手話を生きる――少数言語が多数派日本語と出会うところで

手話を生きる――少数言語が多数派日本語と出会うところで

2,860円 (税込)

14pt

4.6

手話という少数言語。手話が存在することによって、聞こえない子――ろう児は、ろう児として、そのままの自分で、聞こえる子とおなじように学び、遊び、よろこび、悲しみ、育つことができる。日本語と対等の力をもつ手話という言語があるから、聞こえないことは障害ではなく、むしろ少数派なのだといえる。日本のろう者・ろう児の母語である「日本手話」で授業を行い、手話と日本語のバイリンガル/バイカルチュラルろう教育を実践する日本初にして唯一の学校、明晴学園。著者はジャーナリストとして前進であるフリースクールの立ち上げから関わり、のちには明晴学園の内側に身をおいて日本手話と日本語、ひろく言語の世界に思いを向けつづけてきた。ろう教育の歴史、手話という言語が乗り越えてきた、そして今も向き合っている困難、言語学からみる手話、人工内耳など近年の最新動向……ろう者・ろう児とその親、教育者、日本手話の話者・通訳者、手話言語学の研究者など多方面へのインタビュー、欧米の事例や研究成果、国内外の文献、そして何より「手話を生きる」子どもたちのことばをとおして、過去から未来へ現在進行形で変わりつつある手話の世界を描く。

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手話を生きる――少数言語が多数派日本語と出会うところで のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    知った気でいたことが何段階にも知らなかったことで上書きされていく。圧倒的多数による無意識の思い込みや一方的な対策など。効率重視や知ろうする努力を怠ることの危うさを強く感じる。

    0
    2022年07月02日

    Posted by ブクログ

    卒論で使わせていただきました。
    手話とは何か。歴史から現代の教育においての実態まで読みやすく分かりやすい。

    0
    2020年05月12日

    Posted by ブクログ

    なぜ「手話で生きる」ではなく「手話を生きる」なのか、読んで納得。手話は日本語の補助ツールではない。むしろ、ろうの人にとっては第1言語であり、日本語は第2言語。まずそれを理解しないと何も始まらない。人工内耳を拒んでまでろうでいたいという気持ちには複雑な思いがする一方で、人間としての尊厳をベースに考えれ

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    2016年08月21日

    Posted by ブクログ

     各地で自治体主催の手話教室が開かれ、多くの手話サークルが活動する中で、日本手話に対する理解はまだまだ途上にあるということに驚きました。ほんの十年前の2006年に、元聾学校校長という方が「日本語体系の習得は手話では難しい」と新聞に寄稿していたこととか(p73)。また、ろうあ連盟が「手話を『日本手話』

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    2016年04月11日

    Posted by ブクログ

    ろう児のための学校、明青学園の設立にかかわった作者の目からみたろう者のための手話教育についての話。
    日本においてはつい最近までろう学校で手話を教えることは禁止されていた。ろう者は聴者の唇の動きを追って話を読み取り、口話と呼ばれる方法で声を出し話すことで、つまり「日本語」でコミュニケーションを取るよ

    0
    2019年06月15日

    Posted by ブクログ

    本書によって日本語対応手話と日本手話は異なるものであることを知り、ろう者にとって手話がいかに必要不可欠なコミュニケーションツールであるかを認識する。健聴者が見過ごしてしまいがちな「言語」としての手話とろう者教育の現状を綴った良書。

    0
    2016年07月24日

    ネタバレ 購入済み

    手話は私達の言葉

    私は聴覚障害者ですが、この本は本当に素晴らしく良いです。ろう学校に手話教育を教えるのが必要です。口話教育だと聴覚障害の子供達はほとんど解らないまま、普通の教科書を読んでも言葉の内容が伝わりません。私は聴覚障害児にとって手話が当たり前の言葉です。口話教育を受ける必要がなく受ける意味がありません !

    0
    2018年02月18日

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