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Posted by ブクログ 2019年07月19日
デビュー作「火山のふもとで」は格調高い文学作品で、ブルジョア臭がプンプンしつつもそこがまた悪くない佳作でした。デビュー作でこれかよと目を見張りましたが、そもそも編集者な上に大昔に一度文学賞受賞歴があったようです。
本作は4作目にあたるようですが、今作もまた重厚な作品で、面白いとか楽しいとか、悲惨と...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月24日
添島始に関わる人々の人生を描いた壮大な物語だが,北海道の枝留がベースとなっている.助産婦だった祖母のよねの話から始まるが,一枝,眞二郎,恵美子,智世が生まれ,眞二郎と登代子が結婚し歩と始が誕生する.歩はよねが取り上げだ.姉の歩は牧師の息子の工藤一惟と仲良しになったが,札幌の大学に進学した.歩は癌で若...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年09月07日
良質な本に出会えた時の幸福感を味わう事ができる本だった、読んで良かった。
静かな文体で淡々としているものの、一家3世代のそれぞれの人物の視点から描かれ、時空も切り替わるのでどんどんこの本の世界に入れる。登場人物達ゆえか、それから熱を感じない文体からか、とても冷え冷えとした空気が物語から流れて来て、...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年03月08日
人と人の繋がりは、たとえそれが血縁関係に基づくものであったとしも、存外容易に失われてしまうもの、とそんな事をふつふつと思う。その切っ掛けは距離であるかも知れないし、交わす言葉の密度や量の低下かも知れない。断片的に切り取られた複数の登場人物の生涯を通して、関係性の危うさに真っ先に思いが向かう。そこに過...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月15日
2017年。もとは「新潮」2015年9月~17年5月号連載。
23の章からなるが、連載時の回とは一致しないのだろう。後半の章は短め、たった2ページの章もある。
北海道北見に近い架空の町枝留、明治時代に信州から東京の里子にだされ、また実家に戻ったのち産婆となった主人公添島始の祖母から、両親、叔母ら、...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年02月16日
なかなか上質な作品でした。北海道の架空の町 枝留(エダル)に暮らした三代に亘る家族の静かな時の流れが淡々と語られています。誰かが何かがどの犬が目立つと言うことがないような設定ですが、それでも三世代目の姉弟のうち とりわけ姉の歩の人生が印象深い作品でした。伏線になっている基督教や天文学は作者の思い入...続きを読む
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