玉磨き

玉磨き

606円 (税込)

3pt

4.1

ルポライターの私は、取材のために全国を訪ね歩いていた。どこへも辿り着かない通勤用の観覧車、ただひたすらに玉を磨く伝統産業、すでに海底に沈んだ町の商店街組合……。そこで私が出会ったのは、忘れ去られる運命にあるものを、次に受け継ぐために生きる人々だった。今、この瞬間にも、日常から消えつつある風景を描いた、6つの記憶の物語。

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玉磨き のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2018年12月05日

    面白かったです。
    失われつつある仕事について描かれた三崎ワールド、堪能しました。
    どのお話もどこか切なくて良かったのですが、一番好きだったのは、通勤観覧車を運用する会社についての「只見通観株式会社」です。どこにも進めない路線の通勤観覧車、乗ってみたいです。
    「只見通観株式会社」と、ラストの「新坂町商...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年07月19日

    三崎亜記の玉磨きを読みました。
    不条理な設定の短編集でした。

    ルポ記者がいろいろな伝統技能や不思議な仕事を取材するという形式で書かれています。
    三崎亜記の小説ではいろいろな不条理が描かれますが、その不条理と対峙する人間たちがいきいきと描かれているため、なぜか昔体験したり見聞きしたりしたことがあった...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年10月26日

    現実にはあり得ない、かつ読んでも何も生み出さないように思える職業に就く人たちを描く三崎作品。
    何かを隠喩しているような気もするし、かと言って具体的には何も分からないけれど、何故か魅力を感じてるしまうのが不思議です。
    ちなみに本書で一番好きなのは通勤観覧車です。

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    Posted by ブクログ 2016年10月31日

    一人のルポライターが、消えようとする、あるいは失われようとしている6つのものについて取材したルポルタージュの体裁を持った短編集です。

    伝統産業、奇妙な公共交通機関、とある世代、見えないものを狩り立てる儀式、ある部品を作り出すための業務形態、海に沈んだ町、がそれらにあたります。と言ったところで、何の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年10月01日

    三崎さんの作品はフィクションとわかっていながら、何処か現実とリンクしているような不思議さがあります。
    表題の玉磨きという作品も、一名しか残っていない伝統産業の技を続けている人の取材という内容ですが、何とも奇妙でありながら愛着を覚えます。通勤観覧車を運行している会社を取り上げた作品も然り。日常的にあり...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年11月09日

    「なんだそれ?」って思わず言ってしまうような不思議が当たり前に存在する不思議短編集。
    見えないもの、消えてゆくもの、失われたもの…どれも切なさを感じた。
    特に通勤観覧車が面白かった。
    発想力に度肝を抜かれます。

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    Posted by ブクログ 2016年06月22日

    三崎さんには「廃墟建築士」に代表されるような建築物や町に対する強い執着心と、「動物園」のような職人に対して強い思い入れを持つ2つの系列があるようです。
    この作品はは職人の世界ですね。もっとも三崎さんのことですからとてつもない職業ですけど。
    なんとも非現実的で幻想的世界。主客が逆転した論理。考えてみれ...続きを読む

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