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憎しみの中に育っても、「選択」することはできる。 ジハードを唱えるようになった父親が殺人を犯したとき、その息子はまだ7歳だった。 1993年、投獄中の父はNY世界貿易センターの爆破に手を染める 。家族を襲う、迫害と差別と分裂の危機。 しかし、狂気と憎悪が連鎖するテロリズムの道を、彼は選ばなかった。 共感と平和と非暴力の道を自ら選択した、テロリストの息子の実話。全米図書館協会アレックス賞受賞。
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Posted by ブクログ
著者の父はユダヤ人指導者を殺害し逮捕された後、刑務所の中から計画・指導して93年の世界貿易センターの爆破テロを起こした人物。著者は憎しみの連鎖を断ち切るために、現在反テロリズムの活動をしている。 アメリカ国内最初の大規模テロの犯人となった父親。愛情深かった父が、イスラム教徒への差別、憎悪により陥れ...続きを読むられてダークサイドに堕ち変貌していく過程が非常に辛い。父親への愛情と憎悪に揺れる少年時代の著者。テロリストの家族への差別、憎悪。憎しみの連鎖を断ち切るのは容易では無い。 著者は今でこそ反テロリズムの活動をし、支持されているけれど、当局のマークは一生消えることはないんだろうな。彼の子供時代はどこに行っても暴力にまみれて苦難の連続で、読んでいてたびたびみぞおちがギュッとなった。
来日公演聴きにいきましたがとてもよかった。 また本もパラ読みしかできてないので、じっくり読みたいです
こういう生き方をしてる人もいるんだ。 なんでこうなってしまったかを他人について考えるより、自分がどう生きるかだよなー
1990年11月5日。メイル・カハネ暗殺事件の容疑者(後に有罪判決)エル・サイード・ノサイルの息子が幼少期から1999年7月までの体験を書いたもの。 2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件には、少しだけ触れている。
テロリストの息子という名のとおり、アメリカでテロを実行した父を持つザック・エブラヒムによる本。TEDがベースにあるためか、シンプルであっさりと読めてしまうが、彼の信念や目指す世界が感じられてとても良かった。 印象に残った言葉を引用する。 『争いを解決するために非暴力を示すことは 、受動的であるこ...続きを読むとを意味しない 。被害者意識に甘んじたり 、侵略者の猛威を受け入れたりすることを意味しない 。必ずしも戦いを諦めるわけでもない 。その代わり 、敵対者をちゃんと人間と見なし 、彼らのニ ーズや恐怖を認識して共有し 、報復ではなく 、和解に向けて働きかけること 。』
題名につられて読んでみた。 この本の著者は、1990年に起きたアメリカ本土で初めて人の命を奪った最初のジハーディストで、1993年に世界貿易センターの一度目の爆破事件の計画を立てる手伝いを服役中に行った。 当時7歳だった著者の半生が書かれている。 そして、時間が経過して著者が調べたりして、なぜ父...続きを読む親がこのような事件を起こしたのか?という事と自分の父と一緒に銃の打ちっぱなしに行ったことなどの思い出とリンクして話を進めている。 そもそも父親も、最初からジハーディストではなかった。 しかし色々な身の上の不幸な事故や事件、そしてその事件の結果受けた体制の差別的な扱い(イスラム教への偏見)などが重なり徐々に変わってしまったようだ。 ただやはり、彼の父親が行ったことは許される事ではない。 子供の視点で考えると、事件を起こしたらその家族も巻き込まれてしまう事は日本でもアメリカでも同じだという事。実際著者は小さいときその名前であの父親の子供という事で常にいじめられていたらしい。そして自分の運命を呪ったらしい。 またこの事件のような宗教上の対立から起きた事件では 事件を起こした方が社会的に悪いと報道だけを見ていると思ってしまうが同じ宗派や思想の人からは熱烈に支持され、寄付金などが入ってくること。 普通ならそんな不幸に落ちたら、同じ道か、違う道でもギャングなどになってしまうような気がするが、そのような道に進まずにいることは素晴らしく強い人だと思った。
TED Talkとあわせて読むといいです。実母の「人を憎むのは、うんざり」に心打たれます。差別、偏見や憎しみは、悲惨な結果と悪循環しか生みません。
テロリストの息子として、周囲からの偏見やいじめに会い、継父からは暴力を受け、実の父親を信じることもできなかった作者が、誰かを恨むのではなく、平和を伝えようとしている。誰もがこうなれるわけではないと思うが、彼は自分をキング牧師やガンジーにはなれないが、敵対者と対話していこうとする努力を続けていることに...続きを読むは感嘆する。 「あらゆる種類の信仰者に対して僕は敬意を持っているし、異教徒間の対話を推奨しているけれど、これまでの人生、宗教が武器として使われるのをずっと見てきたから、すべての武器を置くことにした」
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