはお勧め。
碑文谷ダイエーを作った創業者中内氏をモデルにした経済小説。戦後の闇市から巨大なスーパーのチェーンを作り上げていくストーリーのかなりの部分は事実に沿っているのだろう。リニアモーターカーやUBER EATSが話題となる今読むのも一興。
ダイエー創業者の中内氏のストーリーをかなり加工して、 フィクションにした小説。 安定の楡さん。 正直、主人公に共感は出来ないし、好きになれないけれど、やはり面白いです。 戦後の混乱期から主人公が顧客ニーズに目を付け、 スーパーマーケットを日本に浸透させていく様は流石としか言えません。 そんなビジネ...続きを読むス視点に痴漢冤罪という小ネタをはさんでくるところが楡さんの面白いところ。 痴漢冤罪なんてテーマ、基本的には興味がないので、 こういったところで小説に盛り込んでくれることで、 自分の幅も広がって、有難い限りです。 ちょっと残念だったのが、話の落ちが何となく読めてしまったところ。 某登場人物がいきなり出てきた時点で、 「あ~、この人は〇〇の〇〇なんだろうなぁ、きっと」 という予想が容易についてしまい、 何となくの小説の終わりが予想できてしまったことでしょうか。 ま、楡小説の楽しさ・面白さが損なわれることはありませんがね。 個人的にしんみりしてしまったのが、 この創設の主人公は架空の人物とは言え、 偉大な成功者が女性関係で失敗し、後々の事業に響いてしまうこと。 松下幸之助しかり、ネルソン・マンデラしかり。 オトコって…どうしようもない生き物なんですかねぇ。。
戦艦大和の生き残りの主人公は戦後の闇市で薬を売って財を成す。特攻の生き残りである相棒と出会い、彼の戦略に乗って安売りの薬屋を開店し、さらに大儲けする。その後、当時は新しい業態であったスーパー経営に乗り出し西日本を制覇、東京へ進出する。スーパーからさらに大掛かりなショッピングセンター構想を掲げ計画通り...続きを読むに進んでいたが、土地を世話してくれた人が乗っ取り屋だったり相棒の裏切りに合ったり絶体絶命のピンチに立たされるが、ツキもあって切り抜ける。 そして主人公の最晩年、悲願の大型ショッピングモール完成を目前に様々な私的な難題が降りかかる。 戦後から近年まで、スーパー経営を生きがいとして駆け抜けた男の半生の物語。 なんとなくダイエーの中内さんを彷彿とさせる話。 一代で大きな企業を作り上げた創業者、人が考えないことをやってのけ、消費者のためという信念を曲げず、時には出店地域との軋轢もありながら巨大化を推し進める。時代に合った戦略をとる柔軟性もある経営者の話。 でも最後はとてもさびしい。
これまでに読んだ楡作品の熱血物流小説(再生巨流、ラストワンマイル)と比べると、熱さはそれほど感じられない流通ビジネス小説だったが、物語としてはとても面白く、ちょっと盛り込みすぎな感じもしないでもないが、サクサク読めた。
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