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終戦前後、少女期を北京で過ごした佐智が見たことは、少女の心をひとまわり大きくした――戦争で母親を亡くした悲しみを背負いこむ中国人の少年と佐智との無垢な心の交流を描いた芥川賞受賞の「夢の壁」と、国民学校が消滅した夏の一日、SH学院の利発な少女・宋梅里との友情、両親と共に日本に帰る1947年の船中の出来事など、佐智の目と心を通して活写する「北京海棠の街」を収録。
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Posted by ブクログ
星4.5 「夢の壁」(芥川賞) 「北京海棠(かいどう)の街」の2篇 著者の加藤幸子さんが亡くなられたという記事を読んで、知らない作家さんだったが読んでみた。 2作とも、幼少期を北京で過ごした著者の体験をもとにした話だと思われる。両方とも佐智という日本人少女が主人公。 子供ですら中国人を見くだす側か...続きを読むら、終戦を挟んで立場が逆転した様子が、街中や学校を舞台に描かれる。中国人の車引親子や朝鮮人の学友との交流も描かれる。 そして、今はほとんど残っていないと思われる北京の胡同の描写が美しい。 もっと、他の人にも読んでもらいたい本だった。
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夢の壁
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加藤幸子
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