還れぬ家

還れぬ家

869円 (税込)

4pt

4.0

十代で捨てた家だった。姉も兄も寄りつかない家だった。老父は心臓病を患い、認知症が進む。老母は介護に疲弊していた。作家は妻とともに親を支えることになった。総合病院への入院も介護施設への入所も拒む父、世間体と因襲に縛られる母。父の死後、押し寄せた未曾有の震災。――作家は紡ぐ、ただ誠実に命の輪郭を紡ぎ出す。佐伯文学の結実を示す感動の傑作長編。毎日芸術賞受賞。

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還れぬ家 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    少年だった。家族を捨てて家を出た。老いた父と母。震災。「還れぬ家」と題した作家になった少年の現在。生きている人間に時は流れる。読みながら、揺さぶられているのは、ぼくのなんだろう。

    0
    2019年02月03日

    Posted by ブクログ

    『渡良瀬』にすっかりはまって、続きのような(私)小説を読む。

    前作は冷え冷えとした夫婦関係が印象的で、小説を彩っていたと同時に圧倒された。

    ところがこの『還れぬ家』によると、その後、主人公は離婚したのだった。
    新しい妻を迎えて、この度はなかなかいい関係なのである。
    (私小説だから前作の続き

    0
    2018年10月10日

    Posted by ブクログ

    認知症の父に向き合う、ひたすら日常を重ねた物語。仙台が舞台のため、東日本大震災の話も出てくる。
    特にドラマチックというわけではないのだが、何故か読まされてしまう。
    家というもの、家族というもの。
    これから直面するであろう現実をみたきがする。

    0
    2015年11月14日

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