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意地悪は単なる悪口や暴力とも違って、洗練を必要とする「知的かつ優雅な行為」である。だからこそ、意地悪には人間関係を円滑にし、暴力的なエネルギーを昇華させる効果がある――。他者への罵詈雑言やヘイトスピーチといった、むきだしの悪意が蔓延する現代社会。橋本治は、その処方箋を「みなが意地悪になること」だとして、古今東西の例を挙げてその技術を具体的に解説する。読めば意地悪な人になりたくなる社会・文芸評論! 【目次】第一講 意地悪とはなにか/第二講 メリル・ストリープに学ぶ意地悪の意味/第三講 樋口一葉は頭がいい/第四講 紳士は意地悪がお好き/第五講 紫式部に陰険さを学ぶ/第六講 男と女はどっちが意地悪か/第七講 悪を考える/第八講 それで、この話はどうまとめればいいのだろう/あとがき 天才は意地が悪い
...続きを読むPosted by ブクログ 2019年09月26日
地域によって売れる本、並べられている本が違うので、旅先の本屋に立ち寄ることが多い。
そんな矢先、本屋で見かけたのがこの本だ。
自分の中で、「優雅」と「意地悪」は、随分とかけ離れたもの同士で、それらは両立しないものだと思っていたので、どんな本かと思い、購入。
「意地悪」と「暴力」の違いという、対...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月12日
掴みからして面白いんですけど!
まとめたいけど、まとめられない!
莫大な知識量を惜しげもなく。
人は言葉が足りなくなるとキレて暴力に走る。言葉の数が少ない決めつけだからこそ強く響く。「バカ」は二音。言葉の数のセンテンスが長くなると人は一瞬自分が何を言われているのか分からなくなってカッとなる事が避け...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年02月17日
残念でならない。つい先日、橋本治氏が亡くなられた。
その報に接し、長らく書棚に積まれていた本書を読んでみた。ここまで事の本質が見えると人生楽しいだろうな。それとも裏側が見えすぎて逆に楽しめなかったりするのかな?
いつものようにアチコチに話が飛んで、一言で『意地悪』がスッキリ解説されているわけではない...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月02日
この人の書いた新書だからと、気楽な調子で読み始めましたが、期待を裏切る意地悪さで面白かったです。気の抜けた様子で書かれていて、「あれ?」とよく理解できなかったところを読み返すと結構考えさせられることが書いてあります。相当意地悪な本です。著者が書かれている通りに「内容がない」のか、わかっていないのか、...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年01月12日
橋本治の文章を読むには、アタマにも体力がいる。
ちゃんと説明するには相応の長さ、回りくどさが必要なのだ。
その中に、見過ごせない言葉が入ってるのが橋本さんだ。
啓蒙というのはバカがいないと成り立たない、とか
モーツアルトに対するサリエリの嫉妬の内実、とか
今は正義のヒーローも金持ちで巨大組織にいるの...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月24日
前著「知性の顛覆」で知性とモラルの関係について語り、今回も「暴力」と「意地悪」の違いから始まり、いつもの通りどんどん脱線しながら簡単に結論に行き着かない。この過程そのものが「巨大なる知性・思索」の結晶なのだけれど、自分にとっても、発達障害などの外来で子どもの行動分析にもとても役に立つ考察になっている...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年03月06日
こういう日本的な感性が書き留めておかれるように外在化されないとまずいと橋本治が思ったということなのかなあ。これ自体げっそりするようなこの日本的感性がやせ細ってネット化することで現状の狭量な感性が出てくるのだろうけれど、こちらには圧倒的な共感の根がない、ということか。
読んでいてしんどくて、今からをど...続きを読む
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