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司馬遼太郎の豊かな短篇の楽しみ 直木賞受賞前の2年間に書いた短篇16篇を収録。「面白倶楽部」「講談倶楽部」など商業誌に発表したものが大半を占めるようになる
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Posted by ブクログ
昭和33年は『梟の城』で直木賞を受賞、翌年は、みどり夫人と再婚し、社を辞しプロ作家となるのを決意した年。プロ作家は(生計上からも人気維持からも)短編小説(つまりオチのある話)を供給しなければならない。戦後最大のベストセラー『竜馬がゆく』は幕末の佐幕・倒幕の記述にビジネス感覚をもちこんで斬新だったが、...続きを読む本巻の作品群も舞台は戦国時代だったり商業地大阪だったりビジネス(金銭・貸し借り・損得にこだわる)感覚をテーマとすることで共通する。忍者を人材派遣ビジネスと捉えた『下請忍者』は『カムイ下伝』先駆/古事記神話題材も
半分くらい現代(昭和)ものが多く、司馬先生は歴史物ばかり読んでいたので新鮮でした。一番好きな作品は「白い歓喜天」。この時代独特の哀愁が伝わってきます。暗い情景や心情、哲学的な文体など全体的にすごく切なくて物悲しい雰囲気がいいと思いました。 伊賀源と色仙人/壺狩/戦国の壺―日本名器伝来抄/大阪醜女伝...続きを読む/マオトコ長屋/白い歓喜天/豪傑と小壺/大坂侍/難波村の仇討/和州長者/泥棒名人/盗賊と間者/十日の菊/下請忍者/神々は好色である/法駕籠のご寮人さん
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