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我がままなお嬢様たち相手に、ホテル給食を成功させた宗。 やっとホテル勤務に戻れると喜んだ矢先、学院ではガラスが割れたり、池の水が赤くなったりと怪事件が続発する。 そのせいか残菜率までアップする始末。犯人は一体誰なのか。怯える生徒らを救うため、宗と栄養教諭の毛利は捜査に乗り出すが……。 栄養と愛情いっぱいの大人気シリーズ第五弾。
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Posted by ブクログ
しるしと騒がれる事件は少し無理やり感があったが、ささめさんや毛利さん、入江先生の思い、カトレアの生徒さんの思いや優しさも感じられて夢中で読めた。飽食の時代の一方で、十分に食べられない人がいて、我が家の冷蔵庫も見直さなくちゃである。 ささめさんの次の一歩が楽しみ♪
シリーズもすでに5冊目。 給食は子供社会を映す鏡。 5冊も出る、ということは、それだけこの社会の抱える問題が多い、ということ。 その問題のうち、今回佐々目が立ち向かうのは「しるし」。 そして「カトレア」。 「カトレア」とは、舞台となっている白蘭女子学院中学校に中学から受験して入った外部生のこと。 ...続きを読む幼稚園、小学校からの内部進学生は温室育ちの蘭、カトレアは同じ蘭でも外でも育つもの。 それを自嘲してか、誇りに思ってか、「カトレア」の隠語が飛び交う。 いじめをしているわけではない。 しかし異質な存在であるせいで周囲に溶け込めない生徒たち。 彼女たちが今回の物語の核となる。 加えて、残債についても話は広がる。 フードバンクの存在、そして今日の食事にも困る人。 貧しさを知らないお嬢様や、食べ物を粗末にできる人。 佐々目は埋まらない溝を埋めるため、サルベージ・パーティーを開く。 ノブレス・オブリージュの御旗を掲げて。 さらに問題が出てくる。 それは「家族」について。 家族に恵まれた人は、そうでない場合をごく特殊な世界として正面からミッズ、自分の考える幸せを悪気なく押し付ける。 それは善意から出たものだ。 そうわかっていても受け入れられないこともある。 人の心は、数多の要因からできている。 だから対話を恐れてはならない。 腹にしまいこむだけでは何も変わらない。 言っても伝わらないことも、悲しい思いをすることもあるかもしれない。 けれども自分の心にある、素直な気持ちは「過剰除去」してはいけない。 なぜなら、それも含めて、あなた自身だからだ。
給食シリーズ第五弾。 小学校の生徒たちの悲しみや寂しさも胸が痛かったが、 中学生の、しかも女生徒たちの悲しみや怒りは 気持ちがひりひりする。 物理的に肉体的には欠乏したことのない女の子たち、 それは十分幸せなことのはずなのに、 なぜか女の子たちは、それで満たされるとは限らない。 そして、物理的で...続きを読むない分、より問題は根深い。 大人になれば、 自分の持っていたもの、与えられたもの、 持てなかったもの奪われたものに、 客観的になれる。 自分と距離を置いて、 幸せだったのか、幸せなのか、幸せになるためには何が必要なのかを知ることになる。 いや、正しくは、客観的になれた時に大人となる、かな。 それぞれ、今後の展開がありそうなので、まだ続きがあると思いたい。 シスター入江が学校をやめないと良いんだけど。
同シリーズの5巻目。 場面は前巻と同じくで、小中高・一貫教育の超々お嬢様学校が舞台なので、正直のところ男性でオジサンの自分には馴染めない...。 物語を織り成す人物は数人追加設定されている。 今までの中では、本書が最もミステリータッチが強いのではないだろうか?(ちょっと目まぐるしくて混乱したけど.....続きを読む.) 段々と引き込まれて、止められなくなる。 ”世界が違うなー”と感じていた人物に感情移入し始めている。 読後感は、”読んで良かった。面白かった!” 次回作も楽しみにしてます。 必ず読みます。読ませて頂きます!
うん、3冊目で完結でも良かったのでは?と思わなくもないかなぁ。 まったく別物の、新章だと思って読もうって感じ。 私立中学でホテル給食ってほんとにあるのかな…?女子中学生がダイエットのために偏食をするとか、味方につければ一気に心開いてくれる感じはリアルだったと思う。 作中に出てくる色んな給食、ご飯のレ...続きを読むシピがどこかにまとめて詳しく書いてあればいいのにな〜。素敵な料理がたくさん出てくる、
まぁ、サクサク読めて良かった。が、給食からの距離感が遠くなりすぎる時があるような、、、。 それはそれでいいだけど、リズムが悪く感じてしまう。
3作めまでがおもしろかったな。 4作めに続き、5作めでもまたこの学院が舞台とは・・・。 特にこの5作めは、それまでの給食をとおした子どもたちとのふれあいではなく、 単なるお気楽な学園ミステリーものに成り下がってしまった。 残念で仕方ない。 カトリックの女子中学校がすべてこうだとは思ってないけど、「っ...続きを読むぽいな~」と思ってしまう箇所が所々にあって、モヤモヤ。 とうとう最後まで残菜量はたいして減らず、もうほんとに悲しい。 でもささめが、自分のお店を持つことに前向きになれる終わり方だったので、凝りもせずまた続編を期待してしまう。
ほろほろと崩れるお菓子のように繊細で傷つきやすい女子中学生たち。主人公は食育を通して、彼女たちが前を向いて歩いていけるように奮闘します。 彼女たちに手を差し伸べることで、主人公自身も成長していっているように感じました。 シェフとしての夢も、より具体的で現実的なもの変化してきているように思いました...続きを読む。
4巻を読んでから少し時間をおいて読んだからか、面白さが少し減ってしまいました・・・。給食メインというよりは女子中学生の問題の解決に重点が置かれていた感じがして、小学校編までが面白かった感はありました。 だけど、美味しそうな料理も出てきたし、最後もちゃんとまとまった感じもあって、最後まで読み終わった...続きを読むー!と思わせてくれました。
『受験』に続き、同じ女子学院が舞台。 学院内で続いて起こる怪事件、語り継がれてきた”しるし” シスター入江の過去や、内部・外部生の目に見えない壁。 生涯結婚はしないし、子供も作らないと誓う毛利の生き方も、 それはそれで潔いと思えた。 一番印象的だったのは、シングルマザーの家庭の幼い兄弟。 弟の誕...続きを読む生日にお肉を食べさせてあげたいお兄ちゃんに、 高野豆腐でソイミートの作り方を教えるシーンがすごく温かくて。 かたや「食べられるのに食べない」 かたや「食べたくても食べられない」 その格差がどうにもやりきれなかったです。 近年、問題になっている「フードロス」の4大原因は、 買いすぎ・期限切れ・過剰除去・食べ残しだそうです。 「フードバンク」は僅かながら協力させてもらうこともあるのですが、 「サルベージパーティ」はまだありません。 トマトって、大昔は毒だと思われ捨てられていたんですね。 知らなかった。 勇気を出して最初に食べてくれた人に感謝です。 実家の冷蔵庫のお掃除をする際は、 「捨てるよ」ではなく「もらうね」と言えばすんなりいくのだということ。 今度からそうしよう。 今回は、「給食」が少なめの『給食のお兄さん』でしたが、 佐々目と毛利の名コンビが好きなので、ずっと続いてほしいシリーズです。
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