孤独な散歩者の夢想

孤独な散歩者の夢想

473円 (税込)

2pt

4.0

十八世紀以降の文学と哲学はルソーの影響を無視しては考えられない。しかし彼の晩年はまったく孤独であった。人生の長い路のはずれに来て、この孤独な散歩者は立ちどまる。彼はうしろを振返り、また目前にせまる暗闇のほうに眼をやる。そして左右にひらけている美しい夕暮れの景色に眺めいる。――自由な想念の世界で、自らの生涯を省みながら、断片的につづった十の哲学的な夢想。

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孤独な散歩者の夢想 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2011年07月31日

    「社会契約論」で有名なルソーが過ごした、孤独な晩年。
    そこで彼が散歩しながら考えた、「自分自身」について。
    自分の内面を深く深く掘り下げる、孤独な旅路。

    「彼らの哲学は他人用なのだ。僕には自分用のものがあればいい。」
    「自分が学ぼうと思った時には、それは自分自身を知るためであって、
    教え...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月15日

    外側にあるものは問題とせず、平穏な幸福は自分の中にこそあるとして始める「孤独な夢想録」。その語り口は「高校生の頃のおれ」そのものだし、言ってる事自体は「晩年のルソー」すぎるし、アプローチ法は哲学的。安易な言い方だとドストエフスキーとかが好きな厨二病気質には刺さる。個人的には「第四の散歩」が好き。ただ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月21日

    翻って考えてみるに、酷く心を乱していながらも、当時そして現代にも通底するような、一種の真理に近いものを看破し得るのは、正に彼の著述の才能と、物事を掘り下げて深く考える能力の残滓が、錯乱状態にあっても確かに残っていたからであり、その一貫性に驚嘆した。所々真実かどうか疑わしい記述、どうも妄想ではないかと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年02月17日

     ルソーの先見性は計り知れない。
     彼の自我や自意識への拘り及び探求が、その後の学問や近代文学に与えた影響の甚大さをみても、それは証明される。彼も、当時の人間には理解されないところの所謂、天才の一人に数えられている。特に、精神分析の発達こそがルソーの捻くれた性格や相反する感情の衝突などの現象を解明さ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    はまる人ははまると思う本書。
    社会に対して、人間に対してルソーは何を考えていたのか。
    晩年の彼の思想が見えます。

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    Posted by ブクログ 2015年07月15日

    社会契約論で有名なルソーのエッセイ。エッセイというか思いの向くままに書き連ねたもの。それがエッセイか。当時のヨーロッパの状況が垣間見られて面白いが、ちょっと難解な部分もある。こういう本は読みなれるのが必要か。

    0

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